都市伝説 USBトリートメントを試しました。

 USBDACで音楽を聴く場合、空いているUSBのポートに装置を差し込むと、まことしやかに音が改善されると、言われる物があります。メーカによって、USBのドレッシング(DRESSING)という商品ですが、USBの電源(DC5V)から漏れるEMIを抑えて、信号ラインの終端処理を行い、信号波形の歪とノイズを防ぐのが目的の様です。簡単言えば、High Speed(HSモード) - 480 Mbpsのアイソクロナス(isochronous)転送で、CRC(生成多項式による検証)でロストパケットが生じないように、限界までフィルターを利かせるのが、目標の様です。こんな馬鹿げた事をしなくとも、USBのアイソレータ(INTONA)等を使い、ピュアーな5Vを別途供給すれば、最高の結果が得られて、他に対処の必要が無いのですが、ここはお遊びと言うことで、試してみました。

使用した部品
 USB A型コネクター
 91Ω 抵抗(信号線のターミネーター)
 1,000PF マイカコンデンサー
 1500μF/6V OSコン
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作製
 ものの5分程で作製できました。
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試聴
 USB入力のDACをノートパソコンに接続して、並列に空いているUSBコネクターに今回作製したターミネータを、挿したり抜いたりして聞き比べました。

試聴の環境
 パナソニック Let'sNote
 USBケーブル ワイヤーワールド バイオレット
 USB DAC CHORD Mojo
 イヤフォン ゼンハイザー iE80
 

肝心な音

 音の変化は、微妙ながら確かにありますが、音の良し悪しではなく、微妙な変化です。もともと、USBDACのノイズ対策が優れているので、この手の商品は、ノイズ対策が悪いUSBDACに有効であると断言できます。ハッキリ言える事は、この手の商品で音が改善される様でしたら、使用している機器のノイズ対策が不備で、基本的な部分での改善が必要であると言えます。
 この様なニッチな商品を追い続けるより、スピーカーの配置、室内の壁、天井等の音響対策を行った方が、有意義だと断言できます。

DAC馬鹿一代

DAC基板三枚も買ったぜ~俺ってワイルドだろ~いや、阿呆なだけです
何、とち狂ったのか、不要なDACを大人買してしまった、それも三枚も・・
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 TI製PCM1792を使ったDAC基板で、I-V変換部のOPアンプとして別途購入が必要との事で付属してません。それも推奨のOPアンプが、OPA627APが4個とのことです。又、このPCM1792はソフトウェアー・コントロールで、マイコンチップにより機能の設定を行います。
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 電源を投入した初期状態でも動作しないことは無いのですが、入力フォーマットは24bitのI2S信号のみ、DSDフォーマットの音源は再生できない、Delta-Sigma Oversampling は64fs のみ、内蔵Digital FilterはSharp Roll off のみという制約の基に動作します。これらのパラメータを有効活用するには、マイコンチップ(PIC16F876A等)によってSPIドライバを製作する必要があります。
 こんな面倒なPCM1792の基板を購入しないで、素直にハード設定のPCM1794を選択すれば良かったと後悔しています。
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 悲しい事にTIのサイトを見ると「この製品は新規設計へのご使用を推奨しません」とあります。PCM1792は、もう時代遅れなのですね。

miniDSP用DAC
 miniDSP社のminiSHARC Kitを購入してi2Sで接続してデジタルチャンデバを構成する予定でした。しかし一寸重装備で、モチベーションが沸きません。何と、このDAC基板は日本製で、電源、信号線がアイソレートされている高品質機種です。中華製のレジストの色とアースのビアが異なり、産業用と思える程に美しく丁寧な作りです。
 http://www.ratocaudiolab.com/product/kit/rex_k1792da1/

 以下がminiSHARC KitのURL
 https://www.minidsp.com/products/minidspkits/minisharc-kit

ES9018K2M デュアルモノ構成 DAC

 ES9018K2M のデュアルモノ構成のDACを1ヵ年ほど前に購入して、音が気に入らずに仕舞い込んでいたものを、引っ張り出してきて、調整してみました。購入したときI/V変換のオペアンプをNJM5532DDからLME49720HAに換装して音を聞いて、その場で納戸行きにしてしまいました。以下がそのDACで、今見るとWIMAのメタライズドポリエステル・フィルム、パナソニックの導電性高分子固体電解コンデンサー、VishayのMELF形無誘導金属皮膜固定シリンドリカル抵抗を多用して、基板のランドも広大で、結構拘って出来ています。
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クロックの換装
 システムクロックに、100MHzのクロック発振器か、BCLKまたはSCLK信号を逓倍した90.3168MHz/98.304MHzのクロックが選べるものの、JYEC製という凄く怪しい100MHz発振器が搭載されていたので、この際、多少は素性が正しいと思われるものを入手して換装しました。
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外された怪しいJYEC製の発振器と罪の無いOPアンプたち

