新リレー式アッテネーター attenuator その5

LEDのケーシング
 ウェンジ( Wenge )のブロックに7セグメントのLED表示装置を組み込むのですが、取り付けが難しいです。65度の二等辺三角形のアクリルのブロックを作成して、螺子止めの予定です。試しにスモークのアクリルパネルを被せてLEDの点灯状態を見たら、シック(C’est chic.)で、なかなか良いです。
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次の工程
 次は、難度の高いフロントパネルの座繰り加工です。

アナログポートのノイズ対策

 今日は、アナログポートのノイズ対策についての考察です。
 オーディオ機器で特に入力端子が、ノイズのアンテナとなり低周波(ハム)、高周波(EMI等)が混入して、音質に悪影響を及ばすのは周知の事実です。当然の事ながら、使用しない入力端子は、ショートピンによりグラウンドにおとす対策を行うのは、オーディオの鉄則です。

RCAコネクタ
 コンシュマーユーズのプリアンプなどの殆どが、ノイズに弱い不平衡のRCAのコネクタで、高インピーダンスです。そこからの外来ノイズをシャットアウトするために、以下の様なショートピンを使います。上代50円程度で入手可能です。非磁性体ですが、材質が何だか良く解りません。金色のメッキですが、金では無いと思います。
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TRS/キャノンコネクタ
 業務用の平衡伝送のコネクタとして、TRSとキャノンコネクタがあります。平衡伝送なので、外来のハム等ノイズには、強いと思いますが、使用予定の無い入力チャンネルを、不平衡同様に:ポジティブとリターンをシールドに落とした方が良い事は当然の事です。以下の様に使用予定の無いフォーンプラグのポジティブをシールドに落としたプラグを入力のチャンネル数分作製しました。
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 ポジティブ(ホット)  リターン(コールド) シールド(グラウンド)
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入力を短絡させた結果
 RME FirefaceUCXの電源を投入して、totalMIXのアナログ入力のゲインを注意深く観察しますと、以下の赤く囲まれたレベルメータの最下部に信号がある旨の緑色のバーが、微かに動いて信号の存在を表しています。そこで、TRSのショートプラグをオープンのジャックに差込と、ノイズの混入を表していた緑色のバーが、現れなくなります。
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肝心な音
 気休めかも知れません、音の変化は解りません。しかし間違いなくノイズを検知していたレベル・メーターが、停止したので、有効だと思います。この様な小さな改善の積み重ねで、静寂性が確保されるのだと思います。

新リレー式アッテネーター attenuator その4

外部表示装置の作製

 手作りアンプの会、恒例の行事も終わり、時間の余裕が出来たので、久し振りに作製に着手しました。

外部表示装置
 作り掛けの表示装置の筐体に、LEDの表示装置を取り付けるのですが、仮止めして改めて見ると、野暮ったいですね。前面にパネルが着くと、違ったイメージになると思います。アルミ合金ブロックをCNCで切削した方が、近代的で良いと思います。しかし、何時までも足踏み状態だと完成しないで、彼の世に逝きかねないので、ウェンジ( Wenge )のブロックで進めることにします。
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表示パネル
 3mm厚程度のスモークド、又は赤のアクリルのパネルを座ぐりで落とし込みを行う予定です。上手く出来たら、アクリルのパネルから、硝子に変更するつもりです。

新リレー式アッテネーター attenuator その3

 「手作りアンプの会」のI氏設計、製作のリレー式アッテネーターをお借りする事が出来ました。早速、自作の3Wayのリレー式アッテネーターを外して、4Wayの新リレー式アッテネーターを据付を行いました。調整する所は全く無く、電源を投入して、直ぐにランニングを行いました。赤い表示装置は、オプションの拡大表示装置で、青い液晶はコントローラーです。
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 奥にあるブルーの保護シールが付いた本体は、目立たない場所に据え付けるのが良いと思います。

ファーストインプレッション
 早速、3Wayバランス接続で、直ぐに音を出す事が出来ました。元々、フルバランスアンプでバランス接続ですので、キャノンコネクタ(XLR)を旧アッテネーターから、そのまま新アッテネーターに差し替えた作業のみですので、5分程で入れ替える事ができました。

