電子ボリューム4Way分PCBを作りました

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ようやく四連ボリュームの基盤の作成が終わりました。
これからシャーシーに格納します。

チップの構成
 チップは、バーブラウン製PGA2311Aを使いマイコンチップのPIC16F676で制御して、バッファアンプを用い低インピーダンスで、PGA2311Aをドライブします。
 MUSES72320を用いた電子ボリュームを聴かせていただく機会が多々ありますが、音は良くも悪くもJRCのMUSEシリーズの高音のエッジがたった音で、電子ボリュームとして色が付き過ぎで、好みの問題ですが、如何なものかと思います。
 電子ボリュームは、無色透明である事が最重要課題と考えて、オペアンプを内蔵しないPGA2311Aとしました。フロントエンドのバッファーは、無しとするか、好きなオペアンプを選択して、色々と実験が出来る仕組みです。先ずは廉価なバーブラウン製オペアンプで標準的な音のOPA2134を使います。

電源回路とその他
 今回の作成では、電源を少し凝ってみました。
 電源トランスは、漏れ磁束極めて少ないシールド付きのカットコアーにしました。レギュレータは、LM317/337を使った三端子で、電源の平滑コンデンサーは,大容量の0.03Fとして万全です。
 可能な限り、導電性高分子固体電解コンデンサーや、OSコンをジャブジャブ使い、過剰品質の電源としました。
 赤いコンデンサーが、独WIMAのMSK2で、,黄色が指月のSMCです。
 音質に関係する部分の抵抗は、金属皮膜抵抗です、良い結果が得られたら、Vishayの無誘導金属箔抵抗に替える予定です。

ロータリーエンコーダ
 コパル製の光学式無接触ロータリーエンコーダ(最手前)を採用しました。
 インクリメント/デクリメント値は、0.5dB又は1.0dBの選択を切り替えで可能とします。
 又、コントロール範囲は、 0dB〜-95.5dB(無限にするにはミュート回路で対処)
 自宅のトゥーイータで聴いた範囲では、-95.5dBで充分な減衰特性です。

PGA2311の利得制御
 PGA2311はディジタル・コントロールで設定値1~255まで255段階の利得を設定することができます。
 ディジタル設定値一段階あたり0.5dBのゲインを可変とすると、PGA2311の設定値に対するゲインは以下の式で表されます。
   利得 (dB) = 31.5 - [0.5 ×(255 - N)]
   ここで N=(ディジタル)設定値(1~255)
 設定値(N)が1の場合、PGA2311は-95.5dB、設定値(N)が255の場合+31.5dBのゲインを持つ事になり、ボリュームのように音量を絞るだけでなく、最大音量にすると約37.6倍の増幅度をもつプリアンプとして使用できます。
 また、設定値(N)をゼロとした場合、PGA2311のオーディオ入力はAGNDに接地されてミュート状態と同様になります。

ミュートスイッチ
 出力をミュートする緊急用のスイッチを設けて、一瞬で音を止める機能を設けます。

不吉な予感
 しかし、作りながら思うのですが、デジタル回路と異なり、アナログ回路でこんなに複雑だと、良い音がするとは思えません。まあ、安物のカーボンの摺動抵抗にくらべれば、いくらかはましかもしれません。

電子ボリュームが存在する意義は?
 1.レガシーなメカによるマルチボリュームは、製造コストが高い。
 2.ギャングエラーを少なくするには、高い精度を要求される。
 3.実装するのにコストが掛かる(高品質のノブと、それなりのスペースが必要)。
 4.故障した場合、部品交換が大変、電子ボリュームだとPCBの交換のみで可能。
 5.これはが最大のメリットで、リモートコントロールが可能。

後悔
 電子ボリュームで良い話を聞いた事がありません。結果が想定できるだけに、とても悲しいです。
 やはり、原点に戻って、素直に2dBステップのアッテネータで我慢して、ゴールドポイント(薄膜真空蒸着抵抗)か、東京光音電波に六連のP2500をオーダーした方が、音も良く、陳腐化しないので、選択を誤ったのではと、後悔し始めています。
URL:東京光音電波
URL:gold point
 こうなると、作成のモチベーションを維持するのが大変です。
 チップPGA2310は、Jeff rowlandのプリアンプに使われた実績があり、上手く動作出来れば、それなりの結果が得られる筈と、自分に言い聞かせています。
 恐らく、良く出来たAVアンプ程度の音で、作って即、お祓い箱になりそうです。
 若し、運良く良い結果が得られたら、リモートコントロール機能を追加します。

