ネットワークプレーヤーを入手しました

ネットワークプレーヤー 
 なるべくパソコンの操作から離れて、音楽を楽しむ事に拘っています。
 そこで、廉価なネットワーク・プレーヤーをレンダラーとして、パソコンを音源のサーバーとしてDLNAでストリーミングを行う実験を行いました。すでにラスパイ(raspberry pi)をMPD(Music Player Daemon)のVolumioと組み合わせて、その操作性と音質の良さは理解しています。

購入したプレーヤー
 入手したネットワーク・プレーヤーは、新鋭のオーディオメーカーで、卵形のスピーカーと小型のアンプ、プレーヤーで、オーディオ雑誌の「ベストバイ」、「グッドデザインアワード」、「VGB」を居並ぶオーディオ機器の中で総なめに受賞している例の機種です。

早速開腹
 開腹する前に正面の写真を掲載する予定でしたが、今回は諸事情で止めておきます。そこで、最初に目に入ったのが、基板(PCB)の美しさです。基板は手垢だらけで、製造者の指紋がはっきりと解ります。通常は、基板に電子部品を自動的にハンダ付けするリフロー作業のあと、アルコール等で洗浄してフラックスを取るのですが、洗浄しないでそのままです。
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ジャンパー線
 電源回路母線のパターンで太さの設計誤り、後からオレンジのジャンパーケーブルで補強しています。それも ハンダ付けが下手なうえ、加熱で被服が痛む程の品質の悪いケーブルで処置しています。製品として市場に出す場合は、修正を施した基盤で行なうプロ意識であって欲しいですね。
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ケミコンジャブジャブ
 ケースの収容容量の都合から、ラジアル型のケミコンをゴロゴロと固定しないで配置してます。本来は、アキシャル型のケミコンを二点て止めるのがスマートと言うかプロバーな方法だと思います。筐体を揺するとケミコンが基盤にあたるカタカタ音がします。
 これは美しくないです。
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肝心な音は
 廉価なCDプレーヤーと同じですね。TI社のサンプリングレートコンバーター(SRC43921)で44.kbpsから96Kbps、又は、192kbpsにシフトすると、エッジが立って高音にメリハリの有る音に変貌します。聴いていてとても疲れます。DLNAというのはただのガイドラインでDLNA自体は通信プロトコルではなく、デジタルのビットパーフェクトは保証されています。それにも係わらず音が変わるのは、プレーヤーのファーム出来如何、ノイズ対策で変化する因子が大きいようです。
 システムが複雑になればなる程音が、良くなるということではなく変化します。
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UPnP Server
 Asset UPnP ServerとUniversal UPnP Serverを用い、このネットワーク・プレーヤーをレンダラーとしましたが、霞が掛かった様な感じで、高音が不自然に強調された音です。それから、dBpowerampのCD Ripperで作製した音源にもかかわらず、Asset UPnP Serverでインデックス作成中に無応答となるプログラムエラーが生じて解決策が不明な為、Asset UPnP Serverの使用を中止しました。他のサーバーを求める方法も考えられるのですが、ネットワーク・プレーヤーの音の悪さからこれ以上のお付き合いは、辞める事にしました。

操作性
 純正の制御ソフトは、操作を行っていて、夢が無いです。「普通のCDプレーヤーに近い操作で・・・」とありますが、これは作る側の論理で、ネットワーク・プレーヤーを購入した側のニーズでは無く、全くフォーカスが一致していません。最大の問題はレスポンスが遅いです。インテルのCPUパワーを活かしたパソコンのレンダラーと、比べるべくも無く玉砕状態です。

変なデザイン・フィロソフィー
 このプレーヤーの設計で不思議な事として、アナログ回路が無いのに、要求電源が16Vなのです、フルデジタルですからDC5V有れば充分だと思うのですが、関連全機種のACアダプターの統一でしょうか?、解りません・・・デジタルICは、5V、3.3V、1.8Vのクリーンな電源が有れば良い筈です。