肝心な音
 特に問題なく、アップダウンを行っても、音量変化の段差が解りません。旧アッテネーターが1dB/ステップでも解らないのですから、0.5dB/ステップですと、摺動式のポテンショメーターの様に滑らかです。音質の差は、全く無い訳ではないのですが、直ぐに耳が慣れて、現時点では、差が解りません。小音量でも細かい音が良く聞えます。

使用方法
 選曲と再生の開始停止は、ipadで行い、ボリュームコントロールは、新リレー式アッテネーターで行います。
 本格的な据付の時は、音量の表示装置兼、赤外線受信機のみを見える所に置き、本体は目にとまらない所に設置するのが、お洒落かなと思います。世界一最高のマルチチャンネル・アッテネータです。
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ケーブルを見えない様にするのは、簡単にできそうです。

新譜プレス発表会に行ってきました

昨日(6月20日)は、東京赤坂にあるシンタックスジャパンで発表会を行われRME Premium Recordingsのプレス発表会に行ってきました。シンタックスジャパンはRMEの日本の現法です。今回は南北線の六本木一丁目から、レンタル・サイクル(電動アシスト)で楽しみながらエクスカーションにお邪魔しました。

港区自転車シェアリング(BE FREE Tokyo)
 六本木ヒルズに近い地下鉄の出口にあります。150円/30分、又は、2,000円/一ヶ月ですが、短期間は結構高いですね。
 詳細はここ
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今回の新譜リリース 情報
『Contigo en La Distancia』~遠く離れていても~  喜多直毅 x 田中信正
 初めて聞いた時に感じる不協和音(ザラツキ感)が、ヴァイオリンでは無く、和楽器それも尺八、琵琶の様な音がして、聴いている自分の鼓動が早まっているのに気が付きます。聴いていて「死」を感じる不思議なバイオリンの音色。RME Premium Recordings の11 作目となるアルバムは、そんな不思議な力を持った作品です。その(ザラツキ感)の正体は、ガット弦で羊や牛の腸を使っており、古来あらゆる弦楽器の弦として広く使われてきたものですが、温度や湿度の影響を受けやすく伸びやすいため、時間の経過とともに変化して、チューニングが難しく、弦自体の寿命も短いので、次第にスチール弦やナイロン弦に置き換わり、現代のクラシック音楽では余り使用されることがなくなりました。しかし、独特のあたたかみと肉声のような絶妙なハスキー・トーンが、得も言われぬ表現力を与え聴くものを魅了します。
 魂のヴァイオリニスト 喜多直毅と、比類なきピアニスト 田中信正が奏でる、ラテンアメリカ珠玉の名曲集。 ピアソラ、ジョビンを始め、ブラジル、アルゼンチン、キューバ、メキシコの新世界クラッシックが、現代のクラシック音楽ではあまり使用されないガット弦による独特なヴァイオリンの音色を楽しむ事が出来ます。

ヴァイオリニスト 喜多直毅さん
 演奏者の喜多直毅さんと、ピアノ調律師の三ケ田美智子さんのお二方で、ピアノとピアニスト 田中信正さん、ガット弦のヴァイオリンについてのコアな話をしていただきました。今回使用したピアノは、敢えてニューヨークスタインウェイーを選んだとのことです。それは、ドイツのスタインウェイーに比べて、肉声、ヴァイオリンとの組み合わせに良く合うとの事です。
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 左が調律師の三ヶ田美智子さん、右がバイオリニスト喜多直毅さんです。三ヶ田さんは調律師の枠を超えて、音楽に係わる様々な方々の出会いを実現される方です。
喜多直毅さんの公式サイトは、ここ

音楽を口三味線で表すと
 摺動音、打音、炸裂音と言った感じで、琵琶の音が近いと思います。
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録音
 録音は、昨年の11月29日から30日に三鷹芸術文化センターで行われて、Mick Sawaguchi氏が担当されました。
 ワンポイントステレオマイクで行われ、音場感をキャプチャーするた為にサンケンのCO-100K( 20Hz~100kHzの広帯域収音)を離れた場所に用いています。小音量の時は、綺麗なプレゼンスを感じますが、フォルテシシモになると、ヴァイオリンとピアノが交じり合い分離が悪くなり音場がコンパクトになった錯覚を起こします。又、鮮烈なヴァイオリンの音にピアノが負けてしまい、被った音で、一寸残念です。各マイク毎に録音のチャンネルを割り当て、マイク間のタイムアライメントの調整を不要としていますので、マスタリングで改善可能かと思います。

