JPLAY三台構成のPCオーディオを聴いてきました。

 最近コアなPCオーディオのソフトとして、JPLAYというソフトを聴かせていただく機会に恵まれました。今まで、雨後の竹の子の如く現れては、消えていったプレーヤーソフトが多々ありますが、JPLAYは比較的長い期間消えずにいます。現役で正しく進化しているソフトとして、Microsoft Windows Media Player、Apple iTunes,、Foobar2000、JRiver Media Centerが生き残っており、マイナーなソフトを探せば、バクヘッド何とか、Hi何とか等がありますが、殆どが終息に向かっています。その終息を加速したソフトの一つとしてJPLAYが有ります。

PCオーディオの特徴
 PCオーディオは周到なるノイズ対策に尽きると思います。最近の電子機器は、12V,5V,3.3V,1.8V等の複数の電源を必要として、その生成の殆どがDCDCコンバーター(スイッチング電源)で生成しています。効率の都合上その変換の際に生ずるEMI(Electro Magnetic Interference)から音楽信号を如何に隔離・保護とその除去を行か課題となります。
 
JPLAYは
 パソコンの機能を音楽再生に特化して、サウンドボードをレンダリングする専用PC(Audio PC)を設けて、そのパソコンはノイズ対策を徹底的に行い、そのパソコンをLANケーブルでアイソレートして制御と音源を送り込むパソコンを設けるものです。エキセントリックに機能を分離していくと、control PC、audio PC、Server PCという専用パソコンを設けることになるシステムです。

試聴したシステム
以下が、今回聴かせていただきました、PC群です.
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試聴したパソコンの姿です
 右の黒い三台がJPLAYのパソコン群で、その手前が、12Vと18Vのリニア電源でAudio PC用です。このリニア電源から(PicoPSUスイッチング電源)でATX電源を生成しています。この三台のパソコンでオーディオの最上流であるプレーヤーを構成します。PicoPSUは95%の変換効率優先のデコデコで、スイッチング汎用のICが搭載されており、その発振周波数は300kHz(PWM制御方式)で、ノイズ対策が結構難しいです。
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パソコンの写真といっても何か特別に変わっている訳でも無く、極普通のしょうもない写真です。

肝心な音
 バランスの良い素晴らしい音です。その要因がJPLAYのソフトによるものか、徹底的なノイズ対策によるものか、はたまた、下流システムの高い完成度に寄るものか、正直言って解りませんでした。INTONA(アイソレータ)の有無の差も余り無かった様です。ハイエンド・パソコン三台、周辺機器、設置スペース等の投資額と、Linn等のネットワーク・プレーヤーと比較して、どの様に違うのか興趣は尽きません。

消音パソコンをipadで快適操作

 ミュージックソースもCDの量に応じて増えてきます。その中からその時の気分に合わせて選曲して、再生を行う場合、CD棚から数枚取り出して、CDプレーヤー等に掛けるのが今まででの方法でした。しかし、PCオーディオによりその儀式が激変して、聞く場所に居ながらして、数万曲の中から「アラジンのランプ」の如くipadを擦り演奏(再生のデマンド)を行う事が可能になりました。個人的にはアナログのオーディオの方が音質面でベストであり、PCオーディオは、投資額との妥協の産物だと思っています。しかし、選曲を行うためのパソコンのパワーは、別次元のソリューションであり、その利益を最大限に活かさない手は無いと思います。

音楽プレーヤーLUMINでの操作例
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Software hierarchy
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ipadで快適操作環境
 foobar2000 を UPnP/DLNA Server として建てて、Linn Kazoo、又はLUMINをコントロールポイントとして、Wifi環境で、foobar2000 を UPnP/DLNA サーバーとUPnP/DLNA Rendererとして音楽を再生します。そして、foobar2000をOpenHomeに対応すべくBubbleUPnP Serveを平行に建てて対応します。

OpenHome
http://openhome.org/

JAVA VMの導入
 Java virtual machineの最新サブセットが必要です。Oracleのサイトから、JAVA スード(shudo)マシン機能を追加します。
https://docs.oracle.com/javase/8/docs/technotes/guides/vm/index.html

BubbleUPnP Server の導入
BubbleUPnP Serverの開発サイトからダウンロードして、設定しますが、途中で上記のJAVA VMの導入が促されます。設定は極めて簡単です。

そして動作
 今まで使っていた、Monkeymortに併せて、Linn Kazoo、Luminを動作してみました。その動画を以下から見ることが出来ます。どれも速度が速く、最新のipad Proでは、画面のリフレッシュレートが、30fpsから60fpsに改善された故に表示も滑らかで、実用的です。この仕組みが、只で構築(導入しただけ)出来るとは、とても幸せです。