結論
 この手のプレーヤーは、パソコンを知らなくても、そこそこの音で安直に楽しめる装置です、これで操作性が劣悪なのは、ハッキリ言って駄目です。機能、速度、拡張性を考えると、嫌いなリヌックスベースのラズパイラズパイにMPDを搭載した方が遥かに優れています。このプレーヤーシステムは、ハードソフトともにベータ版の様です。

ipadからライトニングケーブル経由でDACと繋ぐ

 アンドロイドのタブレットの場合、USB 端子にDAC を繋いで簡単に音楽を楽しめますが、アップルの商品は、簡単には実現しません。まして、日本オーディオ協会の唱えるハイレゾ(Hires)の再生となると、かなりハードルが高いのが現状です。その障害の一つとしてライセンスに守られたライトニングケーブルと、音源を管理するiTunes にガードが仕掛けられています。
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がんじがらめのライトニング・ケーブル
 以下の様に、ライトニング・ケーブルのプラグにチップが埋め込まれています。
 このチップは、アップルのライセンス無しに動作しない様に、本体側から、純正のチップの存在をチェックして、本体側の充電のゲート(MOSFETのリレー)が繋がり充電開始となる仕組みの様です。同様にデジタル信号の入出力も制御しています。
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・ライトニング・インターフェイスの仕様(非公開)はここ
・MFI認証はここ

iTunes のハイレゾ未対応
 48kHz/16bitが上限で、それを超える仕様(周波数、ビット深度)のデータをiPhone、iPad、iPod に転送することが出来ません。そこで「付け焼刃」的な発想でアプリケーションで独自に転送する方法も有りますが、スマートではありません。

ところで「ハイレゾ」の定義は?
 日本のオーディオ業界では、二つの団体で異なった定義付けをしています。

●一般社団法人日本オーディオ協会の場合
 FLAC またはWAV の96kHz/24bit 以上でリニアPCM のFLAC、Apple Lossless、WAV、AIFF、DSD もハイレゾ、ディスクではBlu-ray Disc Audio、SACD はハイレゾ、DVDAオーディオは対象外
 ※この定義は、ざるですね、整理が悪く理解不能です。恐らくレコード会社から横槍を入れられたのでしょう。専門家の組織とは思えません。

●一般社団法人電子情報技術産業協会の場合
 サンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかが、CD スペック44.1kHz/16bitを超えている音源
 ※この定義は明確で解り安い、現状より良化を目指しているのが解ります。

MFI認証の障壁
 MFI認証は、Made for iPod、Made for iPhone、Made for iPad の総称で、ハードウェアおよびソフトウェアの開発者にロイヤリティー費用を強いる方式です。
 認証を求める実機にアップル社から購入するチップを開発側機器のフロントエンドに設けて、iOS からの指示の基に動作する様にガードされています。ソフトも同様に、電子割符でインターフェースを制約しています。
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 100kHz~1GHzの帯域で40dB以上の挿入損失が得られるムラタ製のエミフィル(BNX016-01)と日立金属のファインメット・ビーズを電源ラインに挿入してあります。オシロスコープで確認したところ、効果が有る事が確認できました。
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 オーディオ出力には、56kHzカットオフのLCR(三次)フィルターを後から入れましたが、高音がナローになるので、現在は外しています。位相の回転が生じて良くないし、負荷によって、カットオフ周波数が変化するので、もっと穏やかな一次(6dB/Oct.)のフィルターにした方が音質面では良さそうです。