Mick沢口さん
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豪華なオフ会で耳が肥えました。

 手作りアンプの会でオーディオの重鎮であるT氏宅を訪れました。そして、欧州のハイエンドSPでは有名なドイツの「MBL121+対向結合型スーパーウーハー」、「ATD 18W4004+Raven R3」、「水滴型 Accuton C168+BD25」という豪華なアラカルトを聴かせていただきました。
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左からMBL121+対向結合型スーパーウーハー、中央:Accuton C168+BD25、右:ATD 18W4004+Raven R3

MBL121
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 MBLは展示会で聞いたことがありますが、その時は広い会場で良さが解りませんでした。今回は石井式のリスニングルームで、本領を発揮した素晴らしいプレゼンスを堪能することが出来ました。球状無指向性という特徴で、音像が特殊で、部屋の何処で聞いてもバランスの良い美しい音を楽しめます。まさしく広いリビングに置いて、何処に居ても上質な音楽を楽しめるオーディオ用スピーカーだと感じました。この様なスピーカーを広大なウォールトゥーウォール(wall to wall)の部屋でパーティーを行いながら聴くスピーカーに最適です。中高域は、必要以上に高解像ではないですが、リアルで聴きやすい音色です。低音はフラットではなく、高い次元での意識的な味付けがされている様に感じました。超低域は対向結合型スーパーウーハーで補われていて、必要十分です。

Accuton C168+BD25
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 次のアラカルトは、水滴型のキャビネットのAccuton C168とダイアモンドBD25です。C168はリング型のネオジミウム・マグネットとセラミックのダイアフラムで出来た美しいドライバーです。それに、球状のキャビネットの25mmのダイアモンド・ツーイーターの競演です。聴かせていただいた印象は、素晴らしいの一言です。低音も170mmの対向結合型スーパーウーハーで補われて、素晴らしいバランスです。個人的には、Accutonのセラミック(C50)を導入して、バイオリンの音が鋭く、良い印象が有りませんでしたが、このセラミックは癖が少なく、とても聴き易く、ハイエンドな音がします。ダイアモンドと相まって低歪で、音量を上げても、全く煩く無く素晴らしいシステムです。

ATD 18W4004+Raven R3
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 最後のデセールは、言わすと知れたOrca DesignのRaven R3です。周波数特性としてリボンでありながら、500~30KHzを±3dB以内でカバーする世界最高のリボンスピーカーです。大型で強力なネオジミウム・マグネット製て重量27kg/本あります。過去に目白のMinn氏邸で拝見した事はありますが、聴かせていただくのは、初めてです。聴かせていただいた感じは、今まで聴く事が出来ずに埋もれていたデリケートな音が、良く聴こえます。ウーファーは、Magico Miniに使われている7インチ口径のミッドベースドライバーで、チタン蒸着加工された特殊なサンドイッチ圧縮コーン構造で40Hzまで低域が延びるとの事です。高域は上手く言葉で現せないのですが、デリケートな飴細工を施したデセールに高級な貴腐ワインをいただいたような感じです。低域は現代的で粘りのある力強い音が特徴でした。

感想
 ハッキリ行って、耳が肥えてしまいました。この様な素晴らしい音と音楽を聴かせていただきますと、当分のあいだ自宅のシステムを聴く事ができません。今回はその期間が最長になりそうです。T氏は、音楽を嗜む技術者で、正しい理論と技術を身につけた方で、私の個人的な思い込みですが、日本一のスピーカー・イリュージョニストだと思います。濃厚で素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。

ネオジミウム・マグネットについて
 正確には、ネオジミウム(英: neodymium) ネオジム(独: Neodym)が正しく、「ネオジウム」「ネオジューム」は誤りです。
 日本化学物質辞書でも上記の様に定義されています。

