無帰還アンプ・バカスケの夏休み

 チビスケJR.の長男にあたる、バカスケをI氏からお借りする事が出来ました。
 真っ赤なヒートシンク、防護カバーが特徴で、チビスケJR.の4倍の容量を有します。又、出力が10Wから40W超えにアップしていて、実際に使って見ると、数値の差以上に大きな違いを感じます。特にイコライザーを用いて、特定周波数の音圧調整を行う場合、このパワーの差は大変助かります。
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シャシーの構造
 シャシーは、アルミ合金のプレートとアングルを巧みに使い、市販のシャシーを超える素晴らしい出来です。この様に加工するには、精度を求められるので、結構大変なつくりです。赤いヒートシンクは、塗装では無く、赤のアルマイト仕上げでとても美しい光沢を放ちます。
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この無帰還アンプの特徴
・分解能が高く、楽器の位置が解る
・音場感が豊富で奥行き感が出る
・基本的な特性(f特、歪、位相)が、NFBアンプと遜色ない
・サ行の声の荒さが出ない
・音量を上げてもうるさくならない
・ダンピングファクターが適度に高く、無帰還アンプ特有の低音の遅れが無い
・ソノリティーが高い
・非省エネ

部品のレイアウト
 部品の配置が、合理的で熱対策、ノイズ対策が出来ており、ケーブルが最短で配線されています。又、スケルトン構造なので、放熱処理は完璧です。
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で、肝心な音は
 自作した、チビスケJR.と全く同じ傾向の音で、聴いていてとても気持ちが良いです。但し低音の出方は、こちらのバカスケの方が好ましいと思います。現在、メインシステムでは低域に制動力の強いicePower(PWM)を用いていますが、このアンプを投入して、低域がどの様に変化するか、聴いてみたくなりました。今まで数知れないアンプを聴いて来ましたが、このアンプは本当に音が良いです。この無帰還アンプは今までの無帰還アンプとは、一線を画するアンプの様です。

四台目の無帰還アンプ作製 最終

 今年の7月初めに着手してから約2ヶ月掛けて、のんびりと楽しみながら作りました。

前面
 前面のアルミのパネルは、6mmのアルミ合金を紙やすりで形を整えて、ヘアーライン仕上げを行いました。
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仕様
ゲイン・・・・・・・・・・・:20dB
歪率(THD)・・・・・・:0.008%以下@1Wrms 1kHz
出力・・・・・・・・・・・・:10WPeak(Vcc17.3V)ノンクリップ
周波数特性・・・・・・:0Hz~300kHz(-3dB)
バイアス電流・・・・・:約200mA
ノイズ・・・・・・・・・・・:0.1mV(入力オープン)
ダンピングファクター:200以上
連続出力・・・・・・・・:1Wrms
負荷インピーダンス:8オーム
大きさ・・・・・・・・・・・:300(W)×200(D)×50(H)
全段平衡(差動増幅)

内部
 5mm厚の銅版をヒートシンクにしました。ベースとなるシャシーは、タカチ工業のYM-300です。
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背面
 全段平衡ですので、バランス入力(キャノン・コネクタ)のみです。電源スイッチは、ロック式のトグルスイッチです。
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肝心な音
 このアンプ特有の鮮度の高い音です。特に問題なく、酷暑の中で300時間の連続運転にも安定して動作しました。

製作した観想
 このアンプの作成にあたり、手作りアンプの会、I氏には、多大なる援助をいただきまして、完成させる事ができました。ありがとうございました。
 早速、前回作成したアンプとあわせて3WayのMidとHighに投入します。

四台目の無帰還アンプ作製 その2

無帰還アンプ完成の目処がつきました。

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 今回は、トランジスタのPNP/NPNの間違え、ワイヤー・フォーミング時にガラスチューブの破壊、トランジスタ(C1815)の熱破壊等のトラブルを起こしてしまいました。ハンダ付けは短時間で終える様に配慮したつもりですが、未だ時間が長すぎる様です。
 現時点は、電源を投入して36時間ですが、100時間連続ランニングを行い、問題が生じなければ、ファウンデーションを終わりとして、これからは、アルミ合金のフロント・パネルで化粧、電源のコンデンサーの容量増量、負荷試験を行い完成とします。今回も手作りアンプの会I氏にお世話になりまして、完成させる事が出来ました。

壊した部品
 写真の様に、汎用ダイオードのガラスチューブが、欠けています。取り付けるとき無理にフォーミングした様です。フェアチャイルド(Fairchild)の汎用ダイオードが弱いのか、取り付けるホールの間隔が狭いので、根元から鋭角に曲げたのが原因か不明です。
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三台目と四代目の違い
 今回の四台目は、BLOCK(独逸)製のトロイダルトランスの容量を30%アップして80VAとしました、それ以外は全く同じ仕様のままです。単純に60VAの入手に2ヶ月を要するので、短期に入手可能な物で代替しただけです。

肝心な音は?
 音を言葉で表すの難しいですが、一言で言えば、SNRが高くクリアーです。クリアーと言うと、高音の輪郭が際立って、キツイといた表現になりがちですが、過渡特性の良い艶があるクリアーと言ったところで、この様な感じの音を、鮮度が高いと良く言われます。人の声のソノリティ(sonority)が良いのも特徴です。

今後の予定
 果たして以下の目標値が得られているか、体力測定を行い実力の程を把握したいと思います。
  歪率(THD)・・・・・・:0.008%以下@1Wrms 1kHz
  出力・・・・・・・・・・・・:10WPeak(Vcc17.3V)ノンクリップ
  周波数特性・・・・・・:0Hz~300kHz(-3dB)
  ノイズ・・・・・・・・・・・:0.1mV(入力オープン)
  ダンピングファクター:200以上
 入力にポテンショメータが無く全段差動なので、O型平衡アッテネーターで、平衡出力DACの出力レベル0dBでのオプティマイズを行います。

