80cmの巨大スピーカーを聞く

 昨日は、台風22号が本州上陸真っ只中に80cmの巨大ウーファーを鳴らす企画がありましたので、群馬県伊勢崎市に行ってきました。大型ウーファーとしては、フォスター電機製フォステクスブランドでFW800HSという大型のウーファーがありますが、今回聴く事の出来るスピーカーは、三菱電機とNHKで共同開発した、ダイアトーン・プロフェショナル スピーカーシステムSC-8406Lです。
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SC-8406L
 ダイアフラムのダイアメータが80cmですから一般的にはサラウンド(エッジ)を含めると1mと言って良いと思います。インピーダンスが8オームで、耐入力が2kWもあります。ダイアフラムはケブラー製で、カーボンコンポジットか、塩ビか良く解りません。又、サラウンドが、ゴムホースの様で、軟らかくないです。
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NHKに納品
 NHKの放送を目的としたホールは、当初、愛宕山にあり、その後内幸町にNHKホールが設立され、そこも手狭となり、神南の現在のNHKに移りました。それを機会に、NHKホールにパイプオルガンが設けられ、そのオルガンは東独ベルリン・シュッケ製で世界最大弩級、ストップ数92、パイプ数7,640本、5段鍵盤を持つもので、パイプと電子オルガンのハイブリッド機構でした。そのハイブリッドの電子オルガンモードの演奏の時の低音を受け持つスピーカーの予定でした。予定と言う事で、最終的には担えなかったということです。15年前から演奏されなくなり、たまに、Jpopの録音、紅白歌合戦の蛍の光に使われる程度の体たらくです。

試聴の機器構成
 タンノイ38cmのコアキシャルスピーカーであるバークレーと50Hzでアクティブ・クロスオーバーで、分割して、200Wのアンプで聴きました。 音源は、CDをリッピングして、DDC経由でデジタルのまま、アクティブ・クロスオーバーに入力しました。
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肝心な音
 今まで聴く事が出来なかった重低音を聴かせていただきました。圧巻は、JAXAのH2ロケット打ち上げで、音源には、5hzの音と言うか空気の移動の風圧が含まれており、70坪の切り妻屋根の工場全体が、振動して、天井の電灯がカタカタと共振する程です。パイプオルガンの名曲のサンサーンスを聴きましたが、残念と言うか、当然ながら、本物のパイプオルガンとは、全く異なります。

最後に
 スピーカー自体の重さが200キロ以上もあり、移動が困難な為、この工場で箱を解体するとの事で、その雄姿の最後を見届ける事が出来て、貴重な体験が出来ました。


スピーカーの持つ素の特性を測定して、再検討

 スピーカーの持つ素の特性を測定して、クロスオーバーを再検討してみました。

ATC SM75-150 ダイアフラムの保護とホーン効果を狙ったWaveguide
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素の特性
 ウーファー(黒)Scan-Speak Illuminator 15WU/8741T00は、典型的な紙のダイアフラムで、近代的な設計の特徴のブレークアップが6khzから始まり、剛性の高さを現しています。トゥーイータ(青)Scan-Speak Revelator D2908/7140000は、チタンのダイアフラムながら、それ程高域が延びず、テキスタイルのダイアフラムの様に穏やかな特性です。スコーカー(赤)ATC SM75-150は、思ったほどフラットでは無く、古典的で使いにくい特性です。Waveguideによる位相の回転が800Hz付近に生じて、4,500Hz付近にエッジの共振(反転による打消し)による激しいディップが生じます。
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2Wayの検討
 元々、ウーファーとトゥーイータは、Scan-Speak推奨の組み合わせのため、測定結果の数値を見ると、クロスオーバーの周波数と僅かなゲイン調整で、綺麗に繋がる仕組みとなっています。その証拠が以下の特性で、クロスオーバーの周波数を決めて、トゥーイータのゲインを2~3dB SPL調整すれば、万事上手く行くように出来ています。
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3Wayの検討
 まともに動作する2wayに、無理してスコーカー加えて、しなやかに繋がっている竹に無理して木を間に入れる様です。スコーカーのATC SM75-150は、高音圧と分離を目的としたスタジオモニターの核となるスピーカーで、くつろいで聴くスピーカーでは無い様です。それでも何とか切り貼りして得られた結果が以下グラフです。800Hz付近では、一見レベル的には良さそうですが、スコーカーの位相が回転してウーファーとの繋がりが極めて悪い状態です。800Hz付近のクロスを避けて、48dB/oct.以上の急峻な遮蔽特性でクロスするか、あるいは、Waveguideを取り除いて800Hz以上の軸外応答の改善を行うか必要です。
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3Wayは必要か
 並みの3Wayより良く出来た2Wayの方が、点音源に近く、良い事が想像できます。そこで、良く出来た点音源の3Wayを検討してみることにしました。

