無帰還(Non-NFB)アンプ作製 プロジェクト その15

いよいよ最終回
 今回の改善は最良の結果が得られました。パワー段の電源ケーブルの取り廻しを芋づる方式から、直結方式に改めました。結果は劇的に改善されて、発振気味の状態も無くなり、音もスッキリして、音像が明確になりました、又、低音の分解能も向上しました。これは、クロストークが大幅に改善された事による結果だと思います。
 電源ケーブルを共有するこことにより、過負荷時に電源ケーブルに信号が重畳され発振していた様です。とても恥ずかしい話ですが良い経験ができました。

問題の芋づる方式の電源供給  - 矢印の様に接続
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動作が安定した直結方式
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音に関係する抵抗の換装
 電流回路部分の抵抗をアメリカ宇宙航空用途に開発されたIRC製メタルフィルム抵抗に交換しました。単に換装するだけではなく、ワッテージを二ランク程大きい物としました。
IRC製メタルフィルム抵抗(R13:中央の赤いモールド抵抗)
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定番のVishay/DALE製金属被膜抵抗(R1~R4:背後に並ぶ薄茶色の抵抗)
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その他の改善点
 基板からスピーカー端子までの電力ケーブルを左右に分離して、シャシーの一番外側に配置しました。
 これらにより、今までの眠たい音が、スッキリしました、未だ少々音が鋭く、耳に突き刺さる感じが残っていますが、時間の経過とともに聴き易く変化している様です。
 ピークtoピークでは、歪感を感じる事が、多々有りますが、録音に問題が有るのかアンプのトラブルか、更に聴き込んで見極めたいと思います。

ダンピング・ファクター
 ダンピング・ファクターの測定を行っていただきました。
 詳しくは町田オフ会のブログ(ここ)を参照して下さい。
 測定方法は、試験用アンプによる電流注入法で、得られた数値は、18で真空管アンプの様です。ダンピング・ファクターが低いと、アンプでスピーカーを制する力が弱く、スピーカーのインピーダンス(箱入りの状態)の変化が浮き彫りとなる動作となります。併せて周波数特性(f特)を測定しましたが、純抵抗ではなく、ティピカルなスピーカー(箱入り)を負荷にして測定しましたが、特性曲線は、スピーカーのインピーダンスにディペンドオンする結果となりました。
 無帰還アンプのダンピング・ファクターが音質を決定付ける最大の要素であり、結果として近代的な Max mech. excursionを大きく取った能率の低いスピーカーより、レガシーな高能率スピーカーに合ったアンプである事が良く解ります。

残された課題
・保護リレーからのノイズ
 SNRが良く無い件は、エリミネータの特性は特に問題無いのですが、唯一交流が流れている部分として、保護(遅延)リレーの回路があります。試しに、パワー段からの29V二電源を乾電池(006P×3個)に置き換えたところ、ノイズ(バズ音)が消えました。
・トランスからのリンケージ・フラックス
 トランスからのリンケージ・フラックスでバズ音(ハム)が生じていると仮定して、トランスとドライバー基板を銅板で遮蔽しましたが、ノイズの量は変化しませんでした。
銅版をシャシーに接触した状態で交流部分とドライバー段の間を遮蔽
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 今後、コイルの無いリレーにするか、この保護回路をドライバー基板から追い出して、電源基板と一体化するのが好ましいと思いますが、基板の改造がともない大掛かりとなるので、今回のプロジェクトは、これにて終了とします。

 ここまで来れたのも、手作りアンプの会メンバー有志の方々の援助お陰です。有難うございました。
 作製開始当初に無帰還(Non-NFB)アンプは、薄化粧で清楚な日本女性と例えましたが、概ね当たっていると思います。
グラウンド・ラインの補強
 AWG12(3.5sq)の銀メッキ・ケーブルを電源のシグナル・グラウンドから、シャシー入力部分のフレーム・グラウンド(一点アース)を落としましたが、全く変化がありません。フレーム・グラウンドと各シグナル・グラウンド間の抵抗値を測定すると計測不能な程低い値なのですが、相変わらずバズ音が聞こえます。
 

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リレー電源のアース

改善が見られたようで、良かったです。
ハムですが、リレー電源のアースを外して、ノイズが変化するか見てもらえますか?

Re: リレー電源のアース

コメント有難うございます。

 劇的に改善されて、良い音で鳴っています。
 アドバイス有難うございました。

 保護回路の試験行ってみます。