ネットワークプレーヤー VS ラズベリーパイ+DAC

 OpenHomeに対応したネットワークプレーヤーを導入する場合、無視出来ないのが、ラズベリーパイ+DACです。単純に処理能力をくらべると、最新のRaspberry Pi 3 モデル B=Raspberry Pi 3 B(BCM2837B0)は、1.4GHzのスピードで、64bit 4コア/ARM Cortex-A53 で構成されて、ソニーの製造です。以前は、英国、中国で生産されて、色々と些細なトラブルがありましたが、日本製になって、原価は上がりましたが、国内製の為に価格が下がり、スタビリティーが良化しています。64bit 1.4GHzのサイクルタイムのコンピュータと言えばアポロ計画に使われたIBM 7094-Ⅱより遥かに高速です。しかし、コンピュータは、周辺機器のスピード、プラットフォームの完成度等、信頼性と全体のスループットの評価なので、単に脳味噌部分のサイクルタイムの比較だけでは語れないのですが、1.4GHzのCPUは、早いことは確かです。

VolumioというMPD
なかなか侮れないソフトで進化中(シューベルトの8番)
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レガシーなプレーヤーとラズパイの比較
 そこで、ネットワークプレーヤーとラズベリーパイのスループットを比較すると、お話にならない程に、ネットワークプレーヤーが低く、ラズベリーパイが高いことは、紛れもない事実です。例えば、※ギガビット有線LANアダプタ経由で、10,000曲を超える音源をNASから読み込みインデックスルをリビルドする速度を比較すると、ラズベリーパイの場合、15分ほどで終わるが、ネットワークプレーヤー(スフォルツァート DSP-01)の場合、LANの速度が100Baseの為か3,000曲程度のビルドで、60分経過しても完了しません。しかし、ラズベリーパイの最大ウイークポイントは、常に開発途上であり、永遠に完成しないことです。
※ギガビット有線LANアダプタ経由:480Mbpsの転送能力を有すUSBアダプター

ネットワークプレーヤーの将来
 Lumin D2 、LINNのKlimaxの様に、最新の高速FPGAチップ(ザイリンクス:XILINX VIRTEX)を搭載したものか、プアマンズ・ネットワークプレーヤーとして、ラズベリーパイ+MPDあたりが生き残ると思えます。PCオーディオは、Windows・プラットフォームをベースとした、foobar2000、JRiver Media Centerあたり生き残り、それ以外のJPLAY等は、一部コアな愛好家に支えられて細々と残りますが、情報開示が少なく開発体制がクローズドなので、新たなコアなソフトの出現により、消えてしまう恐れがあります。それからRoonに対して、Roon社とロイヤリティーの交渉等、今後の展開が、ネットワークプレーヤーの命綱になると思われます。

最大の心配事
 LPレコードとプレーヤーは、操作が面倒なので、ハッキリいってどうでも良い、手間の掛からない良質なネットワークプレーヤーが欲しい。Luminも良いが、所詮LINNの後追い、しかし製品の出来具合は、本家に負けず劣らず素晴らしい。LINNのKlimax DSMは、スイッチング電源、スフォルツァートは、ARM社が設計したRISCプロセッサーARM11で、アーキテクチャーが古すぎる、他の日本製は完成度が低く、ベクトルとフォーカスが不明なため却下。 最近 Lumin D2が発売されてから、Lumin D1が底値の状態の様子、小型で魅力的で外部電源なので、リニア電源を自作すれば、化けてLumin D2を超える可能があります。
 しかし、最大の心配事は、ネットワークプレーヤーに入れ替えて、現状のfoobar2000+Monkeymoteより、速度、操作性が悪くなることが最大の関心事です。又、ラズベリーパイ+低位相ノイズ発振器を使ったS/PDIF出力の音が、あまりのも良いので、三竦みになってしまった。どうしよう・・・

