Beogram4002

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© 2015 grigri
 はっきり申し上げます、デザイン史上最高、音は最低です。
 このプレーヤーは、LPを聴くものではなく、部屋のオブジェとして下さい。

 Beogram4000は、デザインのみの素晴らしさで、1972年ニューヨーク近代美術館に永久保存品されました。
 その事実をニューヨークに出張した時、作為的にオフザビートン( off the beaten )を作り確認に訪れました。
 確か真空管を使ったオブジェの反対側にあり、誇りだらけだった記憶があります。
 未だBung & Olufsen Japanが無く、その後継機としてBeogram4002が個人輸入を頼りに日本に輸入されていた頃です。
 1976年の上代は25万円ですから、当時の冬のボーナスを総てを使って購入した記憶があります。当時の価格は、テクニクスSP-10の三倍程でした。
 カートリッジは、MMC20CLという専用の物が付属していました。別売オプションとしてサファイア・カンチレバーのMMC6000が4万円程で別売され、アップグレードは、そのカートリッジの交換しかありませんでした。

 ところで、肝心な音は、はっきり言って最低の音質で、特に、SX-68でカッティングしたCBSのレコード、DGGのレコードのトラッカビリティーが悪く、SX-74については、アームが共振してお手上げ状態でした。そして、その頃、製造中止になりました。
 レコードのサイズを検知するために、ターンテーブルに24本の黒いプラスチックの下駄があり、その上にレコードを載せると、レコードが浮き上がり「ビリビリ」と共振します。
 又、サファイア・カンチレバーのMMC6000の高音が全く出ないのです。
 上記に加えて、酷い話として、当時の東芝EMIの赤く透けたレコードを乗せると、レコードが無いと判断して、針が下りません。
 ビートルズのLPとかEMIのカラヤンのレコードが再生できないのです。
 
 デザイン最優先のオーディオ機器で、機能としては三流以下です。当時日本でもテクニクスがフルオートプレーやを初めていましたが、総て光学式のセンサーで、Beogramの様なアホな事は無かったです。
 このプレーヤーに合ったBeomaster4000というレシーバーがありましたが、これも更に酷くて、日本のFM放送の周波数帯にチューニング・スケールが合ってなく、周波数を直読み出来ずに勘頼りでした。恐らく輸入業者が製造元に交渉しないで、安直にOSC(局部発振)の周波数を適当に弄って販売したと思われます。まあ、NHKFMと、FM東京、FM横浜の三局しか無かった頃ですから・・・

 修理に至っては、麻布飯倉片町のドラキュラ(後のクレージーホース)前の輸入代理店に、宅急便等が無いので、自家用車で持ち込む方法しか無く、部品をデンマークから取り寄せるため、最低で半月掛かり、費用もかなり高額だった記憶があります。

 デザイン上の問題点
 折角、ここまで作ったのだから、以下の件を商品企画に取り入れて、ポスト・ベオグラム4002を作って欲しかったです。

 1.横幅が大きすぎる。
   (レコードジャケットサイズで実現できる筈)
 2.アームは二本あるが、一本で実現可能。
   (読み取りセンサーをカートリッジ側に設ければ良い)
 3.レコードサイズ検知の下駄は、アルミの研磨のパターンで実現可能。
 4.操作パネルのマッドの塗装が直ぐに剥げる、ヘアーライン仕上げに改める。
 5.カバーをバネで支えず、オイルダンプが妥当。
 6.レコードが終了した時、プランジャーの音が「ガチャ」と大きすぎる。
   オイルダンプにすべき。
 7.センサーで、回転数を知り、右中段のディスプレーに回転数を表示する。
 8.曲の間をセンスして、ワンタッチで、次の曲にフォワードして欲しい。
 9.レコード針の再生累計時間を表示して欲しい。 

 ところで、このプレーヤーは、5年程前に豊島区の粗大塵として500円で引き取ってもらいました。
 既にLINNをメインに聴いていたので、当時、この機器の廃棄については、全く惜しいと思いませんでしたが、今は少々後悔しています。その理由は、カートリッジをユニバーサルの物がつけられる改造を行うサービスが、米国アトランタ郊外に出現しているからです。

Beogram 4002 modified to take a p-mount cartridge

 素直に、Garrard (ガラード) Model301とかThorens TD124を購入しておけば良かったと思いますが、その時代の評価と現在は全く異なっていまして、エンパイア 598 New Troubadourとベオグラムのどちらを購入するか、悩んだのが懐かしいです。
 ちょうどSP-10が発売された頃です。

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No title

 人柱ご苦労様でした。当時の海外モノはそんな物も多かったのかも。中にはしっかりしものも有るのですが、昔はネットもないし、情報が不足していましたからね。

Re: No title

 コメントありがとうございます。

 当時の海外物は英国、米国以外、特に北欧は難しかったです。
 B&O、タンバーグ、ナグラ、ステラボックス、ウーヘル等、品物は、良かったのですが、サポート体制と操作マニュアルの翻訳は酷かったです。
 最近でも、jeff rowland、アバロンを扱っている商社は、自己の都合の良い部分のみを翻訳してますね。