久し振りにメイン・スピーカーの調整を行いました。

クワイエットパソコンが順調に稼動したので、スピーカー点検と調整を行いました。低域と中域のクロスオーバーを550Hzから大幅に変更して660Hzとして、中域と高域の3,080Hzは変更しないで調整を行いました。最近ATC SM75の低域の音が好ましく無い印象で、あまり低域を使わないように改めました。又、音圧を95 SPL-dBとして、埋もれた低域のクロスの状態をしらべました。

周波数特性
 中域のATC SM75下限のカットオフが甘そうなので、もう少しFIRフィルターのタップ数を増やして、36dB/oct.から48dB/oct.に若干ですが、遮蔽特性を急峻に改めて再調整が必要と思われます。SOXによるアップサンプリングを行った分のタップ数と遅延時間の調整は盛り込み済みです。
国際規格・IEC263準拠のグラフで表現(軸上1.5m)
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アライメント値
 各ドライバー(ユニット)のインパルス応答値の差から時間を求めてから距離に換算して、チャンネル・デバイダーの遅延値として設定して、測定位置でのスピーカーからの距離間が最小値(近似)になるように調整を行いました。
 遅延値(時間・距離)
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タイムアライメントの状況
 特に問題なくアライメントは取れている様です。FIRフィルターの優れている点として、総ての周波数帯域で、ピッタリと合っています。4.5ミリ秒(1.5m)一時反射が一寸キツイです。
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ATC SM75の問題点
 ATC SM75は、ショートホーンの為か音の存在感と支配力が強く、最近鼻について、もっと低歪の音が聴きたくなりました。予算の許す範囲内で、浮気をしてみたいと思います。アクトンのセラミックは、C50のヒステリックなバイオリンの音で懲りており弦楽四重奏が美しく、かつ優しく聴けるスピーカーが欲しいです。アクトンのダイヤモンドD50の様な音で、廉価なスピーカーは無いでしょうか?
 ある訳無いですね・・・・95から100 SPL-dBの音圧での調整は、煩かったです。丁度、地下鉄車内の音から電車の通過するガード下の音量だそうで、暫くの間、頭と耳が痛かったです。

 スイッチングアダプター電源

 スイッチングアダプター電源は、軽量、高効率、廉価と三拍子揃った電源で、特別ノイズ面に配慮を必要とするオーディオ機器、測定器、医療機器以外、総ての電子機器に使われています。スイッチング電源だから駄目と言うことは無く、製品の品質はピンキリです。そこで、スイッチング電源の振る舞いを調べてみました。以下のアダプターは、製品に添付されていたスイッチング電源アダプターで、総て12V1.5~2Aのものです。
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調査対象のスイッチングアダプター
 スイッチングアダプター電源の価格もピンキリで、廉価な物は200円から高額の物は、数万円の物があります。総じて、秋葉原の電気街で単独に販売されている物は廉価で、測定器、業務用機器等に付属している物は高額です。

外見の違い
 ACアダプターは12V/2Aの同一規格ながら大きさが、全く異なります。左がSisco(米国)、中央がバッファロウ(日本)、右がRME(ドイツ)の付属品で、体積が全く異なります。
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ノイズの測定
 ACアダプターに30Ω/5Wで4.8VAの負荷を掛けてオシロスコープで測定したところ、以下の様な結果で、バッファロウのノイズが極端に高く、如何に粗悪品で有るかが解りました。