オペアンプの換装
 それから、手元にBerr-Brown Product(Texas Instruments)のOPA2107が有ったので、LME49720HAから換装して、改めて音を聴いてみましが、音場感が優れている様に感じます。OPA2107のアプリケーション・シートをみると、繊細すぎるLME49720HAよりこちらの方がDACに向いているようです。

肝心な音
 10時間ほど聴きましたが、発振器とオペアンプを換装した前後の差が解りません。換装するのに10分ほど費やしために換装前の音をすっかり失念しており、悲しいかな、改善か、改悪か判断できません。良くオペアンプとか、スピーカーケーブルを交換して、音の良化を把握できる方が羨ましいです。ネイティブのDSD 64(2.8224Mbit/s)を改めて聴いてみましたが、PCMの音と大差なく、DSDは若干ですが弱弱しく平たく感じます。PCMの方が表情が豊かで好感触です。このDACはES9018Sと比べた場合アッサリ系です。ESS(ESS Technology, Inc.)に共通した平板でありながらエコー感が強調された音です。

今後の予定
 現在、リレー式のアッテネーター作製の真最中で、一寸休憩を兼ねて気分転換に、DACを弄りましたが、このDACは、この状態で、聞き流し用として飽きるまで聞いてみたいと思います。そして、次の工作は、以下のDDCを用いてパソコンと連動してUSBDACとして使ってみたいと思います。
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 10Mhzのクロックは、オンボードの発振器と、BNC経由のルビジウム・クロックとの選択が可能です。クロックの品質で化けることをを期待してます。

Soekris dam1021 のビルドその5

 Soekris dam1021 DACの製作もそろそろ最終にして、ケーシングを行い次のアンプ作製プロジェクトに移りたいと思います。その前に、汎用性を高める為に、USBのDAIを設けることと、ディップタイマーによるアナログ信号出力の遅延を行う必要があります。

USBインターフェース
 USBのDAIとして、イタリア製のamamero combo384を入手して、dam1021のi2sに接続する方法がありますが、ノイズ対策を優先すると、DACと同じ筐体に、DAIを入れるのは、如何なものかと思います。
 amamero combo384には、ザイリンクス(XILINX)のFPGAとATMELのRISCチップが搭載され96mHzのスピードで動作して、盛大なノイズを撒き散らしています。MEC製(中国)の廉価なTCXO発振器がついており、見るからに取付ける前から音の悪さが想像できます。現在、hdmi(LVDS)のインターフェースが既に有るので、USB2hdmi(LVDS)の変換Boxを作り、パソコンを音源とした時のみ使用する方が、良い様な気がします。若しamamero combo384をDACと同じ筐体に入れる場合、amamero combo384自体を、肉厚のケーシングが必要かと思います。ケーブルからのノイズを気にされる方が多いですが、チップとその周辺のノイズはケーブル以上に大きいと思います。必要最小限の構成がベストかと思います。 
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 この基板は上代12,600円ですが、中華製で電源強化版が3,000円弱、そっくりさんのパチモンは2,000円程度で売られていますが、今回は安全をみて、正規品を入手しました。まあ正規品でもラズベリーパイが5,000円で入手出来る現状で、部品の品質からして、3,000円でも高いとはおもいますが・・・

USBの取り付け穴
 USBの取り付ける穴は、B型なので10mm四方の穴を空ければ良いのですが、信頼性が低く美しくありません。又、hdmiの取り付け穴空けは、美麗さに拘ると、素人には空けるのが困難なので、USB同様に、ノイトリックのコネクタを用います。
ノイトリック
 左がUSB用(Aのコネクタが見えますが、AとBがリバーシブルです)、右がHDMIコネクタで、特に斜めの加工が必要で、自分で穴あけをすると、高い確率で失敗します。

