5Way コンプレッション・ドライバーシステム

 昨日は、宇都宮市の中心街にお住まいのWさん邸を、T氏、N氏と一緒に訪れて、総てコンプレッション・ドライバーで構成された5Wayのスピーカーシステムを聴かせていただきました。ウーファーのみコーン形式のホーン・スピーカーのシステムは、聴かせていたいた事は多数ありますが、超低音を含めて総てコンプレッション・ドライバーでの体験は、初めてです。

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システムの構成
 YL音響製のホーンとドライバーを用いて5Wayを構成しています。帯域の分割は、dbx DriveRack 4800を2台用い低音は、LH-5ホーンにD1250を用い高音域には、D-18000、その他の帯域は、MB-70ホーンにD75000で各々の帯域を受け持っています。上流の入力音源は、写真の右側に位置するレガシーなCDP、SACDPとアナログLPです。 

低音ドラーバー
二つのドライバーの帯域を微妙にオフセットして、量感を表現しています。正確に言えば5.5Wayと言えます。
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音の印象
 ホーンシステムの音に関して、今まで、アルテックA7、A5、JBLの音を連想して、ホーンが「シンシン」鳴き、締まりの無い低音が「ドスドス」するイメージがあって、何時かは、正しく調整されたホーンシステムを聴いてみたい気持ちが有りましたが、今回、それがが叶えられました。それは、ホーンでありながら、優しく、滑からで浸透の高い音です。特に低音は、コーン型の音とは全く異なり、低歪で風を感じる独特の雰囲気の音です。

 今回、拝聴させていただきまして、音も良さも、さる事ながら、システム全体の規模の大きさから、ご家族の優しい理解の基に成立していると想像できます。W氏とご家族に感謝の一日でした。この様な体験は一生にそれ程無いと思います。

贅沢な一時、Myuさん邸を訪れました

 昨日は、伊豆高原にお住まいのMyuさん邸に、G氏と一緒に訪れました。Myuさんのお住まいは、伊東駅から、車で一寸の閑静な高級別荘地で、自然に囲まれながら、お洒落なレストラン、バー、ライブハウスがあり、近くには、徒歩で7分ぐらいの所に、一碧湖がある素晴らしい所です。聴かせていただきました、オーディオシステムは、細部に渡り美しさが追求されており、使っている機器もシックに揃えられて、音の良さに相応しく、水も漏らさぬ美しいオーディオ機器で構成されています。

伊豆高原 一碧湖
 成因は、大室山の噴火時の水蒸気爆発により出来たマールだそうです。
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リスニング・ルーム
 部屋の形は、切り妻の屋根を最大限に生かした異形で、左右に対向した壁は平行ではなく前後でオフセットされていて、音の反射が適切に制御されて、可能な限り定在波が生じない工夫がなされています。
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スピーカー
 スピーカーは、アクトン(Accuton)を基調とした、セラミック・ドームスピーカーのマルチシステム(緑ラインの組み合わせ)と、ソニーの業務用ホーン・ドライバーとアクトンのミッド・バスの組み合わせ(赤ライン)の銘木ホーン・スピーカーシステムです。双方の構成に38cmソニー製業務用ウーファーが、大型密閉のキャビネットで加わります。
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オーディオ機器構成
 ・上流(再生装置) クリックで拡大
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 ・チャンネルデバイダー・アンプ・スピーカー
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音の感想
 部屋が異形で、定在波が少なく残響は、400msで、音楽を聴くには最適な値です。セラミック・ドームスピーカーのマルチシステムもホーン・ドライバーとアクトンのミッド・バスの組み合わせも丁寧に調整されて、双方とも素晴らしいです。セラミック・ドームスピーカーは、鮮度が高くクラシックに向いており、広い音場感が高い位置に作られます。ホーンスピーカーシステムは、マッシブ感があり、ソノリティーが高くジャズ、ポップスに向いています、しかしダイレクト感が有りながらホーンに有りがちな臭さが無くクラシックにも向いています。その構成の選択は、好みにより随時選択可能という、とても贅沢な聞き方が出来る仕組みです。冬の夜長を音楽とワインで過ごした贅沢なひと時でした。

