HDMI(LDVS)を用いたi2Sの伝送

 HDMI(High-Definition Multimedia Interface)は、複数のデジタル信号を伝送するために世界の名だたるメーカーがコンソーシアムを立ち上げて策定した伝送方式で、家庭内で使う範囲の長距離(20m)以上の伝送が可能です。その仕組を支える技術は、LDVS(Low voltage differential signaling)で、小振幅・低消費電力によるものす。その策定は古く、1994年にANSI/TIA/EIA-644として規定されました。又、その技術のベースが、差動伝送(differential signaling)であり、戦前に米国のベル研で開発され技術です。その技術を応用して、ラズベリーパイのi2S(Inter-IC Sound)をDACへ送り込んで、音楽を楽しもうという算段です。

LDVS送受信機
 i2Sの信号(ワードクロック、ビットクロック、シリアルデータ、マスタークロック)の4種類の信号を4組の独立したツイストペアーを用いて伝送するために、送受信機を用います。この考え方は、LANケーブルと似ており、極めて合理的な方法です。
 そして、この時の送受信機の電源供給方法と、4種類のデジタル信号のアイソレーションがノイズ対策上で重要な要素となります。
 送受信機のICは、TI製のDS90LV047/048を使用します。
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 最近アキュフェーズ社では、この様な方式をLANケーブル(RJ-45)を用いHS-LINK Ver.2として、DF-65(デジチャン)、デジタルプリアンプに展開を始めました。

送受信機の電源
 電源として、クリーンなDC5Vと3.3Vが必要です。3.3Vは、基板上でDC5Vからレベルダウンするとして、テスト段階でDC5Vを複数用意するのは、少々辛いです。そこで、以下の006P電池による安定化された5Vを供給する基板を入手しました。
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 上代200円(電池別)で、実験には最適です。最大供給電流が、100mAという上限が少々辛いです。でも、手軽で一寸した実験には良いです。この基板でDACのアナログ、デジタル、クロックの電源分離実験を行ってみたいと思います。

都市伝説 USBトリートメントを試しました。

 USBDACで音楽を聴く場合、空いているUSBのポートに装置を差し込むと、まことしやかに音が改善されると、言われる物があります。メーカによって、USBのドレッシング(DRESSING)という商品ですが、USBの電源(DC5V)から漏れるEMIを抑えて、信号ラインの終端処理を行い、信号波形の歪とノイズを防ぐのが目的の様です。簡単言えば、High Speed(HSモード) - 480 Mbpsのアイソクロナス(isochronous)転送で、CRC(生成多項式による検証)でロストパケットが生じないように、限界までフィルターを利かせるのが、目標の様です。こんな馬鹿げた事をしなくとも、USBのアイソレータ(INTONA)等を使い、ピュアーな5Vを別途供給すれば、最高の結果が得られて、他に対処の必要が無いのですが、ここはお遊びと言うことで、試してみました。

使用した部品
 USB A型コネクター
 91Ω 抵抗(信号線のターミネーター)
 1,000PF マイカコンデンサー
 1500μF/6V OSコン
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作製
 ものの5分程で作製できました。
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試聴
 USB入力のDACをノートパソコンに接続して、並列に空いているUSBコネクターに今回作製したターミネータを、挿したり抜いたりして聞き比べました。

試聴の環境
 パナソニック Let'sNote
 USBケーブル ワイヤーワールド バイオレット
 USB DAC CHORD Mojo
 イヤフォン ゼンハイザー iE80
 

肝心な音

 音の変化は、微妙ながら確かにありますが、音の良し悪しではなく、微妙な変化です。もともと、USBDACのノイズ対策が優れているので、この手の商品は、ノイズ対策が悪いUSBDACに有効であると断言できます。ハッキリ言える事は、この手の商品で音が改善される様でしたら、使用している機器のノイズ対策が不備で、基本的な部分での改善が必要であると言えます。
 この様なニッチな商品を追い続けるより、スピーカーの配置、室内の壁、天井等の音響対策を行った方が、有意義だと断言できます。

DAC馬鹿一代

DAC基板三枚も買ったぜ~俺ってワイルドだろ~いや、阿呆なだけです
何、とち狂ったのか、不要なDACを大人買してしまった、それも三枚も・・
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 TI製PCM1792を使ったDAC基板で、I-V変換部のOPアンプとして別途購入が必要との事で付属してません。それも推奨のOPアンプが、OPA627APが4個とのことです。又、このPCM1792はソフトウェアー・コントロールで、マイコンチップにより機能の設定を行います。
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 電源を投入した初期状態でも動作しないことは無いのですが、入力フォーマットは24bitのI2S信号のみ、DSDフォーマットの音源は再生できない、Delta-Sigma Oversampling は64fs のみ、内蔵Digital FilterはSharp Roll off のみという制約の基に動作します。これらのパラメータを有効活用するには、マイコンチップ(PIC16F876A等)によってSPIドライバを製作する必要があります。
 こんな面倒なPCM1792の基板を購入しないで、素直にハード設定のPCM1794を選択すれば良かったと後悔しています。
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 悲しい事にTIのサイトを見ると「この製品は新規設計へのご使用を推奨しません」とあります。PCM1792は、もう時代遅れなのですね。

miniDSP用DAC
 miniDSP社のminiSHARC Kitを購入してi2Sで接続してデジタルチャンデバを構成する予定でした。しかし一寸重装備で、モチベーションが沸きません。何と、このDAC基板は日本製で、電源、信号線がアイソレートされている高品質機種です。中華製のレジストの色とアースのビアが異なり、産業用と思える程に美しく丁寧な作りです。
 http://www.ratocaudiolab.com/product/kit/rex_k1792da1/

