アナログLPの終活 その2

 MCトランスを交換して、静寂感がましました。それでもボリュームを最大にして、ウーファーに耳を近づけると、微かにノイズが聞こえます。それも50Hzではなく、50Hzの倍音のノイズです。おそらく入力ケーブル線がアンテナとなり、漏れ磁束を拾っている様です。この様な微弱なノイズが、静かな音楽に重畳されると、音質の悪化に直結します。

LP-12
 LINN LP-12のキール部分(金属プレート)に、モーターの電源が備えられて、近くにチープなシンクロナスモータがあり、ハムを撒き散らしています。そのノイズまみれのキール部分からフレームグラウンドの配線があります。又、その付近にアナログ微小信号のフォノケーブルがあります、これでは、総てを同電位に出来ないので、誘導ノイズ(ハム)は取り切れないと思います。

LP-12のノイズ対策
 「音量を最大にしても、ノイズが聞こえない」状態が目標です。

不平衡から平衡へ
 MCカートリッジから、トーンアーム経由で、MCトランスの入力側まで、不平衡で伝送しています。そして、コールド側がシールドに接続されて、この辺に問題が有りそうです、潔く、この部分を平衡伝送(バランス)に改変することにします。この方式はカートリッジの内部構造により、効果が得られない可能性がありますが、取り敢えずチャレンジしてみます。

不平衡の伝送(現状) クリックで拡大
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平衡の伝送(改善案) クリックで拡大
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ノイズが消えない場合
 水晶発振器から分周により50Hz(33.1/3rpm)と67.6Hz(45rpm)を作っている電源を取り外して、東京電力の電源同期に改めてみることにします。

アナログLPの終活

MCトランスが、出来ました
 今更、アナログそれもLPを聴くことに対して、投資をするのは、如何なものかと思います。アナログLPのSNRの悪さ、カンチレバーの撓りによる歪、チャンネルセパレーションの悪さを、少しでも改善できるか、チャレンジしてみました。

何故MCトランスをリニュアル?
 MCカートリッジは、ダンピング(負荷)抵抗で、振る舞いが大きく変化します。そして、そのMCカートリッジを正しく評価するには、正確に仕様に基づいて動作させる必要があります。今回は、その仕様に忠実にトランスを作製して、正しく評価することにしました。
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トランスの仕様
 トランス2次側の負荷抵抗は、3種類の抵抗をショートピンで選択して、10k、14k、16k、29k、35k、178kにより最適な負荷抵抗の設定ができて、あわせて、昇圧比も1:13と1:26の選択が可能な仕組みとしました。
 ※純銀線で配線を行い、負荷抵抗はVishay Sferniceの金属箔抵抗(青いモールド)を使用しました。
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トランスの測定結果
 試聴と合わせて、周波数特性、位相特性を計測しました。
1次インピーダンス40Ω 昇圧比 1:13 入力レベル0.1mV 
周波数特性 (10Hz~100kHz +/-1dB )
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位相と特性
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DL-103について
 DL-103とDL-103Rのルック&フィールが同一で酷似していますが、これらは、全く別物です。無印のインピーダンスが40オームに対して、R付きは、14オームで、出力電圧も異なります。これはコイルの線の太さを変更して、オルトフォンの低出力MCカートリッジに歩み寄った仕様に変更されています。DL-103Rに対して、従前のトランス(負荷がオープン=47Kオーム)を用いると純正と言いながらダンピングが効かない為に、高音が不自然にデフォルメされた音になります。

肝心な音
 DL-103Rに対して、純正トランスAU-300LC(負荷オープン)の音は、明らかにハイ上がりです。ダンピングが効かず、低音が不足して、腰高の音です。それに対して、今回作製したトランスは、適正な負荷抵抗を与えている為か、極めて普通の音です。
 ダンピングを適正に掛けると、定量的には解りませんが、針が溝をトレーするする能力(トラッカビリティー)が、向上して聴感上で、低歪、スクラッチノイズの減少、チャンネルセパレーションの良化に繋がります。

インピーダンス・マッチングの重要性
 アンプとスピーカーのインピーダンスが、アンマッチだと高域にピークが生じたり、低域が伸びないとか、気にされる方が多いですが、LPのカートリッジとフォノアンプとのインプーダンス・マッチングは極めて重要です。DL-103を要求仕様を守って、使う場合、それ程酷いカートリッジでは無いと思います。

夢のあとに :Apres un reve

 木々の緑が色づき、爽やかな初夏を迎えて、5月の薔薇が咲き誇り美しい季節です。こんな時に、ガブリエル・フォーレ(Gabriel Urbain Faure/1845-1924)を小さめの音量で、無作為に聴くのが好きです。