Monkeymort
https://www.youtube.com/watch?v=BCbEgkFLl3w&feature=em-upload_owner

Linn Kazoo
https://www.youtube.com/watch?v=c1L7tPVHuAY&feature=em-upload_owner

LUMIN
https://youtu.be/uGlHSmjcKIQ

Linn KINSKY
 ipadでアルバムアートをグリッド状に表示する機能が無く、動作が緩慢なので除外しました。

肝心な音
 音の良さは、Monkeymortがベストです、但し、UPnP/DLNAサーバー環境を停止して、プラグインをインヒビットする事が条件です。他のプレーヤーの評価はこれから行う予定です。OpenHome化は、機能が複雑多義で冗長度が高く、音質面でかなり不利な様です。

ミュージックソースのデータベース

 PCオーディオの場合LPの時代と異なり、リッピングしたミュージックソースのデータベースを、プレーヤー、作曲家、音楽分野で横断的に検索ができて、デジタル化本来の最大のメリットが享受されます。若い頃は、書棚の本の様にCD、LPを棚に並べて、日増しに増えて埋まって行くのが楽しみでしたが、最近はコレクションに対する興味と意欲が薄らいで、身軽でシンプルな生活を目指しています。そして横着なもので、如何に聴きたい選曲を素早く出来るかが大切だと思っています。悲しいかな、数十万円した平凡社の百科事典と文学全集を粗大塵で処分して、貴重なスペース確保が出来たので、そこにユーティリティーのパソコンを設置する事にしました。視力と根気が無くなり、小さな文字を追うのが辛い今日この頃です。

データベースのハイアラキー
 CDをリッピングして、ミュージックソースのデータベースを構築する場合、事前の周到なる準備が大切です。以下の事柄を決めない内にリッピングを行うと、必ず失敗して、長時間要した作業のやり直しになります。
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事前に決めて置く事柄
 1.ミュージックソースのフォーマットを何にするか
 2.データベースのプライマリーキィーを如何するか
 3.補助キィー(オルタネート・インデックス)として何を選び整理するか
 4.アルバム・アートの取得方法と保存方法を決める
 5.CDキャプチャーとタグの保守ソフトに何を選ぶか

データベースの規模
 データベースの規模を知らないと保守の方法が決められません。以下の様にルートホルダーのプロパティーを見て、フォルダー数(CDの枚数)とファイル数(曲数)を調べて、その規模に合った装置(媒体)の選定が必要です。
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データベースの保守
 気持ちよく使うのであれば、定期的(新たなCDをキャプチャーした時)に、決めに沿って、インデックスの保守が必要です。
 レコード会社によりCDのタグが統一されて無く、手作業での修正が必要です。JPOS、ジャズ等は比較的、綺麗に統一されていますが、クラシックで、日本のメジャーレーベル(V社、D社、K社))、とP社の廉価版は、全く出鱈目で、アルバム名に指揮者名、作曲者が空白の事は多々あります。この不規則なデータをツールを使って統一が必要です。

バックアップの取得
 CDをキャプチャーした後、CDをダンボール箱詰めして納戸に格納したため、ファイルを失った場合、再キャプチャーが大変です。データを失った場合精神的なショックは計り知れません。そこで、定期的なバックアップをハードディスクに3世代に渡り管理するようにしました。

フォーマットの考察
 保管する場合のフォーマットは、PCM(WAV)、FLAC、ALACの何れかの方法が良いと思います。PCMでもタグの管理ができますが、再生ソフト、プレーヤーにより、エラーとなる場合があります。 対処方法としては、極めて簡単で、foobar2000等のデファクトスタンダードのソフトでフォーマット変換を行うと解決します。スペースが許される場合は、PCMでも良いと思いますが、ファイルが大きい事と、タグの問題回避からロスレスのFLAC、ALACが良いと思います。但しフォーマット変換を行うと、タグを失う事が多々ありますので、アルバムアートはタグに埋め込むのと併せて、同一フォルダーにJPGでアルバムアート写真を保管することが必要です。

データベース化のメリット
 データベース(アルバムアート付き)で管理することにより、ミュージックソースを幅広く均等に見渡すことが出来ます。これにより音楽の趣向(ジャンル等)が偏らず、素晴らしいオーディオ生活を楽しむ事が出来ます。「音質を追求して、限られたWAVの曲をリファレンスで尖がって聴く」か、「音質はそこそこ良くリラックスして音楽を聴く」かについては、後者を選びました。

