楽器を知ろう

 今日は、一般社団法人・日本音響家協会主催の「楽器を知ろう」が国立音楽大学で行われ参加してきました。今回のテーマは、ヴァイオリンです。講師は、もとNHK交響楽団第2バイオリン主席演奏者で、国立音楽大学教授の永峰高志さんを中心に、楽器の歴史、仕組み、録音方法を演奏を交えながら解説していただくセミナーです。
 特に、歴史的名器「ストラディバリウス」の特徴、他のバイオリンとの違いなど、演奏と簡易な録音により音響面からのアプローチで分析していただきました。

国立音楽大学の場所
 国立音楽大学は、昔は立川に在った記憶がありましたが、多摩アカデミックコンソーシアム(TAC)構想で、2000年(平成12年)に玉川上水に移転してきたのですね。玉川上水という駅が存在するのも今回のセミナーで知りました。確か国立は、国分寺駅と立川駅の間に駅が出来て、両駅名の先頭文字を組み合わせて、テキトーに国立という名称になったのです。そんな安易な名前を学校名にして良いのでしょうか?
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玉川上水駅の駅前はお墓と駐車場です、これと言った店舗はありません。

ヴァイオリンのカットモデル
 製作途上の部品とカットモデルで楽器の歴史と構造について教えていただきました。
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マイク設置方法からの音の相違
 ストラディバリウスの演奏を8個所に渡りマイクロフォンを設置して、日本製のヴァイオリンも併せて演奏して、その音の違いを知りました。
 ヴァイオリンを録音する場合、右上部から録音するのが定番ですが、実際に比較して、そのとおりの結果が得られました。そして、ストラディバリウスの場合マイクの位置により音色が異なる量が、他のヴァイオリンに比べて少ないのが特徴ですね。定量的な側面での掘り下げが浅いと感じました。特に計測の機材が中途半端(プアー)で、少なくとも20khz以上の録音が出来るアースワーク等のマイクロフォンで差異を見たかったです。途中でチャンネルをマージして位相を調べましたが、それにはマイクの設定がラフで、正しい評価が困難であった様です。

楽器の場所による音の相違
 ヴァイオリンの5個所に直接振動を拾うマイクロフォンを取り付けて、楽器による違いを知りました。ストラディバリウスは、倍音が豊かで有る事が解りました。又、スペクトラムを見ると、耳に刺激的な中高音の倍音が少々少なく、楽器の裏面の倍音が豊かで有る事が特徴です。この分析は、音響用マイクロフォンの音より別の振動系の分析も併せて行って欲しかったです。

最後に
 永峰高志さんを中心に、国立音楽大学の学生7名によるビバルディーを聴きました。永峰高志さんの演奏とヴァイオリンの音は、とても素晴らしかったです。
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それから、ヴァイオリンの構造の話も良かったですが、日本音響家協会の音響面からの説明に誤りがあり、掘り下げが浅く、更なる研究を期待したいところです。
 とても充実した貴重な一日でした。

プレーヤーの考察

 ネットワーク・プレーヤーを入手して、3日程経ちましたが、期待した程の成果が得られませんでした。そこで、早速、ラズベリーパイ(Raspberry Pi)とMPD(Music Player Daemon)のVolumioを用いて、メインのシステムにプレーヤーとして投入して、現状の方式との比較を行いました。リヌックスの研ぎ澄まされたプラットフォームとパワフルなARM Cortex-A53のCPUパワーでとこまでいけるのか試して見ました。

機器構成図
 以下の様に、MPDと直線位相FIRフィルターのチャンネルデバイダーをS/PDIFで接続します。チャンネルデバイダーには、ルビジウム クロックを供給して、S/PDIFのクロックを打ち直す事も可能としました。
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入力S/PDIRクロックについて
1.Raspberry Pi任せにする方法
2.オーディオインターフェースで叩きなおす方法
3.ルビジウムクロックで叩きなおす方法
 以上の3方式でクロックを使い分けましたが、明らかにRaspberry Piのクロックは使い物になりません、音場感がなく、音がスピーカーに張り付いた感じです。それに引き換え、クロックを叩きなおす方法は、スッキリした音が得られましたが、何か音に足りない物があり、ダイナミックな感じがしません。