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おすすめの曲
 フォーレの曲でしたら、どれも今の季節にあいますが、特に「夢のあとに:Apres un reve」が良いです。歌詞は、イタリアのトスカーナ地方に古くから伝わる詩を、ロマン・ビュッシーヌ(Romain Bussine, 1830~1899 Paris)が作詩したもので、詩の中では、夢で出会った美しい女性と幻想的な世界が描かれ、夢から現実に目覚めるさまを描いていおり、世代を超えた男性の願望と切ない現実を描いた曲です。
 選曲にあたっては、甲高い女性の声、バイオリンはおすすめできません。チェロ、ビオラで陰影の深い男の演奏が、機微に触れ、女性の演奏は何故か空々しく感じます。又、ここで言う「夢」は、再帰動詞: reflexive verbの夢をいいます。

フォーレのCD
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 パリ空港の免税ショップで売っているフランス絵画のコースター様なCDのジャケットです。5枚組1,200円(送料別)でドイツ製です。フォーレの室内楽全集で、一寸、旧いフランスの音楽界のベストな演奏家の構成で、極めて廉価です。

FAURÉ "Après un rêve" - Maxime GRIZARD - 1er prix de violoncelle 10-13 ans FLAME (et Prodige 2017)

連休最後のこどもの日

 今日は、明日で連休が終わり、子供の日でもありますので、家族サービスの一日としました。行楽の行き先を考えた挙げ句、手短に国立新美術館の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」に行き、東京ミッドタウンで食事をして帰宅しました。

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ミッドタウン
 近代建築の三要素として、硝子、鉄、セメントと言われますが、加えるところの、緑(自然)で四要素だと思います。

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自動温度調節ハンダ鏝の作製

 手作りアンプの会で、連休に合宿が行われて、温調ハンダ鏝の作製を行いました。会のE氏監修のもとに、回路の説明、製作、動作確認が行われて、楽しい一時を過ごすことができました。
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ハンダ
 半田付けは、自作を中心としたオーディオの趣味では欠かせないもので、正しく行われるか否かで、機器の動作と音質がハンダ処理の仕上がりに依存します。質の悪いハンダを用いて、適当な温度でハンダ付けを行うと、電気の接触抵抗値の増大により、ノイズの原因、誤動作の増大の原因になります。

ハンダは何故つくの
 そもそも、ハンダは、金属を溶かして固めるから、「接着材と同じ?」・・・実は、ハンダ付けは、熔接や接着とは異なります。ハンダと銅(母材)の境界線部分に「錫と銅の合金層」を作り、金属間化合物を形成する事により接合します。そして、この金属間化合物を形成するには、大凡260℃の温度が必要です。

熔解の共晶って?
 共晶とは何でしょう?、複数の金属を熔解して混ぜ合わした時、一番低い融点の金属で、合金が溶けることを共晶と言います。例えば、鉛の融点327.5℃、錫の融点231.9℃で、それを6:4の合金(ハンダ)を作った場合、250℃あたりが融点と想像できます。しかし、何と183℃まで融点が下がり、その現象を共晶と言います。その仕組を上手く活かしたのがハンダ付けです。

温度管理
 はんだ付けの成否は、金属間化合物を形成する温度管理と、接合面の清潔度会いで、決まります。もちろん熔解したハンダが、毛細管現象で、細部に渡り流れ込む(濡れる)テクニックも必要です。個人的には、温度管理が、ハンダ付けの成否の9割を決定づけられると考えています。

温度管理とラピッドスタート
 そこで、温度管理が適切に行われて、ハンダ付けで、コテ先の温度が急激に下がった場合、それを補い、一定温度に保つ機構が必要です。又、使いたい時に、急速に使える温度に上昇する必要があります。そこで、以下の様な機能が必要となります。基本的な動作原理は、白熱電球などタングステンが、消灯時は抵抗値が小さく、点灯すると、抵抗値が上昇するという特性を応用して、ハンダごての発熱体(セラミック・ヒーター)の抵抗値を、一定間隔で監視して、抵抗値=温度を一定に保つ動作をしています。

1.ハンダごての電源を投入して、一定の温度になるまで、
  DC141Vを供給して、鏝温度を一気に上昇させます。
2.ハンダ付に最適な温度になると、クローズドループで、
  一定に温度を保ちます。
3.ハンダ付けを行い、母材に熱を奪われも、最適な温度に
  なる様にクローズドループで急速に鏝先温度を上昇させます。

結構、部品点数が多く、保護回路が充実しています。
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