 ・秋月電気通商製ACアダプター
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 ・RME Firefaceの純正ACアダプター
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 ・Siscoの小型ルーターの純正ACアダプター
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 ・バッファローのルータに付属のACアダプター
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聴感上での試験
 ノイズ測定の試験環境で、クリスタルイアホン(セラミック)をコンデンサーで直流をカットしてノイズを聞き取りました。ACアダプタにより、色々な音がしますが、ノイズの大きい順番は、筐体の大きさに反比例して、SiscoのACアダプターが一番小さい結果が得られましたが、ノイズの占める周波数帯域により聞える、聞えないが生じるので、ノイズ音量だけで判断できませんが、一つの重要な判断要素と言えると思います。秋月製は、聴感上のノイズが著し高く、バッファローのものは、ノイズでイアホンが壊れそうです。

結論
 RMEのスイッチングアダプターは、上代9,000円程です、又、シスコのスイッチングアダプターも15,000円程であった記憶があります、まともなスイッチングアダプターは、それなりの金額がします。民生用の無線ルータ、充電器用のアダプターは、ハッキリ言って、塵同然なので廃棄処分とします。残された良質なスイッチングアダプターに限り、リニアー電源に交換していく予定です。秋月の物は安さのみがとりえで、存在価値があると思います。

消音パソコン(クワイエットパソコン)へ移行 最終

 クワイエットPCの調整をそろそろ終えて、スピーカーのセティング等、部屋の音響の調整に力を注がないと、音質を支配する最大の部分の改善が、なおざりで、バランスを欠いた結果になっています。珠玉のPCでは無いけれど、「PCをコテコテと磨く」のも終りにしたいと思います。

最終の機器構成
クリックすると拡大されます。
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クワイエットPCの感想
 クワイエットPCを組み立あげて、振り返れば総て妥協ばかりの産物です。資金の都合による妥協が最大であり、次いで、自分のスキルの無さから来る妥協と、設置スペースの狭隘さから来る妥協の産物です。しかし、絶対に譲れない、クーリング・ファンレス(CPUファン、ケースファン、電源ファン)が実現出来たので、電気信号の低ノイズ化に加えて、ファンの風切音よる暗騒音の低ノイズ化も実現できて、導入して良かったと思います。以下がその一例です。

ファンの電源5Vにブラッシュレスモータのファンを接続して、速度制御がなされていると、以下の様なノイズに汚染されます。
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ファンの電源ケーブルを外して、BIOS上でファン無しに設定すると、見事にノイズが重畳されず、クリーンな5Vになります。
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オーディオの音質の支配の割合
 音の良否を支配する割合は、悲しいかな、大半が部屋(リスニングルーム)とスピーカーで決まります。アンプに至っては、余程に酷いアンプで無い限り、そこそこの再生が可能なので、支配の割合に合わせてオーディオ機器に投資するのが望ましいと思います。1,000万円の資金が有ったら、部屋に400万円投じて改善して、アンプは30,000円程度の物にするか、部屋に30,000円で改善を行い、アンプに一点豪華主義のアンプを備えるかですが、結果は想像がつくと思います。
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残すは部屋とスピーカーの調整
 Floyd e.Toole著のSound Reproduction: The Acoustics and Psychoacoustics of Loudspeakers and Rooms (Audio Engineering Society Presents)を参考にマルチチャンネルオーディオ、スピーカと部屋の音響、心理音響とその評価プロセスを参考に改善してみることにします。 Sound Reproductionという書物は、オーディオ機器(ハード面)については殆ど記載されてなく、与えられた、スピーカー、部屋、什器のレイアウトにより、音響面、心理音響面で、どの様な事が生じて、それをどの様に解決するかが記載されています。特に、音の直接音、反射音に対する記載が、550頁の内、7割を占める力の入れ様です。この様な書物は国内では殆ど無く、又、国内では一番遅れている部分だと思います。オーディオセット、部屋、什器の設置方をトータルに研究した成果です。