操作性
 MPDのVolumioの操作性と速度に関しては全く問題なく、2,000フォルダーのインデックス作製も2分程で完了します。ipadからはMpadとGoogle Cromeで操作が可能ですが、画面のクロールと切り替えも高速で、全く問題なく快適に操作が出来ます。
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従前のfoobar2000との比較
 パソコンのSATAで接続されたSSDに音源を格納して、ルビジウムでロックされたFIRのチャンネルデバイダーにUSB経由で出力する極々普通の機器構成と音を比較しました。やはりこの音が一番落ち着いて、滑らかです。
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肝心な音は
 ここで、現時点での結論が出たようです。
 ステディーな機器でシンプルな機器構成の音の方が良いようです。MPDとサウンドシステムをレンダリングする機器とを、S/PDIFで結合した事に問題が有りそうです。S/PDIFの出力側にデジタル・パッドがあり、その受側にも同様に最大音時の保証としてのデジタル・パッドがあります。その為にS/PDIFに変換を行うと、ビットシフトによるデータロスが生じて、ビットパーフェクトには絶対にならず音質が変化します。又、アンバランス伝送ですので、スパイクノイズ等に対して極めて脆弱です。

S/PDIFはデジタルか?
 普通デジタルのデータをコピーしたり、電線上を伝送する場合、2進のデータを送る場合、パケット(小荷物)j状にして、それの損傷を防ぐためのエラーチェック機構があります。そのお陰で、メモリーのデータをコピーしても、全く同じ(ビットパーフェクト)データが得られるわけです。現状のオーディオに用いてるS/PDIFには、その様なエラーチェック機構がなく、簡単に言えば「垂れ流し」の通信方式です。これに似た通信方式として、USB(Universal Serial Bus)のアイソクロナス転送があります。
 このS/PDIFを用いた通信と、USBのアイソクロナス転送は、可能な限り使用を避けるべき通信方式と言えるわけです。

S/PDIFは悪者?
 悪者だと思います、エラーチェック、コレクション機能の無いSPDIFは時代遅れです。しかしリダンダンシー(Redundancy)の無いお陰で、オカルト話がまかり通り、便利グッズ(ケーブル、コネクタ)の市場が潤っていると言えます。このS/PDIF通信方式を使ってメモリー等のデジタルデータのコピーを行った場合、そのデータを信用できますか?

SATAのSSD
 やはり、マザーボード直結のSATAのSSDに音源を置くのがベストだと思います。資金的に可能であるなら、ハードディスクをファイバーチャネルを用いてマザーボードから一定の距離を置きノイズ対策を施す・・・これがベストだと思います。そのマザーボードから、ファイバーチャネル、LANケーブルを用いて、サウンドボードをレンダリングする、これに尽きると思います。

ファイバーチャネル:RME MADIface XT
https://synthax.jp/madiface-xt.html

LANケーブル:DANTE
https://www.audinate.com/?lang=ja

Sony HAP-Z1ES
 そこでSony HAP-Z1ESをS/PDIFで接続する事に疑問を感じました。折角良くできたプレーヤーなのにS/PDIFがボトルネックとなって、別のラビリンスに突入しそうです。Sony HAP-Z1ESとデジタル・チャンデバをどの様に接続するのが新たな課題となりそうです。
 Sony HAP-Z1ESにi2s(LDVS)インターフェースを作るのが良いようです。まさにHAP-Z1ESにDante出力が可能になればよいのですが・・・・

ラジオ製作会

 今日は、手作りアンプの会主催の「ラジオ製作会」に出席してきました。ラジオは、ソフトウェアーを利用した新しい時代のラジオです。
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 ラジオの製作は小学生の時作製した、「ゲルマニュームラジオ」、中学生の時作製した「ST管並三ラジオ」以来で、半世紀ぶりです。スケルトンのケースが、そのラジオです、その下の白いケースは、3Dプリンターで作っていただきました、ラジオのケースです。

作製風景
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作製会に出席された方は、総て大ベテラン揃いで、二時間程で全員製作と音だしを終えて、余った時間で、ラジオの回路説明と、ラジオを制御するPICのC言語で書かれたソフトウェアーとそのSDKの説明が行われました。

製作作業
 製作作業は、ハンダ付けのみと言えども、部品の大きさが胡麻粒程の大きさで、慣れないとかなりハードルが高い作業です。
 一週間前に予備日を設けて、製作作業を行った時も、全員完成したそうです。
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今回、リチュウム・イオン二次電池の仕入れが、製作会に間に合わなかったので、乾電池で動作確認を行い、後日リチュウムが配布される予定です。
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製作会の御礼
 製作会の開催と準備を、普段の仕事と平行して行うのは大変だったと思います。貴重なノウハウの開示と製作会を行っていただきました、会員の肥後さん、本当に有難うございました。