豪華なオフ会で耳が肥えました。

 手作りアンプの会でオーディオの重鎮であるT氏宅を訪れました。そして、欧州のハイエンドSPでは有名なドイツの「MBL121+対向結合型スーパーウーハー」、「ATD 18W4004+Raven R3」、「水滴型 Accuton C168+BD25」という豪華なアラカルトを聴かせていただきました。
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左からMBL121+対向結合型スーパーウーハー、中央:Accuton C168+BD25、右:ATD 18W4004+Raven R3

MBL121
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 MBLは展示会で聞いたことがありますが、その時は広い会場で良さが解りませんでした。今回は石井式のリスニングルームで、本領を発揮した素晴らしいプレゼンスを堪能することが出来ました。球状無指向性という特徴で、音像が特殊で、部屋の何処で聞いてもバランスの良い美しい音を楽しめます。まさしく広いリビングに置いて、何処に居ても上質な音楽を楽しめるオーディオ用スピーカーだと感じました。この様なスピーカーを広大なウォールトゥーウォール(wall to wall)の部屋でパーティーを行いながら聴くスピーカーに最適です。中高域は、必要以上に高解像ではないですが、リアルで聴きやすい音色です。低音はフラットではなく、高い次元での意識的な味付けがされている様に感じました。超低域は対向結合型スーパーウーハーで補われていて、必要十分です。

Accuton C168+BD25
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 次のアラカルトは、水滴型のキャビネットのAccuton C168とダイアモンドBD25です。C168はリング型のネオジミウム・マグネットとセラミックのダイアフラムで出来た美しいドライバーです。それに、球状のキャビネットの25mmのダイアモンド・ツーイーターの競演です。聴かせていただいた印象は、素晴らしいの一言です。低音も170mmの対向結合型スーパーウーハーで補われて、素晴らしいバランスです。個人的には、Accutonのセラミック(C50)を導入して、バイオリンの音が鋭く、良い印象が有りませんでしたが、このセラミックは癖が少なく、とても聴き易く、ハイエンドな音がします。ダイアモンドと相まって低歪で、音量を上げても、全く煩く無く素晴らしいシステムです。

ATD 18W4004+Raven R3
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 最後のデセールは、言わすと知れたOrca DesignのRaven R3です。周波数特性としてリボンでありながら、500~30KHzを±3dB以内でカバーする世界最高のリボンスピーカーです。大型で強力なネオジミウム・マグネット製て重量27kg/本あります。過去に目白のMinn氏邸で拝見した事はありますが、聴かせていただくのは、初めてです。聴かせていただいた感じは、今まで聴く事が出来ずに埋もれていたデリケートな音が、良く聴こえます。ウーファーは、Magico Miniに使われている7インチ口径のミッドベースドライバーで、チタン蒸着加工された特殊なサンドイッチ圧縮コーン構造で40Hzまで低域が延びるとの事です。高域は上手く言葉で現せないのですが、デリケートな飴細工を施したデセールに高級な貴腐ワインをいただいたような感じです。低域は現代的で粘りのある力強い音が特徴でした。

感想
 ハッキリ行って、耳が肥えてしまいました。この様な素晴らしい音と音楽を聴かせていただきますと、当分のあいだ自宅のシステムを聴く事ができません。今回はその期間が最長になりそうです。T氏は、音楽を嗜む技術者で、正しい理論と技術を身につけた方で、私の個人的な思い込みですが、日本一のスピーカー・イリュージョニストだと思います。濃厚で素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。

ネオジミウム・マグネットについて
 正確には、ネオジミウム(英: neodymium) ネオジム(独: Neodym)が正しく、「ネオジウム」「ネオジューム」は誤りです。
 日本化学物質辞書でも上記の様に定義されています。

昨日は第49回町田オフ会に参加してきました。

  今回は、聴かせていただくだけで、作品の出品は行いませんでした。
 町田オフ会は、スピーカーに基軸を置いた会ですが、アンプ、DAC等、広範囲に渡っての出品があります。会場は防音を施された音楽室で、試聴と測定を繰り返して納得いくまで調整できる環境にあります。又、スピーカーに高負荷を与える事が出来るので、音響的に優れているテスト環境環境でもあります。