ネットワークオーディオのコントローラ

ネットワークオーディオで、優れたコントロールアプリは・・・
 オーディオの行き着くところの一つであるネットワークオーディオの形態を考えると、遠隔操縦で選曲して、再生の指示を行うコントロールアプリの完成度で、ネットワークオーディオ全体の評価が決まります。
 美しいアルバムアートを表示して、それを選択して、プレイリストに登録して、そのリストを基に、音楽を再生する。まるで、スモーガスボードの食べ物を選んで、その時の気分、雰囲気で口にする。ネットワーク越しに音楽を楽しむには、ストレスが無く機敏に動作して、アルバム、作曲者、曲目、演奏者、ジャンル等を基に、検索する機能の完成度合いが極めて大切です。
 現在、ネットワークオーディオの常識で言えば、LINNの提唱によりコンソシアムが立ち上がり未完成ながら、それなりの成果が得られている、OpenHomeがその核と言えます。そこで、OpenHome機能のコントロールアプリと、それに準ずるソフトの機能を調べて見ました。
http://openhome.org/

ネットワークオーディオって?
 極めて端的に言えば、「ネットワーク越しに選曲して再生する」事だと思います。音源をNASに格納するか、パソコンの内蔵ディスクに格納するか、又、パソコンを使うか、タブレット端末を使うか、レガシーなオーディオ機器を使うかは、全く関係無いと思います。

優れたコントロールアプリ
 以下、三種類のコントロールアプリを同一環境(負荷)で実際に使って、その性能差を体験してみました。

 LUMIN
 http://www.luminmusic.com/
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アルバムアートのグリッド表示機能は圧巻、左側フレームにプレイリストを表示するが、登録処理が遅い

 アルバムアートの表示に基軸を置いて、アルバムアートから選曲する事に徹しています。従って、項目のクロス検索は、それ程強力な検索エンジンを持たないで、アルバムアート有りきの構成です。アルバムアート表示は機敏で、使っていて楽しいですが、反面、プレイリストへの登録処理が緩慢であり、曲を探すには優れているが、フリンジの機能が遅く、全体のバランスが好ましくありません。又、アルバムDBの構築と更新である、インデックスのリビルドが遅くて、CDを追加する毎に、操作の中断を余儀なくされる点が、好ましくありません。多分にOpenHomeの機能の遅さが露呈しているとも言えます。

 KAZOO
 https://www.linn.co.uk/software
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グリッドのメッシュが荒くて、スクロールが頻繁、さりとて、検索機能は貧弱・・・

 OpenHomeの唱えたLINN自身のソフトでありながら、完成度は低い。KAZOOの前身のKINSKYというソフトがあるが、これに至っては、更に機能面、速度面で全不作で評価に値しない、KAZOOは、一応、OpenHomeを活かしたソフトとしているが、辛うじて機能するソフトと言えます。その最大の弱点は、ipad Pro12.9にマイグレーションされたKAZOOであっても、アルバムアートが無駄に大きいことです。最大の欠点は、プレイリストを確認する場合、画面の切り替えが必要となり、そして、どの操作を行っても、アルバムアートのグリッドの位置を記憶しないで、表示が先頭に戻ってしまう。

 MonkeyMote
 https://www.monkeymote.com/home
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音源DBとその検索、プレイリスト処理を、サバー側(foobar2000)のインテルCPUに処理を任せている。

 今回、用いたMonkeyMoteは、foobar2000の基本機能と連動するコントロールアプリで、上記のものとは一寸異なり、UPnP/DLNA、OpenHomeの複雑なアーキテクチャを用いず、独自の制御方式で構築されており、JAVA、UPnP/DLNA等の設定が不要であり、動作が極めて俊足で軽い事です。機能面では、LUMINよりKAZOOに近いが、最大の特徴は、クロス検索が早く、そのアルバムDBの構築(リビルド)が高速で、アルバムアートの表示速度と機能は、LUMINには及ばないものの、全体のバランスは優れていると言えます。しかし残念ことに、この恩恵は、foobar2000のユーザーのみにリリースされた機能なので、ルームとしてfoobar2000を使うことであれば、特に問題ないと言えます。

独断の評価
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 LUMINのアルバム表示は優れている、Kazooは、特に優れた機能は無い。Monkeymoteは、処理の殆どをサーバー側の処理に依存してるので高速で安定している。どの仕組みも「帯に短く襷に長し」の状態で発展途上と言った様子。残念ながら、日本製のアプリは壊滅状態であり、如何に日本のオーディオ業界が体たらくかを表している。