ライトニング・ケーブル直結のDAC
 ipadからデジタルデータでPCM5100Aをレンダリングします。そしてレガシーなRCAプラグに音声出力を行い普通のアンプで音だしが可能です。
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得られた性能
 デジタルデータ入力: 1kHz:0dBFSで、オーディオ出力:2Vrms/10kohmが得られました。
少々、高出力です。
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肝心な音は
 折角作ったのに目が覚める程の感激も無く、量販店で売っているDACと同程度で、直ぐに納戸に直行しました。LDVSを用いたi2sインターフェースで更なる音の良化を求める方法もありますが、これ以上深追いしても、劇的に変わる要素が無さそうですので、お寺大会のディスクリートヘッドホンの作成を止めて、Chord Electronicsのmojoの検討に入りました。

SDカードトランスポート その6(水晶発信器の換装)

 デジタルは、クロックと電源で決まると言う定説に基づき、今回は、クロックの精度と確度向上を行いました。
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 SDトラポには、44.1kHz(CD、SACD)用には22.5792mHz、そして48kHz系用には24.576mHzの水晶発信器が搭載されて音源にあわせて自動選択しています。
 購入当初の水晶発信器はNDKのキャンタイプで、それ程酷い物ではないのですが、0.1ppmの精度、位相雑音が-125dBc/1KHz の物に換装しました。より高確度な水晶発信器NZ2520SD(-152dBc/1kHz)が存在するのですが、2.5mm×2.0mm×0.9mmと極小で、取付けで必ず失敗すると思われるので、米国ワシントン郊外に有るバンガード社(Vnguard)のTCXOにしました。
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換装の方法
 英国アンテックスの40Wセラミックヒータ・ハンダ鏝と、半田吸引器でオリジナルの水晶発信器を外しました。当初、熱量が不足する事が想定されたので、準備周到のうちに行いましたが、思ったほど苦労をせずに短時間に終わりました。
手前グレーがオリジナル水晶発信器
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肝心な音
 電源のアイソレートとフィルターを施したSDTrans384と、このSDトラポを聞き比べて、最大の違いは低音の分解能と静寂さでしたが、今回のクロックの改善により、どの程度近づいたか知りたいところです。一寸聴いた感では、低域がスッキリして、特にハイサンプリングの音源に顕著な差が現れました。
 マルチビットのDACとi2sでフックアップした場合の差ですからS/PDIFの場合は、既にSDTrans384の音を凌駕していると思えます。

今後の課題
 クロックの低位相雑音化が進むとSNRが向上した様な感じがします、この先、i2sでフックアップした状態で対策版のSDTrans384の音を凌駕するには、電源のアイソレートしか残されていません。いよいよ最終段階の5.0v 3.3v 2.5V 1.2V電源のアイソレート化を行う工程です。
 この加工は電源を分離する為に基板に傷つけることになるので、その第一線を超えて基板が汚くなります。その前に何か良い方策があるか、又、そこまでやる必要があるか冷静に検討したいと思います。
 これ以上に経費を掛けて、基板に傷つけてまで行う価値が有るか否かです。
 球をコテコテと磨くのは、これ位にして、ケーシングへのインプリメンテーションに移るほうが得策かと・・・

SDカードトランスポート その5(i2S信号のHDMI出力テスト)

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 トラポのi2S出力の試験を行いました。
 結果は一発で繋がり満足な結果が得られました。
 ケンさん宅でBUFFALO-II(ES9018)、dam1021とのフックアップ試験を行った後、Takeさん宅でシングルビット(ΔΣ)のDAC、マルチビットのDAC、FPGAのDACとフックアップを行い音の違いと音楽を楽しみました。
 マルチビットのDACは、MSB製とSoekris Engineering製のdam1021-02(0.02% resistor version)、Chord Electronics製のHugoと豪華な顔合わせです。スピーカーもケンさん宅とTakeさん宅のシステムですので、絶対的な評価を行うには十分な機器構成です。
 
フックアップ試験
 DATA、LRCLK、BCLK、SLCKの信号ケーブルをI2S->HDMI送信基板のピンにアサインしました、当初、アサインのミスが有りましたが、直ぐその場で修正して、音出しが出来ました。急遽作製した基板の組み立てには誤りが無かった様です。

