極性表示(Polar Displays)の測定結果

 Omnimicの極性表示(Polar Displays)を試してみました。
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 Vance Dickason著のLDC(Loudspwaker Design Cookbook 7th edition)を見ると必ず以下の様な測定結果が掲載されています。
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 無反射室と測定システムのLiner-Xを手に入れる事ができないので、Omnimicを用いて、無反射室の代わりに、疑似無響室測定機能(Gated measurement faculty)を用いて、窓の開き時間を3m秒として500Hz以上で極性表示の作図してみました。

 測定の角度値をファイル名称の一部に含めて、周波数毎の音圧データ(frd.)データを、複数(最低3ファイル)測定して、そのデータの総てをバッチ処理(ポスト処理)を行い画像を生成します。
 今回は手始めに水平角 0度、±22.5度、±45度、±67.5度、±90度で測定しました。そして、慣れたら、仰俯角の測定も行う予定です。
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 極性表示(Polar Displays)の目的は、スピーカの周波数応答がバッフルから、水平角または仰俯角で、周波数毎に音圧が、どのように変化するかを明らかにする事です。
 作製したスピーカーの指向性が設計どおりに出来上がっているかを調べます。
 又、指向性の異なる、コーン、ホーン、ドーム型の音圧が、周波数毎に均等放射されているかを調べる事により、リスニング・サービスアリアが、意図する場所と範囲(広さ)に存在しているかを調べます。又、デジタル・チャンネル・ディバイダーの場合、リスニングポジションで各クロスオーバーのプリエコーが、バランスよく空間合成されているか否かの検証に役立つと思われます。
 スピーカーの設計時、サービスエリアを想定して、スピーカーの指向性を調べてドライバーの選定を行いますが、サービスアリア外の部分は、オフ角度で突出した音の一次反射により、その内側のバランスを崩して、更にサービスエリアを狭める結果となります。

 Omnimicの極性表示のグラフは、フラット(Flat)フォーマット、と筒状(Cylindrical)フォーマットの二種類が有ります。

測定結果・フラット(Flat)フォーマット
 このグラフのY横軸は水平放射角で、色は対応する音圧のレベルを表しX軸は、周波数を現します。
 赤色(0dBに基準化)が広いほど均等に音圧が得られている解釈ですので、この測定結果は、指向性が弱い(広い)と考えられます。
 ±45度の範囲内ですと全域に渡りほぼフラットですので、サービスエリアとしては広いと思えますが、その外の3,000Hz~5,000Hzの音は無い方がクリアーになると思えます。
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測定結果・筒状(Cylindrical)フォーマット
 周波数がY縦軸で、筒状フォーマットは投影されたシリンダ角度で、放射角(シリンダ軸線)からの音圧を表します。
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 このグラフで解ることは、周波数毎に目論んだ指向性でスピーカーが出来ているかを調べますが、作製したスピーカーシステムは、使われているドライバーで、一番狭い(鋭角)な放射により、サービスエリアが決定されるため、リスニング・ルームに応じたドライバーの選択が必要です。
 この測定結果では指向性の問題はそれ程無く、広いサービスエリアが実現しています、但し400Hzと4,000Hz前後の音圧が高いので、この部分のレベルを下げると、更にサービスエリアが広くなると思われます。
 又、500Hz~2,800Hz(測定値)の弱い帯域は、聴感上では感じられないので、中域ドライバーの利得調整が課題かと思われます。

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No title

 極性表示、綺麗に取れていますね。いつも几帳面な測定関心しています。私自身は不精なもので中々真似できません。

 windowが3msecということは1kHzぐらいまでですかね。測定距離はどのくらいです。回転中心はユニット面ですか。 

Re: No title

 コメント有難うございます。

 1mmSecのゲートで750Hzが下限です。室温が30℃でしたので、スピーカーを床から1m以上離しました。
 測定距離はバッフル中心から1.5mで、中心はユニット面です。