日本人は標準化が不得意
 本来、日本オーディオ協会が音頭をとって、ネットワークオーディオの標準化を図り、デファクトスタンダードに押し上げるかが問われるのですが、今の協会の能力では悲観的です。日本軍の用いた銃の弾丸が、銃の種類毎に異なり、不足しても使い廻しが出来なかった、とのことに似ています。

foobar2000のチャンデバソフトの入れ替え

 久し振りにメインシステムのチャンネル・デバイダー(チャンデバ)を入れ替えてみました。
 現在、友人である目白在住のMinnさんが作られた、「channeldivierF3B Ver0.64」を安定して利用していました。特に不満も無く、必要とする機能もコンパクトに纏まっておりとても使いやすいfoobar2000のプラグインソフトです。それを、University of York, Computer Science DeptのTony Fisher氏が作製した、「foo_dsp_xover」を用いる事にしました。

チャンデバソフトの機能の違い 
channeldivierF3B Ver0.64とfoo_dsp_xoverの大きな相違点は、以下のとおりですが、肝心なフィルターは、FIRでは無く、IIRの様です。

 1.遮蔽特性を、Bessel、Butterworth、Chebychevから選択が出来る。
 2.遮蔽のカーブを1次から10次(6dBから60dB/Oct.)の選択が出来る。 
 3.Chebychevの場合Rippleの強さの調整が可能。
 4.出力チャンネルのマッピングが解り易い。
 5.ソフトからの出力ゲイン指定が可能。
 6.最大4Wayまで指定が可能。
 7、極性をチャンネル毎にソフトで変更可能

画面の構成
XChebychev.jpg

肝心な音
 動作する事はするのですが、一寸、霞が掛かった様な感じで抜けが良くないと思います。
 omnimicで測定すると、FIRのchanneldivierF3B Ver0.64と比べて、IIRのfoo_dsp_xoverは位相の回転が激しく、タイムアライメントも正確に把握しづらいです。IIRのフィルターは、音場感には優れていますが、音の立ち上がり(過渡特性)はFIRのフィルターにはかなわないようです。

今後の予定
 早速、IIRフィルターからFIRフィルターに戻すことにしました。


foobar2000を高音質で再生する方法 その3

foobar2000を高音質で再生する方法 その3 ストレージの使い分け

 プラットフォーム(Windows7)を格納するハードディスクをSSDに換装しましたが、万が一のディスク・クラッシュに備えて、廉価で大容量のTLCから、高速で高信頼のSLC、MLCへの交換を検討しました。

SSDの取り付け
 秋葉原に、SSDを取り付けるベイを探しに行ったところ、凄く廉価なベイを見つけました。
 100円の投売り価格のベイで、小型のパソコン、ノートパソコンのDVDドライブを潰して、SATAの2.5インチ・ドライブに換装が可能なベイです。最近は、DVDドライブを使うことが無いので、これも有りかなと思います。取り付けに要する時間は、5分も有れば十分です。
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SSDの種類と記録方式
 NAND型フラッシュメモリのデータの記録方式で以下の違いがあります。
 SLC(Single Level Cell)
  記憶素子(メモリセル)に2値からなるデータを格納する。
 MLC(Multiple Level Cell)
  記憶素子(メモリセル)に3値以上からなるデータを格納する。
 TLC(Triple Level Cell)
  記憶素子(メモリセル)に8値・3ビットからなるデータを格納する。

記憶方法の評価
 以下の様にランク付けされていますが、最近では、MLCが健闘してSLCに遜色のない信頼性が確保されてきています。
 速度     SLC>MLC>TLC>HDD
 信頼性    HDD>SLC>MLC>TLC
 バイト単価  HDD>TLC>MLC>SLC

SSDタイプの使い分け
 戦争を行う場合、速度は遅いが、大量の爆弾を搭載して絨毯爆撃を行い決定的な戦果をもたらす重爆撃機と、小回りが利き、露払い的な行動が期待される戦闘機があります。コンピュータの記憶装置も、同様の考えで、高速で小容量のSLC、MLCと、低速で大容量のTLCを使い分ける事により、廉価で高性能な仕組みの構築が可能となります。

使い分けの具体策
 SLCで64GBを探すと上代で40,000円程度です。最近MLCの信頼性、速度ともに向上しているとの事で、MLCで探すと、かなり廉価で6,000円前後で入手することが出来ます。そこで早速、MLCの128GBをWindows7のレジデンスとして準備しました。