肝心な音
 S/PDIFとi2sの音を比較すると、特殊な条件を除きi2Sの方が音が良いです。AES/EBUの業務用のデジタル伝送(110Ω)を民生用(75Ω)にソニーとフィリップスが定めたアンバランス方式で、クロックの情報が無い簡易な伝送方法です。
 それでもMSBの様に優れたトランシーバーを有するDACはS/PDIFでも下手なi2sより優れた音がします。
 以下はTakeさん宅のダイアモンド(BD50-6-039)です。日本国内はここだけかも、超低歪で素晴らしい音です。
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SDトランス384との比較
 トラポとしての音の評価は、SDトランス384と聴き比べました。
 聞き比べたSDトランス384は、EIトランスをベースとしたアイソレート電源(TPS7A4700安定化)とフィルターによるノイズ対策が行われたもので、今回の電源未改造のトラポとは音の静寂感が異なりました。

今後の改善計画
 電源の供給を5.0v 3.3v 2.5V 1.2V に分離して、適切なノイズフィルターを設けます。オリジナルのクロックの確度が低いので、水晶発振器 位相ノイズ(-125dBc/1KHz) TCXO 0.1ppm に換装します。
 音の良化を見極めてから、当初目標の脱PC化のハイライトである、トラポとアナログ・デバイセズSHARCプロセッサとのi2s(i2s to i2s Over LDVS)によるフックアップを実現する予定です。

SDカードトランスポート その4(i2S信号のHDMI出力)

 トラポの音良さを追求すると、どうしてもDACとのフックアップはi2s接続にせざるを得ません。
 そこで、やなさん設計の「I2S->HDMI送信基板(Rev.2.0)」を入手して、SDカードトランスポートに装備しました。
 上代が1,700円と廉価な商品ですが、IC、チップ抵抗等を自分で基板にハンダ付けする必要があります。

HDMI送信基板の電源
 I2S->HDMI送信基板の電源は3.3Vですので、トラポの基板から供給する事を考えましたが、万全を期して、3.3VのクリーンなDC電源を別途作製しました。
 お陰で、トラポは追加の基板だらけになりましたが、ケーシングの時に整理する予定です。
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I2S->HDMI送信基板と電源の作製
 ハンダ付けの個所が少なく、部品が大きいので、一時間程度で完成しました。
 電源はテキサス製の低ノイズ安定化電源(TPS7A4700)を使いました。

トラポのシステムクロック
 音源の周波数に合わせたシステムクロックが必要とするDACが存在します。
 SDカードトランスポートの課題として、システムクロック(SLCK)の取り出しが必要です。

I2Sのクロック信号
 I2Sとは、本来「DATA」「LRCLK」「BCLK」の3線シリアルで構成される“機器内I/F”です。DSPやDACチップ間のデータ転送に用いられます。同じ機器の中にありますから同じクロックで動くのが前提であり、「3線」の中にクロックは普通含まれません。
 もともとi2sの目的はDSPとかDACのチップ間のインターフェースとしてフィリップスが定めた物を、過大解釈して機器間で使える様にhdmiインターフェースに見立てたニッチなインターフェースです。
 
クロック
 44.1kHzのCD音源の場合は、22.5792MHzそれ以外の48kHzのバウンダリーの音源の場合は、24.576MHzをSLCKに流せば良いのですが・・・取り敢えずクロックを探しあてたので、その信号をhdmiの7番(slck)にアサインしましたが、どうなることやら解りませんが、明日、DACに繋いで音出しの検証を行う予定です。

電源のフィルター
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 ファイメット・ビーズと多孔フェライトを電源に入れました、特定の周波数帯域のフィルター効果は有るのでしょうが、レガシーなトロイダル・トランスなので、効果は無さそうです、「鰯の頭も信心から」と言ったところです。スイッチング電源用に残しておく事とします。