オーディオのあるべき姿
 やはり、スピーカーの存在が無く、オーディオ機器が部屋の中央に鎮座せず、選んだ曲がシームレスに優しく流れる・・これが理想です。 電源投入の儀式もなく、飽きたらブッツり電源を切り部屋を後にする・・・これも必要です。良質なミュージックソースをタブレット端末から選択して、音量は、聞いてる場所から自在に調整する・・・又、リスニングエリアが広大である、これがあるべき姿で、最終目標です。
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次へのステップ
 偶然にもイコライザーによる帯域毎のマグネチュードの調整を行わないで、フラットな特性が得られています。次のステップでは、PCを廃止して、チャンネルデバイダーに置き換えて、プレーヤーをLINN等にすれば、脱PCが実現すると思います。

手作りアンプの会の公認スピーカーの特性

 手作りアンプの会・備品スピーカーの特性
 冬のお寺大会の課題は「低音システム大会」であり、会のスピーカーの低音を増強するのが課題です。会のスピーカーの特性は、以下のグラフのマグネチュードで、70Hz以下が出ていません。スピーカーのパッシブ回路を調べると、インピーダンス補正回路が有ったり、スーパー・トゥーイータのレベル合わせのL-PADとか、セカンドオーダーのローカット・フィルターで構成されおり試行錯誤の跡が垣間見れます。スピーカーのキャビネットの構造は、ボッフル型という物で、会の大先輩のA氏が米国ハートレーの資料を参考に木工の専門家のY氏に製作を依頼して出来たものです。木工の作りは素晴らしいのですが、スピーカーの作りではなく、高級な家具作りの方法で作製されています。

第96回 関東三土会(2008年10月18日)から登場した標準スピーカー
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お寺大会の予告
http://tezukuri-amp.org/shibu/kantou/otera/2017winter/annai/index.html

FE167Eの仕様、TSパラメータ等
http://diyaudioprojects.com/Drivers/FE167E/Fostex-FE167E-Fullrange-Speaker-Datasheet.pdf
フォステクスは、日本ユーザーに対して上記ほどの仕様を開示していません。

測定データ
 手作りアンプの会、ケンさんが、川崎市の玉林寺で測定されたデータを、国際規格・IEC263準拠のグラフで表したものです。軸上距離約1.5m高さ90cm,、天井高3mの和室で、襖と障子の作りです。70Hzの歪は10%程で、真空管アンプにピッタリです。
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ボッフル(Boffle)キャビネットのルーツ
 米国ハートレー社の製品でhartley concert master VIに生かされたテクニックで、スピーカー背面の音エネルギーを箱の内部に同心円状に穴をあけたニードルフェルト(Needle Felting)を間隔をあけて5~6枚配置します。これは、音響凹レンズ役目をして、音を拡散と吸収するという方法と思われます。この方法は、小型のスピーカーより、hartley concert masterの様に巨大なキャビネットで、巨大なウーファーを用い、後面開放を実現する85年前の古典的な手法です。
Cross-section of Hartley "Boffle" 1932年7月 USパテントはNo. 1869178,で既に失効しています。
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低音増強の構想
 測定したグラフを見ますと、70Hz以下のマグネチュードが異常に低く、200Hzから600Hzで、サブコーンの逆位相振動によるディップが生じています。この癖の有る特性の150Hz以上をLC回路で減衰させて見かけ上フラットとするする方法を考察します。中高音を減衰することによって、相対的に低音増強するために、スピーカーの能率が100dBから80dBに減衰しますが、強力な半導体アンプでドライブして解決することとします。
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こんな柔なスピーカーで低音がでるか?
 ホステクスのFE167Eといスピーカーは、コーン紙が芭蕉布(ばしょうふ)が含まれる植物繊維で出来ていている様です。そんなバナナ・・・ それが理由で全音域で分割振動が生じて、分割振動を避けて、剛性の高いコーンで、気体の移動量で稼ぐ近代的なウーファーとは異なります。低音が出たとしても、歪率特性の悪い低音が生じると思われます。
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ボイスコイルのインダクタンス等、データが開示されずに正当な値が記入されていません。
赤:位相特性、黒:インピーダンス、青:マグネチュード