2017年夏お寺大会

 手作りアンプの会主催の2017年夏お寺大会が、6月17日(土)17時から開催されました。「B電源にスイッチング電源を使用した真空管アンプ大会」に、作製した6AB8プシュプルのアンプを出品しました。今回は出品者が20人と多く、一人辺り割当時間が5分程度です。この5分間に真空管アンプの持ち込み、セティングから音出しのチェック、アンプの説明、音出し、撤収を行います。5分とは半導体アンプでも少ないのに、フィラメントを熱して音がでる真空管アンプの場合は、限界で一発勝負です。フォミュラー1のピットインの様で、前のアンプの撤収が終わる前に、次のアンプが運び込まれます。同日ルマン24の決勝が行われていましたが、さながら田舎の収穫祭といったところです。
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結果
 音の良し悪しとか、再生する音源の良し悪し等関係なく、音が出るか否かが最大の問題です。20人の内、聴くに耐えられる音のアンプは、3~4台で、他は球のウオームアップ不足で、バズ音が聴こえたり、歪んだりで製作者が気の毒です。最近には珍しくベテランの作成した音の出ない6BM8SEアンプもありました。やはり、直熱管の場合ウオームアップが短時間で完了するのでかなり有利です。私のアンプは ハッキリ言って産廃同様で、玉砕状態でした。

スイッチングB電源の難しさ
 ノイズ対策が非常に難しいことと、フィラメントが充分に温まる前に音が出始めることで、折角よく出来たアンプの本領が発揮出来ないまま終了となり残念です。

今後の課題
 この様な、バタバタと忙しない発表会は、如何なものかと思います。運営方法は今後改善されるべきであり、今後この様な流れが続くと、出品者はそれなりのアンプを出品するか、出品数が減少すると思います。
まあ〜、年二回お寺で行うお祭りなので、阿波踊り同様に出品して楽しむ事に意義有りですね。

兵どもの夢の跡
 深夜に渡り催されるので、帰宅しないでお寺に泊まる方が大勢いらっしゃいます。そして翌朝は朝カレーをいただいて、解散です。とても楽しい二日間でした。
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若き日の合宿の昼食を思い出します。

Fireface UCから UCXへの更新

 RME のBabyfaceに加えて、Fireface ucを導入して、かれこれ6年程経過して、その間に大きなトラブルも無く自宅システムのメインのマルチチャンネルDACとして、その任務を果たしてきました。特に音質面、機能面で不満が有る訳でも無く今日に至ってます。現時点でも現行商品であり、不定期ながらも、着実にドライバーとファームが更新されています。
 同時に発売されたBabyfaceがラインナップから落ちてBabyface Proに代わってから1カ年が過ぎたので、そろそろFireface ucもラインナップから落ちる予感がします。そこで、Fireface ucの後継機種であるFireface ucxに置き換える準備を始めました。
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Fireface ucとucxの音質差
 電源を投入して2時間ほど経過してから聴き比べたところ、音質面の差は、極めて少なくヘッドホンで聴き比べて、ucの方が音の線が一寸細いといった程度の差です。
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外観の比較
 ワードクロックのBNCコネクターの位置が、IEEE1394(firewire)の増設の関係で若干移動した程度で、殆ど変化が有りませんので、マニュアルを読まずに、直ぐに使うことができました。
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環境の改善
 ハイスピードUSBアイソレータであるINTONAとの相性の問題がありましたが、UCXでは、全く問題なく動作します。これは、Fireface UCから UCXに更新して得られた最大のメリットと言えます。又、電源をスイッチングアダプターから、安定化ドロッパー電源に変えて半年ほど経過します。Firefaceの要求電源電圧がDC9V~12Vの範囲であることが、判明したので、12Vから10Vに下げて熱対策を行いました。動作するには9V有ればよく、12Vとの差は、熱エネルギィーとしてシャシーに逃している様です。
しばらく10Vで様子を見ることにします。

ipadのDAC
 クラス・コンプライアントに対応(Apple iPad/iPad 2対応)して、DACとして利用可能なことと、TotalMix FX for iPadが利用可能なので楽しみです。
 

スイッチング電源の真空管アンプ作製 改善

 12Vのスイッチング電源で、ヒーターと+B電圧(200V)の基となるDC12Vを供給しますが、先ずはスイッチング電源の12VのEMIノイズを減らす為に、村田製作所 EMIフィルタ ブロックタイプエミフィル BNX005-01を通して濾過します。番号①  次にDC12からスイッチング電源によりAC175Vを作り、それを整流後ごDC200Vの+B電源を作製します。そのスイッチング電源のコンバーターからのEMIノイズを少しでも減らすために、日立金属製のファインメットコアーにコモンモード巻を施したフィルターに+Bを通します。写真②
 DC12Vから+B(200V)を作るDC-ACコンバータのEMIノイズ拡散を防ぐために、洋白のケースを作り、シールドして、フレームグラウンドに落としました。洋白は銅と亜鉛、ニッケルから構成される合金で、低周波から高周波のシールドを狙って、この洋白としました。写真③
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 洋白の詳細は、ここ
 洋白の身近な物として、500円硬貨、水晶振動子のキャンケース、HOゲージのレールがあります。