マルチチャンネル用ボリューム市販品

Sound Performance Lab.(SPL)
 Volume8
 http://spl.info/produkte/monitor-controller/volume8/beschreibung.html
 平衡伝送の精度を上げる為に、窒化珪素抵抗(アルミナ抵抗)を使っており、TIのJFETオペアンプでTL07という20年前の古典的なオペアンプを使い、その色が付き、AVアンプの音の様です。いかんせん、設計と部品が古すぎます。
 インターフェースがDB-25Sで、ブレーク・ケーブルとキヤノンコネクタがごろごろ・・・ハッキリ言って自宅には向かないです。

MSB TECHNOLOGY
 http://www.msbtech.com/products/MVC.php
 プリアンプと言ってますね、正しい言い方だと思います、しかし残念ながら、終息?
 音は良かったです。
 インターフェースがSPLと同様でDB-25Sとブレーク・ケーブル

AEDIO Japan
 マルチチャンネル用プリアンプ(AEDIO EVR-3)
 http://aedio.bbs.coocan.jp/?m=listthread&t_id=357&summary=on
 インクリメント/デクリメント値が、2dBとは悲しいです。

トライテック
 SUR-822(7.1ch Surround Monitor Controller)
 http://www.tritech.tv/product/sur_822.html

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完成が楽しみです!

4way電子ボリューム、良い結果になるといいですね。続きを楽しみにしています。

当方も東京光音の6ch、8chアナログボリュームやセイデンも一時検討したのですが、未だ実現しておらず、AVプリの6chボリュームを使用している状態です、、、

Re: 完成が楽しみです!

ゴンザエモンさん コメントありがとうございます。

 APLSの10KAX2というモータ付きのボリュームをEbayで15GBPで入手できましたので、試しましたが、音が悪くて、即却下となりました。恐らく作成中の電子ボリュームも同程度だと思います。何やっても中途半端は駄目ですね。ご検討された、東京光音電波、セイデン(アッテネータに限る)、ゴールドポイントに特注が、私としては、現時点でベストかと思います。今回は、遠回りして本当に後悔しています。
 そんな訳で、製作のモチベーション維持に苦心しています。

拝見いたしました

当方は、ボリュームにより音が劣化する事を確認していませんので落ち着いていられます。劣化を確認したら、色々と検討するに違いないと思います。電子ボリュームの回路図とプリント基板はどの様にして作られたのでしょうか。

今年の5月23日の第5回PARC発表会に参加致します。当日、色々と教えてください。

宜しくお願いいたします。 

Re: 拝見いたしました

コメント有難うございます。

 入出力のインピーダンス、ケーブル長等に問題が無ければ、ボリュームを使っても音の劣化は少ないと思います。
 電子ボリュームはマルチアンプのゲインの調整の為に仕方無く作ったもので、出来たら採用されない方が、幸せになれると思います。
 電子ボリュームは音の鮮度が落ちて、ベールが被った様な感じで間違えなく音が劣化します

 以下のデータシートの11ページに代表的な接続方法が載っています。
http://www.ti.com/lit/ds/symlink/pga2311.pdf

No title

>入出力のインピーダンス、ケーブル長等に問題が・・・

このアドバイスを受けまして、システムを一部改造しました。
30年前の自作トランジスタプリアンプを取り外してみました。音信号の回路は単純とし、ケーブルも短くして不必要に引きまわさない様にしました。
システム構成は、CDプレーヤー ⇒ セイデン22ステップアッテネーター(50kΩ) ⇒ DCX2496 ⇒ アッテネーター(-5.4dB:自作) ⇒ 中華デジタルアンプTA2024 ×3台としました。中華パワーアンプ前のアッテネーターは、DCX2496で発生するノイズカットのために入れました。中華アンプのボリュームは、入力と中点をショートさせました。これでボリュームの影響を削除しました。

肝心な音ですが、輪郭がハッキリしました。ベールが二枚とれた感じです。特にボーカルの輪郭がハッキリしました。つまらない音のCDを聴きなおしましたが、新鮮な音として聴こえてきました。

今回は、ボリュームをアッテネーターへの変更とプリアンプを削除しましたのでどちらの影響が大きかったかは不明です。しかし、現在は良い音がしています。アドバイスを有難うございました。