CDのリッピングソフトについて

CDのリッピングソフトの違いについて
 PCオーディオで音楽を楽しむ場合、CDをリッピングするCDリッパーは必需品です。リッピングの語源は「切り取る、かっぱらう、搾り取る、吸い出す」等を意味する英語「Rip」に由来しており、余り使いたくない言葉です。

比較の項目
取り込みの正確さ
 CRCの検証機能により、正しく取り込み、可能な限りエラーを読み飛ばさないでリトライするかが焦点です。エラーリトライは、処理速度に直結しますので、綺麗なCDは早く傷だらけのCDは、エラーリトライで遅いことは、仕方ないことです。
・評価として、厳格に読み取り、読み取れるまで、リトライするソフトをと判定。
・リトライを適当な回数で試しみて、適当なところで諦めるを
・速度を優先して、エラーリトライを行わないを×

CDDBのヒットの度合いと正確さ
 CDの情報を元に、CDDBからタグの情報を適切に作成可能か
・ヒット率が高く、文字化けが無いタグを作り上げるを
・ヒット率は、1%程度の不明を
・ヒット率が低く、たまに文字化けが生じるを×

アルバムアートの取得の度合い
 CDの情報を元に、アルバムアートを適切に取り込み事可能か
・殆どのアルバムアートを取得するを
・たまに見つからない事があるを
・殆ど見つからないを×

比較の仕方
 新品で購入したCDをデジタル化してデジタルデータとして保管します。そのあと、そのCDに擦り傷、手の油を付けた後にクリーニングを行います。
 ダメージを与えたCDを各ソフトで取り込みデジタルデータをバイナリー・ベースで比較します。

比較するソフト
Exact Audio Copy V1.1 from June 2015
dBpoweramp Release 16.1 [64-bit]
foobar2000 V1.3.10
iTunes 12.5.1.21
Windows Media Player 12

比較の結果
 バイナリーデータを比較した結果、ヘッダー部分が異なり、総て一致を見ることは無理でした。それでも、ヘッダーを除いたデータの相違の量の違いより評価することができました。
 比較した結果では、Exact Audio Copyが、一番正確にキャプチャーしていました。有料ソフトのdBpoweramp Releaseは、CDDBのヒット率は、特に優れていましたが、データの正確性では、フリーソフトのExact Audio Copyに及ばない結果でした。それ以外のソフトは、CDのリッピングには、残念ながら向いていません。総合的な評価としては、バランスの良いdBpowerampがベストだと思いました。
下の表をクリックすると拡大されます。
比較表

各ソフトの画面
Exact Audio Copy
CDのリッピングに特化したソフトで、それ以外の機能は優れていない。
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dBpoweramp
各機能のバランスが良く、GUIのセンスも良い。有償($39US),
Ripping Option(Ripping Method)でRecover Errorsを指定
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iTunes
使いやすい訳でもなく、リッピングの精度も高くない、GUIのセンスは中々良くタグの取得は素晴らしい。
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foobar2000
機能テンコ盛り、リッピングの精度も高くない。プレーヤーソフトとして使うべき
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Exact Audio Copyのアルバムアート取得
 Exact Audio Copyで、何とかアルバムアートのヒット率向上を行えないか、色々と調整しましたが、無理のようです。
 そこで、二度手間になりますが、flacのデータである前提で、Mp3tagというtag取得の専用ソフトを用いると、アルバムアート、タグの取得が出来て、美しい音源データベースの構築が出来ます。

mp3tag.jpg

CDをリッピングした感想
 既に殆どのCDをExact Audio Copyで終えているので、今更ソフトを吟味しても仕方ないのですが、CD自体に問題があり、盤面が無傷であるのに拘わらずエラーとなったCDが、20枚程存在しました。その殆どがエイベックス製のコピーコントロール(コピーガード)が施されたCDで、音とびを起こす、途中で演奏が途絶えるものがありました。幸いにも子供と家内が所有するJPOPSのみで、CDに未練が無いとの事なので、そのまま夢の島に直行となりました。最近はアルバムごと購入しないて、好みの曲のみをダウンロードサイトから購入しているとの事です。

WAV VS flacの音
 flacのオフィシャルサイト(以下)を見ると、かなり詳細まで情報開示がなされています。
 https://xiph.org/flac/index.html
 開示されてiいる Source Codeを読んだ限りでは、デコードに要す処理ステップ数は大した事が無い事が解ります。それなのにWAVと比べてflacの音が劣るとの評価をWebで散見しますが、その時のデコードに要したハードの性能と環境が劣悪であったと思われます。ハッキリ言って、普通の環境下ではWAVとflacの音質の差は無いと言えます。