四台目の無帰還アンプ作製 その1

 無帰還アンプを作成してる矢先に、Windows10への無償アップグレードの最終日が迫るというアナウンスが頻繁に表示され、ついつい無償期間の文言に踊らされて、アンプ作成を中断して、アップグレードに浮気しました。
 結果は、昔からの言い伝えどおり、「只より高いものは無い」と、玉砕状態で、Windows7に生還を果たしました。

アンプ作成の進捗状況
 PCBへの実装と検証を終えました、これから、ケーシングです。トランスもスイッチ、コネクタ類等、総てが揃っているので、後は時間の問題だけです。
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今回作成にあたり注意したこと
 前回は、ハンダ鏝をあて過ぎて、トランジスタ3個、ダイオード1個を熱で壊してしまいました、今回は、鏝をあてる時間を短くして仕上げるように注意しました。
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ハンダ付けの状態
 基板は、ディスクリート用なのですが、とても細かいです。部品を乗せる順番を間違えると、組み立て不能になる、立体テトリスを彷彿させる、難易度の高い基板ですが、写真の様に、比較的綺麗に出来たと思います。
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今回の仕様
 前回と同じ構成ですが、電源トランスを、18V/60VAから80VAに容量アップを行いました。その他の部品は全く同じです。

得たノウハウ
 今回は、ハンダ付けを終えて、フラックス除去にKUREパーツ・クリーナー840ml/500円を使いましたが、ハンダ面は綺麗になりましたが、部品搭載面が思ったほど綺麗になりませんでした。最終的には、サンハヤトのフラックス・クリーナーと綿棒を用いて仕上げました。やはり、フラックス・クリーナーの方が綺麗な仕上げになるようです。

四台目の無帰還アンプ作製 プロローグ

 手作りアンプの会のI氏監修の無帰還アンプの四台目作製に着手しました。
 三台目に作製した同無帰還アンプの音が、とても気に入り、更にもう一台作製します。電源電圧等、仕様は殆ど同一ですが、電源の容量を60VAから80VA程度に増加してみます。
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アンプの用途
 今回作製するアンプは、メインシステムの中音域に投入して、前回作製したアンプは高域に投入する予定です。これで、低音域はPWMのicePowerとして、中高音域は、この音の良い無帰還アンプとします。この方法により、アンプの特性とスピーカーの役割分担で、理想的と思える適材適所が実現します。これにより、クラウンのアンプはお払い箱として高いSNRの環境が出来上がります。
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         上記の赤い丸で囲まれたアンプが無帰還アンプです。

アンプによる音の相違
 巷では、アンプによる音の相違は無いので、アンプに投資するのは馬鹿げていると、仰る方が多々いますが、それはメーカー製の安全サイドに重点を置いた保護回路満載のアンプの事です。ICを多用してコモディティー化された日本のメーカー製アンプでは、どれを聴いてもたいした差は無いと思います。又、保護回路、保護装置が音を鈍化する大きな一つの要因だと思います。

RME firefaceのアップグレード
 始めにRMEのBabyfaceを購入して、その直ぐ後にfireface UCを購入してから随分経ちます、その間に、UCX、UFX、Babyface Proが発売されましたが、当初のBabyfaceはカタログ落ちして、それ以外の機器は、未だに商品ラインナップされており、日本の製品と異なり独逸製の機器はこれに限らずに息が長いです。そこで、現状機器のUCに飽きてきて、そろそろ新製品にアップグレードすべき頃かと思いまして、東京御茶ノ水の楽器屋さんを訪ねて各機器の音を試聴しました。聴いた機器は、UC、UCX、UFX、Babyface Proの四種類です。まず、聴いた感じでは、10万円前後の日本製のDACと比べると、どのメーカー製DACよりは遥かに再現力に優れており、音もピュアでフラットです。

聴いた感じ
 簡単に纏めると以下のとおりです。

 ・fireface UFX
  低域の感じがとても気持ちよくクリアーです、この音が
  スタンダードと言えると思います。

 ・fireface UCX
  UFXの音に近いですが、品位はUFXに全く及ばないです。
  特に、中域が持ち上がって聞えて倍音が美しくありません。
  特性的ではフラットなのですが、聴く音には現れ不思議です。
  又、IIRのイコライザーが出力チャンネル毎に有りますが、
  音は芳しくありません。

 ・fireface UC
  UFXに比べて上品ですが、力が無い感じです。

 ・babyface Pro
  音の出かたとしては、最上位機種のUFXに極めて近いです。
  既に、UC、UCXを完全に凌駕しています。

 ・旧babyface
  100Hz以下がダラさがりで低音に力がありません。
  今更、使うまでもありません。

 音の良さ:UFX>babyface Pro >UCX>旧babyface

購入するとしたら・・・
 若し、費用と設置スペースを無視して選ぶとしたら、UFXです。フルラック・サイズの余裕から電源、部品配置の余裕がもたらす作りの良さからか、他の機器とは音の出かたが全く異なります。スペースの関係でUCXを選びたいところですが、音を聴いた限りでは、最新のbabyface Proの方が優れていると思います。しかし残念ながらアナログアウトが最大4チャンネルなので選択対象にはなりません。firefaceのアップグレードは、ポストUCXが出るまで、UCを使い続けるのが良い様です。RMEのfirefaceシリーズ以外の選択は、ルビジウムクロックとワードシンクが出来て音が良い廉価な製品を探すと、現時点では一寸無い様です。又、DPC (Deferred Procedure Call:据え置きプロセス呼び出し)レイテンシーのハンドリングが正しく行われている、USBとドライバーを有するDACは、RME以外少ないですね。