マグネチュードの改善
 低音を見かけ上出す事の出来るパッシブフィルターを設計することにします。方法としては、キャビネット格納状態で、測定されたスピーカーのマグネチュード、位相、インピーダンス特性を用い、Speaker Workshop Version 1.06 というパッシブネットワーク設計システムに取り込み目標のマグネチュードになる様に、シミュレーション結果を考察しながら、クローズドループでLCネットワークの設計を行います。

補正のパッシブネットワーク
 LCの共振回路で意識的に、低域を通過させます、そのままですと、中高域がダラ下がりになるので、ハイパスフィルターでバイパスします、そのバイパス量を抵抗で調整して、見かけ上フラットらしき結果となります。
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シミュレーションの結果
 パッシブネットワークを用いて、実測したデータがどの様に変化したかをグラフで表します。黒がオリジナルで、赤が補正後です。相変わらず200Hzから600Hzのディプが有りますが、補正すると良化するものの、全く異なる音色になるので、低音増強の趣旨から外れるので、止める事にしました。
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製作したフィルター
 作ったという程の物では無いのですが、インダクター、バイポーラ・コンデンサー、抵抗で作製しました。
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実験
 実際に補正用のパッシブフィルターを作製して、10月の三土会で実験する事にします。恐らくインダクターのコア容量が少ないために磁気飽和を起こして、酷い音になる事が想定できますが、若し普通に聞ける様でしたら、拾い物です。世の中そんなに甘くないです、恐らく駄目でしょう。

消音パソコン(クワイエットパソコン)へ移行 その13

USBのノイズ対策を強化しました。
 USBからFirewire400(IEEE1394a)に切り替えて、正常に動作することが出来ず、玉砕状態で諦める事にしました。そして、USBに戻してからは、極めて安定した稼動状況が得られましたので、USBのノイズ対策を徹底的に行ってみました。

PCとオーディオインターフェースの繋ぎ方
 基本的にPCとオーディオインターフェースのデジタル信号は、INTONAでアイソレートする事にして、5Vのバスパワーは、INTONAへの電源供給の範囲に留めて、その先のRME Fireface UCXには供給しない事にします。Fireface UCXへの電源供給は、直接トランスを用いたドロッパー式の安定化電源から供給します。これにより電源もデータともにパソコンから完全にアイソレートされました。

緑のラインが差動の信号線で、朱色のラインが5Vのバスパワー、赤色のラインがFirefaceの電源(12V)です。
下図をクリックすると拡大されます。
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EMI Filter Aの回路
D+、D-のラインにコモンモードチョークコイルDLW21SN900SQ2」で、信号ラインのコモンモードノイズを削減します。バスパワーとグランド間にはチップフェライトビーズインダクタ「BLM21PG600SN1」と、0.1uFの積層セラミックコンデンサと超低ESRの導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ(POCSAP)でノーマルモードノイズを低減させ、さらにコモンモードチョークコイル「ACM7060-701-2PL」でコモンモードノイズを低減させています。
下図をクリックすると拡大されます。
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EMI Filter Bの回路
D+、D-のラインにUSB2.0対応 コモンモードチョークコイルDLW21SN900SQ2」で、信号ラインのコモンモードノイズを削減してRME Fireface UCXに送り込みます。INTONAからのバスパワーラインには、外部からキャパシタンス(SEPCコンデンサー1000U/6V)を追加して、ここを終端としています。
下図をクリックすると拡大されます。
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肝心な音の変化は
 今日はあいにくの雨ですので、音質の差が解りません。近日中に測定と試聴を行ってみます。PC本体より後からFirefaceを立ち上げないと認識しない事があり、バスパワーをFirefaceに与えない場合、電源投入のシーケンスに条件が有りそうです。

DCS4194UMZ参考資料
RENESAS アプリケーションノート 資料はここ
Full-Speed USB2.0 基本設計ガイドライン(2015.11.25) R10AN0608JJ0100