今回の作品
 以下の写真の様に、工芸品の様に美しい仕上がりのスピーカーばかりで、音も中々の物でした。
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スピーカー以外
 STマイクロ社製のLM12パワーオペアンプを使ったアンプと、その等価近似回路をディスクリート部品で組み上げたアンプを比較しました。
 LM12方は、音が静かと言った感じです、それと比べてディスクリートアンプは、パワーオペアンプに較べると高域が明瞭で、高情報量に感じられました。リニアリティーの差を混じましたが、音質の相違点は少なく、個人的には、この差の範囲でしたら合理的なLM12の方が好みです。

LM12等価ディスクリート・アンプ(左)とベースのLM12・ICパワーOPアンプ(右)
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 アルテックとクラウンのアンティークアンプを聴きましたが、ナローで耳に優しい音ですが、鈍重といった感じで、近代的な音楽を聴くには、レンジが物足り無く、又、時々歪とクリップが生じていて不調の様でした。加齢とともにナローなアンプの音が好みに変わって行く様です。真空管アンプの様にトランスの音がしました。

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十分に聞けなかったのですが、アトゥールIN200を聴く事が出来ましたが、中々爽やかな音で、只者ではないと言った感じで、凄く気になりました。しかし、外見は、キッパリ言わせていただくと、機能面の美しさではなく楕円の窓、丸いロゴ等、無駄なデザインが多く私の好みでは無いです。でもアキュフェーズの仏壇色のアンプに比べると、断然好感触です。

RAAL 140-15D dipole amorphas

先日、目白のminnさん邸を訪れてRAAL DIPOLE 140-15D DIPOLE TRUE RIBBON DRIVERを聴かせていただきました。

RAAL 140-15D dipole amorphas-1
 通常のリボントゥーイータは、リボンの付け根部分にストレスが集まり、歪が集中しますが、それを上下のディフューザー(異形のスポンジ)で吸収消音するという合理的な設計です。この方法は他のリボントゥーイータに応用できそうです。
 大きさは 242mm(H) × 194mm(W) × 67mm(D) で、リボン特有いの低域と振幅を確保するためのコルゲーションが存在しません、この辺がノウハウの様です。

140-15D DIPOLE TRUE RIBBON DRIVERは、以下のURLで参照
http://www.raalribbon.com/

RAAL 140-15Dのブローシャ
http://solen.ca/wp-content/uploads/DIPOLE140-15D.pdf

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RAAL advanced loudspeakers d.o.o.
 RAALのスピーカーは、セルビア東部のZajecarを拠点とする、1993年に創業の若い会社です。
 RAALのリボンツィーターは、注文時にトランスに限り仕様選択が可能な仕組みとなっています。通常トランスの一次インピーダンスは8Ωですが、高インピーダンスとすることが出来ます。又、トランスのコアー材もより高級なアモルファスにすることも可能で、聴かせて頂きましたトゥーイータは、その仕様でした。Dipole 140-15Dは、最近注目されているダイポールタイプで大型ですが、更に大型のダイヤフラムを採用した受注生産品のLazy Ribbon 9が有るそうですが、歪み特性は好ましく無い様です。
https://www.madisoundspeakerstore.com/ribbon-tweeters/raal-lazy-ribbon-9-ribbon-tweeter/

裏面
 裏面もそっとお見せします、ダイポール特性ですので、裏面も表と同様にディフューザーがあります、フムフムなるほど・・・
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肝心な音
 極めて自然で、主張が控えめな為に一寸物足りない印象になりがちですが、低歪みで静かな音です。特にクラシックの弦を聴くと素晴らしくリボントゥーイータのもう一方の雄であるハイルドライバーと聞き比べると、遥かに上品で、素晴らしいトゥーイータだとおもいました。中域はFPS社のFPS2030M3P1R、低域はAudioTechnology社10c77 2510KAP (Flexunit)で、今まで聴いた事が無い素晴らしい音で、団塊世代御用達の古典的なJBL、ALTECのホーンとは対極的な音です。クラシックが聴きたくなるスピーカーに仕上がってました。