HDMI(LVDS)を用いたi2Sの伝送 その2

 LVDSを用いて、RASDAC+ ProとマルチビットDAC(Soekris dam1021)の接続を試みました。
 音を出す事は、成功したのですが、クロックが一定間隔で外れて、デジタルノイズが重畳されます。フェージング現象の様に一定時間同期して、定期的に同期のサポートが堪えきれずにバースト・モードに外れます。
 原因が解らず、色々なDACと接続を試みましたが、組み合わせにより、症状が異なり、旭化成のAKMの様に全く問題ない組み合わせもあります。マルチビットDACと、ESS系の組み合わせは、比較的にタイトな様です。
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マルチビットDACのSoekris Europeのサイトはここ
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原因の追求
 残される手段は、LVDSのトランスポンダ(Transponder)の交換が考えられます。問題の切り分けとして、2年程前に入手したトランスポンダを止めて、先ずは、手作りアンプの会のI氏設計の送信機を換装しました。結果は、見事にクロックが外れる障害が解決して、安定稼働に移りました。

肝心な音は
 デンマークの首都コペンハーゲンの郊外に位置するグロストルプ(Gadstrup)から輸入したマルチビットDAC(Soekris dam1021 )と、素性の良いRASDAC+ Proと接続した音は、シングルビット系のΛΣに慣れた耳にとっては、充分にレボリューショナリーな音です。バランス(平衡)の電圧出力で試聴しましたが、電流出力のアンバラもあるので、電流アンプで試してみたいと思います。

ネットワークプレーヤーの電源
 電源は、総てリニア電源として、デジタル、アナログ、クロック、LVDSトランスポンダを各々分離して、アイソレートする予定です。

今後の予定
 RASDAC+ ProとマルチビットDACの音を長時間確認の上、この組み合わせで、ネットワークプレーヤーを構築する予定です。
 完成する頃には、リヌックスのMoodeaudio 4.0の製品版がリリースされて、OpenHome機能を使えるので、コントローラーとしてLinnのKazoo,Luminを活用する予定です。

HDMI(LDVS)を用いたi2Sの伝送

 HDMI(High-Definition Multimedia Interface)は、複数のデジタル信号を伝送するために世界の名だたるメーカーがコンソーシアムを立ち上げて策定した伝送方式で、家庭内で使う範囲の長距離(20m)以上の伝送が可能です。その仕組を支える技術は、LDVS(Low voltage differential signaling)で、小振幅・低消費電力によるものす。その策定は古く、1994年にANSI/TIA/EIA-644として規定されました。又、その技術のベースが、差動伝送(differential signaling)であり、戦前に米国のベル研で開発され技術です。その技術を応用して、ラズベリーパイのi2S(Inter-IC Sound)をDACへ送り込んで、音楽を楽しもうという算段です。

LDVS送受信機
 i2Sの信号(ワードクロック、ビットクロック、シリアルデータ、マスタークロック)の4種類の信号を4組の独立したツイストペアーを用いて伝送するために、送受信機を用います。この考え方は、LANケーブルと似ており、極めて合理的な方法です。
 そして、この時の送受信機の電源供給方法と、4種類のデジタル信号のアイソレーションがノイズ対策上で重要な要素となります。
 送受信機のICは、TI製のDS90LV047/048を使用します。
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 最近アキュフェーズ社では、この様な方式をLANケーブル(RJ-45)を用いHS-LINK Ver.2として、DF-65(デジチャン)、デジタルプリアンプに展開を始めました。

送受信機の電源
 電源として、クリーンなDC5Vと3.3Vが必要です。3.3Vは、基板上でDC5Vからレベルダウンするとして、テスト段階でDC5Vを複数用意するのは、少々辛いです。そこで、以下の006P電池による安定化された5Vを供給する基板を入手しました。
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 上代200円(電池別)で、実験には最適です。最大供給電流が、100mAという上限が少々辛いです。でも、手軽で一寸した実験には良いです。この基板でDACのアナログ、デジタル、クロックの電源分離実験を行ってみたいと思います。

都市伝説 USBトリートメントを試しました。

 USBDACで音楽を聴く場合、空いているUSBのポートに装置を差し込むと、まことしやかに音が改善されると、言われる物があります。メーカによって、USBのドレッシング(DRESSING)という商品ですが、USBの電源(DC5V)から漏れるEMIを抑えて、信号ラインの終端処理を行い、信号波形の歪とノイズを防ぐのが目的の様です。簡単言えば、High Speed(HSモード) - 480 Mbpsのアイソクロナス(isochronous)転送で、CRC(生成多項式による検証)でロストパケットが生じないように、限界までフィルターを利かせるのが、目標の様です。こんな馬鹿げた事をしなくとも、USBのアイソレータ(INTONA)等を使い、ピュアーな5Vを別途供給すれば、最高の結果が得られて、他に対処の必要が無いのですが、ここはお遊びと言うことで、試してみました。

使用した部品
 USB A型コネクター
 91Ω 抵抗(信号線のターミネーター)
 1,000PF マイカコンデンサー
 1500μF/6V OSコン
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作製
 ものの5分程で作製できました。
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試聴
 USB入力のDACをノートパソコンに接続して、並列に空いているUSBコネクターに今回作製したターミネータを、挿したり抜いたりして聞き比べました。