後で解った事
 Fireface UCXのバスパワー(DC5V)の供給を止めると、立ち上げる順番により、UCX側とTotalMIX(ホスト側)でのステータス不一致が生じる事が判明しました。販売元のシンタックス・ ジャパンのサポートセンターに問い合わせたところ、「ホスト側から見た場合、立ち上げシーケンスが把握できす、又、UCX側からも、DC5Vのバスパワーで、ホストとのフックアップを確認している」との事です。フックアップのプロシージャーが終れば正常に動作しますが、設定の変更を行った場合の直後の再立ち上げ時には、以下のワーニング・メッセージが表示されますが、落ち着いて対処すれば、問題無いようです。基本的にオリジナルどおり、バスパワーを与えたほうが、スタビリティーは高いと思います。
https://synthax.jp/faq-fireface-ucx-reader/items/totalmixnimismatch-detectednomesezigasaremasu.html

ミュージックソースのデータベース

 PCオーディオの場合LPの時代と異なり、リッピングしたミュージックソースのデータベースを、プレーヤー、作曲家、音楽分野で横断的に検索ができて、デジタル化本来の最大のメリットが享受されます。若い頃は、書棚の本の様にCD、LPを棚に並べて、日増しに増えて埋まって行くのが楽しみでしたが、最近はコレクションに対する興味と意欲が薄らいで、身軽でシンプルな生活を目指しています。そして横着なもので、如何に聴きたい選曲を素早く出来るかが大切だと思っています。悲しいかな、数十万円した平凡社の百科事典と文学全集を粗大塵で処分して、貴重なスペース確保が出来たので、そこにユーティリティーのパソコンを設置する事にしました。視力と根気が無くなり、小さな文字を追うのが辛い今日この頃です。

データベースのハイアラキー
 CDをリッピングして、ミュージックソースのデータベースを構築する場合、事前の周到なる準備が大切です。以下の事柄を決めない内にリッピングを行うと、必ず失敗して、長時間要した作業のやり直しになります。
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事前に決めて置く事柄
 1.ミュージックソースのフォーマットを何にするか
 2.データベースのプライマリーキィーを如何するか
 3.補助キィー(オルタネート・インデックス)として何を選び整理するか
 4.アルバム・アートの取得方法と保存方法を決める
 5.CDキャプチャーとタグの保守ソフトに何を選ぶか

データベースの規模
 データベースの規模を知らないと保守の方法が決められません。以下の様にルートホルダーのプロパティーを見て、フォルダー数(CDの枚数)とファイル数(曲数)を調べて、その規模に合った装置(媒体)の選定が必要です。
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データベースの保守
 気持ちよく使うのであれば、定期的(新たなCDをキャプチャーした時)に、決めに沿って、インデックスの保守が必要です。
 レコード会社によりCDのタグが統一されて無く、手作業での修正が必要です。JPOS、ジャズ等は比較的、綺麗に統一されていますが、クラシックで、日本のメジャーレーベル(V社、D社、K社))、とP社の廉価版は、全く出鱈目で、アルバム名に指揮者名、作曲者が空白の事は多々あります。この不規則なデータをツールを使って統一が必要です。

バックアップの取得
 CDをキャプチャーした後、CDをダンボール箱詰めして納戸に格納したため、ファイルを失った場合、再キャプチャーが大変です。データを失った場合精神的なショックは計り知れません。そこで、定期的なバックアップをハードディスクに3世代に渡り管理するようにしました。

フォーマットの考察
 保管する場合のフォーマットは、PCM(WAV)、FLAC、ALACの何れかの方法が良いと思います。PCMでもタグの管理ができますが、再生ソフト、プレーヤーにより、エラーとなる場合があります。 対処方法としては、極めて簡単で、foobar2000等のデファクトスタンダードのソフトでフォーマット変換を行うと解決します。スペースが許される場合は、PCMでも良いと思いますが、ファイルが大きい事と、タグの問題回避からロスレスのFLAC、ALACが良いと思います。但しフォーマット変換を行うと、タグを失う事が多々ありますので、アルバムアートはタグに埋め込むのと併せて、同一フォルダーにJPGでアルバムアート写真を保管することが必要です。