Re: No title

中華アンプのポットを固定抵抗化して、アッテネータに替えたのですね、良い方法ですね!
最近のDCX2496のアナログ入力のDACが、AK5394からCS5361に替わり音が大分変わりました、しかしデジタル入力(AES/EBU)として、DCX2496をフルスイングした方が音が良いと思います。
 その為に「-5.4dB:自作アッテネータ」が連動で可変に出来ると理想的ですね。

教えてください

デジタル入力方法について教えてください。

ご質問1
 一般的なコストのCDプレーヤーのデジタル出力は、COAXIAL(同軸)はアンバランスのデジタル信号と思います。デジタル信号をDCX2496に接続する際には、入力端子Aを使用する様ですが、XLRコネクターのホットとグランドのみの接続で良いのでしょうか。コールドは接続しなくても良いのでしょうか。

ご質問2
 DCX2496は、アナログで設定した条件はデジタルでも生きるのでしょうか。

しかし、現在のCDプレーヤーには、デジタル出力が無いので別途調達が必要になりますが・・・。

 宜しくお願いいたします。

Re: 教えてください

ご質問1
 CDPのS/PDIF(デジタル信号)は、DCX2496の入力端子Aにマッチングトランス(75オーム→110オーム)に変換してAES/EBU規格で接続します。
 以下のトランスを使った方が安全です。
 2,000円程度で入手できると思います。
 http://www.canare.co.jp/index.php?tget=prd&tid=6_003
 カナレのBJC-XP-TRCという商品です。
 S/PDIF側はBNCなので、必要によりRCA(コアキシャル)にコネクタで変換します。
 インピーダンスが不整合ですと、信号の反射によりデジタルノイズが発生する事が多々あります。

ご質問2
 DCX2496は、アナログで設定した条件はデジタルでも生きるのでしょうか。

 DCXに設定したデータは、そのまま使えますが、入力をアナログからAES/EBU(デジタル)に操作パネルから変えれば設定は継承できます。
 但し、入力ゲインの調整は、-15dB~+15dBの範囲内で、0dBを基準となるので、アナログの様に絞りきれません。

 CDPにデジタル出力が無いと対応できませんが、音はかなり変化すると思います。

Re: 教えてください

ご回答有難うございます。

デジタルの接続方法は、高周波の取扱いとなり反射波に注意する必要があるのですね。了解しました。

入力をデジタルにすると、3WAYのSPなのでメインアンプの音量調整に6連のアッテネーターが必要になりますね。

オーディオは、追求心と自己満足とのせめぎ合いだと思います。深みも有り難しい課題と思います。

教えて下さい 2

お世話様になります。

その後、デジタル出力付きのCDPを購入し、DCX2496への接続も出来ました。アドバイス通りアナログで設定した条件はデジタルでも使用できる事を確認致しました。現在、6連アッテネーターをセイデンに発注しました。

ご質問
デジタル接続した場合にCDの録音レベルにより、時々DCX2496のクリッピングが点灯しますが、問題ないのでしょうか。デジタルはフルスイングする事により、音質を確保すると言う事らしいのですが。必要により、デジタル信号を減衰する必要があるのでしょうか。

宜しくお願いいたします。

Re: 教えて下さい 2

 最近の日本のCDは録音レベルが高すぎる様ですね。

 クリッピングの点灯は、入力側と出力側で生じますが、入力側
は、あまり気にしなくても大丈夫です。
 出力側は、黄色がたまに点く程度が良いと思います。

 そうは言っても入力のクリッピングは見た感じ良くないですから、
デジタルのゲイン調整(±15dB)で-3dBに近い状態にすれば良いと
思います。 ここで絞りすぎるとビットのシフトで音量を調整すので、
情報が欠落します。

 セイデンの6連アッテネーターとは、素晴らしいです。

DCX2496 デジタル再トライ

grigriさん
 
前に教えて頂いたCDプレーヤ接続におけるDCX2496のデジタル接続をアナログに戻していました。その理由は、F特測定用の出力がアナログでしたのでF特調整が出来ない状況でした。F特測定無しでの使用をためらいました。

今回アナログをデジタルに変換するコンバーターを購入して、デジタルでイコライザーを使用し、F特の調整が可能になりましたので再トライしました。

その結果、明瞭度が数段アップする事が出来ました。そして、アナログとデジタルの差を明確に理解する事が出来ました。

今後とも、アドバイスを宜しくお願いいたします。
 
今井

Re: DCX2496 デジタル再トライ

今井さん

 デジタル化成功おめでとうございます。
 AD変換、DA変換の回数が少ないほど音の鮮度が上がると思います。