試聴の環境
 パナソニック Let'sNote
 USBケーブル ワイヤーワールド バイオレット
 USB DAC CHORD Mojo
 イヤフォン ゼンハイザー iE80
 

肝心な音

 音の変化は、微妙ながら確かにありますが、音の良し悪しではなく、微妙な変化です。もともと、USBDACのノイズ対策が優れているので、この手の商品は、ノイズ対策が悪いUSBDACに有効であると断言できます。ハッキリ言える事は、この手の商品で音が改善される様でしたら、使用している機器のノイズ対策が不備で、基本的な部分での改善が必要であると言えます。
 この様なニッチな商品を追い続けるより、スピーカーの配置、室内の壁、天井等の音響対策を行った方が、有意義だと断言できます。

DAC馬鹿一代

DAC基板三枚も買ったぜ~俺ってワイルドだろ~いや、阿呆なだけです
何、とち狂ったのか、不要なDACを大人買してしまった、それも三枚も・・
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 TI製PCM1792を使ったDAC基板で、I-V変換部のOPアンプとして別途購入が必要との事で付属してません。それも推奨のOPアンプが、OPA627APが4個とのことです。又、このPCM1792はソフトウェアー・コントロールで、マイコンチップにより機能の設定を行います。
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 電源を投入した初期状態でも動作しないことは無いのですが、入力フォーマットは24bitのI2S信号のみ、DSDフォーマットの音源は再生できない、Delta-Sigma Oversampling は64fs のみ、内蔵Digital FilterはSharp Roll off のみという制約の基に動作します。これらのパラメータを有効活用するには、マイコンチップ(PIC16F876A等)によってSPIドライバを製作する必要があります。
 こんな面倒なPCM1792の基板を購入しないで、素直にハード設定のPCM1794を選択すれば良かったと後悔しています。
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 悲しい事にTIのサイトを見ると「この製品は新規設計へのご使用を推奨しません」とあります。PCM1792は、もう時代遅れなのですね。

miniDSP用DAC
 miniDSP社のminiSHARC Kitを購入してi2Sで接続してデジタルチャンデバを構成する予定でした。しかし一寸重装備で、モチベーションが沸きません。何と、このDAC基板は日本製で、電源、信号線がアイソレートされている高品質機種です。中華製のレジストの色とアースのビアが異なり、産業用と思える程に美しく丁寧な作りです。
 http://www.ratocaudiolab.com/product/kit/rex_k1792da1/

 以下がminiSHARC KitのURL
 https://www.minidsp.com/products/minidspkits/minisharc-kit

ES9018K2M デュアルモノ構成 DAC

 ES9018K2M のデュアルモノ構成のDACを1ヵ年ほど前に購入して、音が気に入らずに仕舞い込んでいたものを、引っ張り出してきて、調整してみました。購入したときI/V変換のオペアンプをNJM5532DDからLME49720HAに換装して音を聞いて、その場で納戸行きにしてしまいました。以下がそのDACで、今見るとWIMAのメタライズドポリエステル・フィルム、パナソニックの導電性高分子固体電解コンデンサー、VishayのMELF形無誘導金属皮膜固定シリンドリカル抵抗を多用して、基板のランドも広大で、結構拘って出来ています。
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クロックの換装
 システムクロックに、100MHzのクロック発振器か、BCLKまたはSCLK信号を逓倍した90.3168MHz/98.304MHzのクロックが選べるものの、JYEC製という凄く怪しい100MHz発振器が搭載されていたので、この際、多少は素性が正しいと思われるものを入手して換装しました。
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外された怪しいJYEC製の発振器と罪の無いOPアンプたち

オペアンプの換装
 それから、手元にBerr-Brown Product(Texas Instruments)のOPA2107が有ったので、LME49720HAから換装して、改めて音を聴いてみましが、音場感が優れている様に感じます。OPA2107のアプリケーション・シートをみると、繊細すぎるLME49720HAよりこちらの方がDACに向いているようです。

肝心な音
 10時間ほど聴きましたが、発振器とオペアンプを換装した前後の差が解りません。換装するのに10分ほど費やしために換装前の音をすっかり失念しており、悲しいかな、改善か、改悪か判断できません。良くオペアンプとか、スピーカーケーブルを交換して、音の良化を把握できる方が羨ましいです。ネイティブのDSD 64(2.8224Mbit/s)を改めて聴いてみましたが、PCMの音と大差なく、DSDは若干ですが弱弱しく平たく感じます。PCMの方が表情が豊かで好感触です。このDACはES9018Sと比べた場合アッサリ系です。ESS(ESS Technology, Inc.)に共通した平板でありながらエコー感が強調された音です。

今後の予定
 現在、リレー式のアッテネーター作製の真最中で、一寸休憩を兼ねて気分転換に、DACを弄りましたが、このDACは、この状態で、聞き流し用として飽きるまで聞いてみたいと思います。そして、次の工作は、以下のDDCを用いてパソコンと連動してUSBDACとして使ってみたいと思います。
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 10Mhzのクロックは、オンボードの発振器と、BNC経由のルビジウム・クロックとの選択が可能です。クロックの品質で化けることをを期待してます。