データベース化のメリット
 データベース(アルバムアート付き)で管理することにより、ミュージックソースを幅広く均等に見渡すことが出来ます。これにより音楽の趣向(ジャンル等)が偏らず、素晴らしいオーディオ生活を楽しむ事が出来ます。「音質を追求して、限られたWAVの曲をリファレンスで尖がって聴く」か、「音質はそこそこ良くリラックスして音楽を聴く」かについては、後者を選びました。

200個のコンデンサアレイ

 連休に、手作りアンプの会の合宿が行われて、コンデンサー400個とコンデンサアレイの基板をいただきました。今すぐ何に使うという予定が無いのですが、何時でも使えるように組み立ててみました。コンデンサーは、16V470Uの小型の物ですが,200個を並列い繋げると、94,000Uのコンデンサアレイとなり、小型のアンプに最適です。製作は至って簡単で、頭は使わずに気力と体力の勝負です。
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手作りアンプ200回記念
 毎月一回、第三土曜に秋葉原で行われている手作りアンプの会(三土会)が来年四月で200回を迎えようとしています。そこで、200回に纏わる作品を作り、発表する予定です。そこで、このコンデンサアレイを使い、200にちなんだ作品を考えています。

200回記念作品(案)

1.200円のデジタルアンプを200個のコンデンサアレイで鳴らす。
2.200個のLEDを使ったペンダントライト
3.200個ピエゾ素子を使った平面スピーカー
4.等々

消音パソコン(クワイエットパソコン)へ移行 その12

 リレー式アッテネータが成功裏に終わったので、本丸の消音パソコン(クワイエットパソコン)へ移行に力を注ぎました。そして、USBを止めて、Firewire (IEEE1394a)に移行する予定でしたが、残念な結果になりました。

IEEE1394aの異常動作
 米国から入手したunbrain製のIEEE1394aのボード(FireBoard Blue-e)が、とんだ くわせもんで、正常動作しません。極普通に使って異常な発振を起こして、なんと、その信号がオーディオ・インターフェースのアナログ出力チャネルに0dBVの強さで出力されて、、高い確立でトゥーイータを飛ばす事になります。この現象は、友人のN氏も同様に体験されて、他社製のボードとの、問題の切り分けを行い、unbrainのボードが問題である事は明確になりました。即刻、夢の島に直行しました。その様な訳で、IEEE1394aから、一寸、距離を置いて、実績のあるUSBとアイソレータ (INTONA)とフィルターでいく事ににしました。
以下が、 くわせもんのIEEE1394aボード、結構高額だったので、悲しいです。
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機器構成の暫定策
 以下の様にUSBとアイソレータのINTONAとEMIフィルターで構成して様子を見ます。バスパワーは用いていません。クリックで拡大します。
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IOS11のトラブル
 最近、ipadのOSが更新されて、iOS 10.3.3 (14G60)から11.0.2 (15A421)に誘導されるがままにアップグレードを行いました。一抹の不安が有ったのですが、iCloudにバックアップを取得していたので、気安く更新してしまいました。結果は、心配が的中して、レンダラーソフトのMonkeymortが正常に動作しなくなりました。試しに、DLNA対応のLINN製のKinskyでも試して見ましたが、Monkeymortと同様に安定動作しません。そこで、早速、iOSをバックアップからダウングレードを行い、事無きを得ました。
 現象は、グリッド表示のアルバムアートが表示されない事と、コンポーザー、音楽ジャンル等のオルタネート・インデックスでの検索が不能になる事です。 只でも遅いKINSKYは、それに輪を掛けるが如く、無応答の様になります。
 今更ですが、不要不急のプログラム更新は控えるべきで、蔵出し一番のフルーティーなソフトは駄目です。少なくとも、半年程度の熟成期間は必要です。

PCオーディオの行末
 パソコン・オーディオの最大のメリットは、レガシーな音響機器に比べて圧倒的に廉価に実現できる事に尽きると思います。本来、オーディオ機器はターンキー・システムで有るべきで、何台ものパソコンを連ねて実現するのは、過渡的な処置であり、最終目標ではないと思います。オーディオ機器は、ソリッドな金属と美麗な木目で出来ていて、美しく、かつ優しくあるべきだと思っています。パソコンの圧倒的なパワーは、音楽の選択と管理に活かして、見えない所で頑張って欲しいです。