 以下がminiSHARC KitのURL
 https://www.minidsp.com/products/minidspkits/minisharc-kit

ES9018K2M デュアルモノ構成 DAC

 ES9018K2M のデュアルモノ構成のDACを1ヵ年ほど前に購入して、音が気に入らずに仕舞い込んでいたものを、引っ張り出してきて、調整してみました。購入したときI/V変換のオペアンプをNJM5532DDからLME49720HAに換装して音を聞いて、その場で納戸行きにしてしまいました。以下がそのDACで、今見るとWIMAのメタライズドポリエステル・フィルム、パナソニックの導電性高分子固体電解コンデンサー、VishayのMELF形無誘導金属皮膜固定シリンドリカル抵抗を多用して、基板のランドも広大で、結構拘って出来ています。
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クロックの換装
 システムクロックに、100MHzのクロック発振器か、BCLKまたはSCLK信号を逓倍した90.3168MHz/98.304MHzのクロックが選べるものの、JYEC製という凄く怪しい100MHz発振器が搭載されていたので、この際、多少は素性が正しいと思われるものを入手して換装しました。
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外された怪しいJYEC製の発振器と罪の無いOPアンプたち

オペアンプの換装
 それから、手元にBerr-Brown Product(Texas Instruments)のOPA2107が有ったので、LME49720HAから換装して、改めて音を聴いてみましが、音場感が優れている様に感じます。OPA2107のアプリケーション・シートをみると、繊細すぎるLME49720HAよりこちらの方がDACに向いているようです。

肝心な音
 10時間ほど聴きましたが、発振器とオペアンプを換装した前後の差が解りません。換装するのに10分ほど費やしために換装前の音をすっかり失念しており、悲しいかな、改善か、改悪か判断できません。良くオペアンプとか、スピーカーケーブルを交換して、音の良化を把握できる方が羨ましいです。ネイティブのDSD 64(2.8224Mbit/s)を改めて聴いてみましたが、PCMの音と大差なく、DSDは若干ですが弱弱しく平たく感じます。PCMの方が表情が豊かで好感触です。このDACはES9018Sと比べた場合アッサリ系です。ESS(ESS Technology, Inc.)に共通した平板でありながらエコー感が強調された音です。

今後の予定
 現在、リレー式のアッテネーター作製の真最中で、一寸休憩を兼ねて気分転換に、DACを弄りましたが、このDACは、この状態で、聞き流し用として飽きるまで聞いてみたいと思います。そして、次の工作は、以下のDDCを用いてパソコンと連動してUSBDACとして使ってみたいと思います。
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 10Mhzのクロックは、オンボードの発振器と、BNC経由のルビジウム・クロックとの選択が可能です。クロックの品質で化けることをを期待してます。

Soekris dam1021 のビルドその5

 Soekris dam1021 DACの製作もそろそろ最終にして、ケーシングを行い次のアンプ作製プロジェクトに移りたいと思います。その前に、汎用性を高める為に、USBのDAIを設けることと、ディップタイマーによるアナログ信号出力の遅延を行う必要があります。

USBインターフェース
 USBのDAIとして、イタリア製のamamero combo384を入手して、dam1021のi2sに接続する方法がありますが、ノイズ対策を優先すると、DACと同じ筐体に、DAIを入れるのは、如何なものかと思います。
 amamero combo384には、ザイリンクス(XILINX)のFPGAとATMELのRISCチップが搭載され96mHzのスピードで動作して、盛大なノイズを撒き散らしています。MEC製(中国)の廉価なTCXO発振器がついており、見るからに取付ける前から音の悪さが想像できます。現在、hdmi(LVDS)のインターフェースが既に有るので、USB2hdmi(LVDS)の変換Boxを作り、パソコンを音源とした時のみ使用する方が、良い様な気がします。若しamamero combo384をDACと同じ筐体に入れる場合、amamero combo384自体を、肉厚のケーシングが必要かと思います。ケーブルからのノイズを気にされる方が多いですが、チップとその周辺のノイズはケーブル以上に大きいと思います。必要最小限の構成がベストかと思います。 
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 この基板は上代12,600円ですが、中華製で電源強化版が3,000円弱、そっくりさんのパチモンは2,000円程度で売られていますが、今回は安全をみて、正規品を入手しました。まあ正規品でもラズベリーパイが5,000円で入手出来る現状で、部品の品質からして、3,000円でも高いとはおもいますが・・・

USBの取り付け穴
 USBの取り付ける穴は、B型なので10mm四方の穴を空ければ良いのですが、信頼性が低く美しくありません。又、hdmiの取り付け穴空けは、美麗さに拘ると、素人には空けるのが困難なので、USB同様に、ノイトリックのコネクタを用います。
ノイトリック
 左がUSB用(Aのコネクタが見えますが、AとBがリバーシブルです)、右がHDMIコネクタで、特に斜めの加工が必要で、自分で穴あけをすると、高い確率で失敗します。

ディップタイマー
 DACの電源を入れる順番を誤ると、DCオフセットが出て、DCアンプの場合、スピーカー(トゥーイータ等)をとばす危険性が有ります。基本的にはオーディオ機器の出力は、電源の投入時は、遅延処理を行い、次に繋がる機器の保護を行うのが、マナーというか、当然の事ですので、何より保護回路の組み込みが最優先と考えます。
 今回遅延させる回路は、バッファー出力のバランスと、RAW出力のSE回路、合計六接点の遅延が必要です。
 NE555等を用いて、タイマーを作る事は可能ですが、リレーのチャタリングの防止等を考えると、完成品の方が硬いので、オムロン製のディップタイマー(H3FA-B)とG6S2を入手して組み込むこととしました。
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左がオムロン製ディップタイマー、右がオムロン製5V2回路の汎用リレーです。

 来週末から梅雨に入りますので、室内でのんびりと工作を勤しむ予定です。