スイッチング電源のフィルター作製

 お寺大会(2017年夏)のお題が「スイッチングB電源による真空管パワーアンプ」が予定されましたので、早速、スイッチング電源のノイズフィルターの実験を行ってみました。スイッチング方式の電源は効率、レギュレーション、重量等を考慮すると極めて優れた電源方式であり、唯一のウイークポイントとしてノイズ対策が難しく、オーディオでは少々使いにくい側面があります。しかし、最近の優れたD級(PWM)アンプの様にノイズ対策をセオリーどおりに行えば、特に問題の無い方式と言うより、極めて優れた方式と言えます。かのジェフローランドは、IcePower、Hypex等のアンプモジュールを使いスイッチング電源で優れたアンプを生み出しています。

フィルターの構成
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 入力段で低ESR電解コンデンサーとノーマルモード・フィルターでリップルを減らして、後段ではコモンモード・フィルターで、EMI(Electro Magnetic Interference)高周波ノイズをリダクションします。

回路図
In → Out
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フィルターの素材
 EMIのフィルターは、既製品で優れたムラタ製EMIフィルタ(BNX016-01)を用い、リップル対策は低ESR電解コンデンサーのニチコン・オーディオ用として、あわせて日立金属製ファインメット・コアーを用いてコモンモードのフィルターを手巻きで作製してみました。

スイッチングアダプターの周波数
 安物のスイッチングアダプターはスイッチングの周波数が低く、高級なスイッチングアダプター程、スイッチングの周波数が高く可聴周波数から遠くに追いやっている様です。特に、ノートパソコンのアダプターは、容量と小型化に力を注ぎノイズ対策が好ましく無く、オーディオには対策無しでは使えません。それを考慮して、低い周波数で効果が得られる様に、ファインメットコアーを採用しました。

測定結果
スパイクノイズの状況
 スパイクノイズはLT3042やTPS7A4700,ADM7150等のHigh PSRRのLDOでも減衰できずに殆ど出力側に漏れ出てきます。しかし、以下のグラフで青がフィルターの入力の波形で、赤がフィルターからの出力で、スパイクノイズが遮断されている事が解ります。
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スペクトラム・アナライザーの測定結果(負荷電流200mA)
-95dB(青)から-110dB(赤)にノイズが削減されています
-120dB程度まで下がるのが理想です。
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可聴帯域
(~12KHz)では、緑で囲った周波数のピークが削減されています。
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肝心な音
 フィルターを使うと、高音のヒリヒリする感じが収まり聞きやすくなりますが、まあ~無いより有った方がましかな?と言ったところです。お寺大会用のスイッチングB電源による真空管パワーアンプには、設計段階から組み込みノイズ対策を施します。ノイズ対策を行わないスイッチング電源は、オーディオでは使い物になりません。

電動リモコンボリューム

 オフ会で音楽を再生する特、音量の調節で苦労します。
 音量によって音質の印象が大幅に異なるからです。煩いと感じる直前まで音量を上げて、印象を良くしたいという姑息な思いからの行動です。そしてアンプのボリュームとリスニングポジションの間を何往復もして、音量を調整しますが、この姿はとても醜く目障りです。そこで、それに一矢を報いる趣向で、リモコンのボリュームを入手してケーシングを行うことにしました。

前面
 リモコンのボタンは音量のアップ/ダウンと電源スイッチのプリミティブな物で、電源を投入すると、電源オフ時の位置からゼロの値に向かって45分の場所に移動して、爆音にならない様にプロテクトされています。ノブは形より視認性を重視しましたが、適当な大きさのチキンヘッドだと良いのですが、取り敢えず手持ちの物を充当しました。
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背面
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 抵抗値は、503Aの2連ですが、ギャングエラーは結構あります、しかし実際に聴いてみるとさほど気になりません。

内部
 電源はAvailability Serviceabilityを重視して、乾電池を電源としました。AC電源ですとノイズ対策、電源の確保が必要になり汎用性が劣るので好ましくありません。オフ会の時間帯での限定された使用時間ですので、電池の持ちは未だ未知数ですが、恐らく大丈夫でしょう。
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