ディップタイマー
 DACの電源を入れる順番を誤ると、DCオフセットが出て、DCアンプの場合、スピーカー(トゥーイータ等)をとばす危険性が有ります。基本的にはオーディオ機器の出力は、電源の投入時は、遅延処理を行い、次に繋がる機器の保護を行うのが、マナーというか、当然の事ですので、何より保護回路の組み込みが最優先と考えます。
 今回遅延させる回路は、バッファー出力のバランスと、RAW出力のSE回路、合計六接点の遅延が必要です。
 NE555等を用いて、タイマーを作る事は可能ですが、リレーのチャタリングの防止等を考えると、完成品の方が硬いので、オムロン製のディップタイマー(H3FA-B)とG6S2を入手して組み込むこととしました。
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左がオムロン製ディップタイマー、右がオムロン製5V2回路の汎用リレーです。

 来週末から梅雨に入りますので、室内でのんびりと工作を勤しむ予定です。

Soekris dam1021 のビルドその4

マルチビットDACの試聴会を行いました
 マルチビットは、Takeさん所有のMSB製、ケンさんが抵抗の選別から作製されたマルチビットとSoren Kristensen設計のdam1021(旧モデル)と今回動作した、dam1021(新)です。トランスポータとは、i2sで接続して比較しました。
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上から順番に、dam1021(新)、電源、dam1021(旧)、完全ディスクリートDAC、ここから見えないMSB
 MSBのH.P.はここ

肝心な音質
 マルチビットDACに共通する点は、極めて自然な音で、低音の分解能が高く、アタック感に優れている点です。
 どのマルチビットも電源が強化されて、ノイズ対策が程度の差があれ正しく行われているので、メーカー製(MSB)に肉薄する音質です。強いて言えば、dam1021(新)の電源対策に未だ改良の余地有りと言った所です。
 特に今回は、dam1021(新)のR-2Rのダイレクト(RAW)を電流駆動プリアンプ(I/Vアンプ)で聞いたところ、自画自賛で決まり悪いのですが、こんなに廉価なDACで良い音が許されて良いのだろうか?と言った感じです。今回聴いた、マルチビットのDACは、どれも高いレベルでの競演です。マルチビットの音に馴れしまうと、シングルビットには戻れなくなります。
 
電圧駆動VS電流駆動アンプ
 電流駆動アンプは、以下の長所があるとのことです。
 ・電流がより正確に増幅できる
 ・高周波まで増幅できる
 ・出力雑音が小さい
 ・直流ドリフトが少ない

マルチビットDACの特徴
 マルチビットとシングルビットの音を聴き比べる機会が皆無に等しいため、その差を知っている人は少ないと言えます。
 最大の特徴は、マルチビットDACとシングルビットDACの音を冷静に比較すると、現時点では、キッパリ言って、マルチビットの音の方が圧倒的に優れていると思います。シングルビットDACの音は作られすぎて不自然で、恐らくコンシュマーモデルとしてESS社のES9018体系の音がデファクト・スタンダード化している事が災いしていると思います。
・カレントセグメントでの量子化ステップのアナログ出力レベルを電流値としてダイレクトにRAW出力する。
 電流出力なので電流アンプで受けると理想的な伝送が可能となる。
・ノイズは受動部品の熱雑音レベルで、シングルビットの様にΔΣのノイズで高域が汚れない。
・ワンビットでのLPF処理は、PDMあるいはPWM変調された信号をSCF(Switched Capacitor Filter)で、アナログ信号に変換することによりキャパシタに電荷をチャージし伝送する。Charge pumpで電荷が蓄積されるまで時間の遅れが生ずる。
・部品の点数が多く製造工程が大掛かりとなる。
・精度の高い部品を揃える必要が有り、又、その精度が歪率特性に直結する。
・上記理由により、製造コストが高くなる。
 
今後の対策
 電源のノイズ対策と低インピーダンス化が未だ不足している様に思えます。ケーシングについては、アルミ合金で作りたい所ですが、電源のシールドを意識したモジュール化を行い、その後に設計を行う予定です。
 外部機器とのコネクティビティーについては、USB接続をISO7640FMでアイソレートを行った上で、設けたいと思います。

USBのDDC
 32bit I2S DSD出力オーディオDDボードとして、Amanero Combo384のオリジナルとするか、電源強化されて廉価なパチモンとするか思案中です。