改造した結果
 ケースを洋白の板材からカットして作製するのに、少々手間取りましたが、半日ほどで終わりました。

肝心な音
 改善する毎に、音が小さく静かに感じます。EMIフィルターの効果の現れだと思います。改善して特性が良化すると、真空管らしさが無くなり、半導体でもない一寸変わった音になってきます。

今後の予定
 既に200時間以上経過して、特に問題なく動作しているので、これで完成として良いと思います。

ピコスコープ オーディオに貢献する

オシロスコープPicoScope
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 手軽なオシロスコープとして、PicoScopeが有名です。廉価で小型なこともあり結構活用しています。PicoScopeのローエンド機種として、Picoscope2204Aで上代 22,000円で、帯域幅が10Mhzしかありませんが、オーデイオ機器の製作には、特に不自由無く活用出来ます。このオシロスコープは単機能ではなく、ファンクション・ジェネレーター機能:DC~100kHz(正弦波、矩形波、三角波、DC、ランプ波形、sinc関数、ガウス関数、正弦半波)の出力が得られ、オシロの時間軸と同期してスイープが可能です。又、簡単なスペクトラム・アナライザー機能があります。
□ picoscorpの詳細はここ
□ 秋月のPicoscopeはここ

FRAで周波数特性測定
そして極め付きは、開発ツールSDK(Software Development Kit)も用意されていて、Analog Discoveryと同様にオーデイオ機器、部品等の周波数特性がワンタッチで測定できます。

SDKの概要
 SDKはPicoScope社から提供されて、A-Dコンバータと発振器、表示機能を制御できるAPIを利用してプログラムを作ります。理系学生の玩具のAnalog Discoveryより遥かに精度が高く、低ノイズ、低歪の知能を持った測定器の開発が可能です。
 当然のことながら自分でオリジナルのプログラムを作ることが可能で、Frequency Response Analysis等、既に開発済みで、その恩恵を直ぐに受けることが出来ます。FRAはボーデ線図を書くだけではなく、フィードバック・ループの解析などにも使えるツールで、グラフの印刷、測定データのCSV出力が可能です。そして、測定に要する時間は、サンプル数にも寄りますが、3分から5分で作図まで終わります。機器のフィティングを含めると10分あれば充分です。

SDKを応用した、アプリケーション各種
3rd party applications for PicoScope oscilloscopesは、ここ

FRA4PicoScopeのWebページ
https://bitbucket.org/hexamer/fra4picoscope/wiki/Home
ツールのダウンロドは、ここ

実際の測定
 サンプルコーディングのFRA4PicoScope 0.6.で、RSコンポーネンツから購入した、トロイダルトランスのFrequency Response Analysisをおこなってみました。以下が、そのグラフで、電源トランスでありながら、出力トランスに利用可能です、NFBを適度に掛けて押さえ込めば、結構良い特性のアンプの製作が可能と思われます。
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DCX-2496の特性
 ベリンガー / DCX2496 ULTRA-DRIVE PROの周波数特性と位相特性を測定してみました。 DCX2496は、アナログ・デバイセズのSHARC®プロセッサを使ったデジタル・チャンネルデバイダーとして有名です。同様にアキュフェースのDF-55,DEQX等、IIRのフィルターを用いてDSPを行っています。その特性は非常に興味があるところです。以下が、デフォルト設定で、ティピカルな設定の3Way中域の特性曲線です。
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 IIRフィルターで位相が4回転しています。高域の場合、これの倍ほど回転しており、スピーカーの極性とアライメントの関係が混沌としています。これがIIRフィルターのデジタル・チャンネルデバイダーの難しさと、音の不明瞭な原因です。IIRフィルターは非線形の位相応答なので、線形位相応答を必要とするオーディオ用のチャネルデバイダーは、理想的にはFIRフィルタを適応すべきですね。

他の用途
PicoScope社提供のSDKを用いて、歪率、ダンピングファクター(on/off法)、FFTの測定ができたら、これ見よがしなオーディオ・アナライザーは不要です。