使ってみての感想
 総額40,000円若で、1TBオーバーのSSDを使ったミュージック・サーバーの構築ができました、曲目のスクロールも早く、パソコンの立ち上げに要する時間は、10秒以下です。
 快適な環境がやっと整いました。

DVDドライブを潰してSSDを搭載しました。
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今後の予定
 快適なサーバー環境が整ったので、アンドロイドから、foobarconを用いてリモート選曲が可能となりました。最大の課題はマルチチャンネルの音量調整のリモートコントロールです。

foobar2000を高音質で再生する方法 その2

foobar2000を高音質で再生する
 Windows Server2012 R2を止めて、Windows 7 professional 64bitの再導入を行い、foobar2000の再生環境を元に戻すことができました。 苦労してゼロベースへの復帰では、あまりにも情けないので、これを機に高音質化にチャレンジしてみました。

高音質化の目標
 今までは周波数特性、過渡特性、位相特性を気にして鮮度の高い、そして穏やかな音を目標として来ましたが、これを更に進めて静寂性と、音の艶を求めることにしました。
 本来ですと、ノイズの塊であるパソコンを排除して、総てをアナログシステムで構築する事が理想ですが、現状では優れたアナログ・チャンネル・デバイダーの入手が出来ないので、もう少しfoobar2000に拘って、妥協点を求めてシステムの調整を行ってみました。

環境設定
・ノイズ発生元のUSB、LAN、S/PDIF、HDMI等の変換機構を再生時に極力使用しない。
・音源は、パソコン内臓のSSDに格納して、事前に主記憶域にフェッチしてから再生する。
・NetBIOSを用いた、NASの利用は、ファイルのバックアップ時のみアクティブにして、そのとき以外は電源を遮断する。
・EEE(Energy Efficient Ethernet)を無効に出来るハブに入れ替える。
・LANの設定で、EEEを無効化する。

パソコンの基本設定
・ATA channel 1に接続されているBDドライブをBIOSレベルで無効化する。
・サウンド・デバイスをBIOSレベルで無効化して、RME fireface ASIOのみ接続可能とする。
・マウスとキィーボードはリモート・ディスクトップから操作する。
・シリアルポートをBIOSレベルで無効化する。

以下の様に最低必要不可欠なデバイスのみの構成です。
CPUX.jpg

Windowsの基本設定
 以下のサービスを停止して、ミュージックサーバーに徹する。
・FAX機能、プリントスプール
・NetBIOSによる通信機能
 NASの殆どが、WindowsXP以前に設計された古いファームウェアーで、NetBIOSに依存したパケットのブロードキャストを行うため、静寂性を要求されるオーディオには不向きなプロトコール(protocol) と言えます。

アプリケーション設定
 foobar2000のThread Priorityを高めに設定することにあわせて、MMCSS(Multimedia Class Scheduler Service)を活性化する。
 メモリの大半を、Full file buffering で使用可能とする。
 firefaceドライバーのMMCSSを活性化する。
 MMCSSについてはここ
  
EEEを無効化する例
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 EEE機能は、LANのリンク中にパケット・フローが無いアイドル時に、省電力とする機能です。再生する曲の間が空いた場合、省エネモードとしてスリーピング状態に遷移します。 この様な時にパケットが到来した場合に省エネモードから復帰しますが、この時アクティブになるまで遅延が生じて、タイミングに寄っては、パケットのコリュージョンが生じて、CSMACD機能によりパケットの再送が始まります。これは、音源をLAN経由で送受信する場合、音質の悪化になります。

スイッチのEEEを無効に設定
 スイッチング・ハブの種類により、EEE(Energy Efficient Ethernet)を無効にする機能があります。
 そこで、オーディオに使うハブの場合、このEEEを無効化する必要があります。オーディオでハブを使う場合は、スイッチでは無い、昔の馬鹿ハブ別名「リピータハブ」が最適です。
 以下は、EEE機能制御が可能な ヤマハ L2 スイッチ SWX2100-8G
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で、肝心な音は・・・
 極々普通の音になりました、もう少し聴かないと評価できませんが、今までの音とは一寸違います。今まで聴く気にならなかった廉価版のCDが、気持ちよく聴ける様になりました。1TBのSSDが三万円台となり、それを生かさない手はないですね。