RASDAC+ Proの作製 その5

 RASDAC+ Proの安定稼働が実現できたので、そろそろケーシングを検討します。ケーシングの最大の難関は、OLEDによる表示装置のマウントと、背面コネクターの穴あけです。ステータス表示装置は、ipad等コントローラーで詳細を知れるので、表示装置の設置は必須要件ではありません。それより、背面のコネクターを、どの様にフィティングするかが、課題と思われます。
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リアーパネル
 リアーパネルに設けるコネクターは、電源、LAN(RJ-45)、HDMI(LDVS)、RCAコネクターの4種類です。S/PDIFによるデジタル信号は、純粋なクロック信号が無いに等しく音が悪いので、今回は採用せず、2種類のビットクロック、ワードクロック、必要によりマスタークロック信号が有る i2S を LDVS で伝送する HDMIケーブルで伝送する仕組みに限定します。

HDMIコネクタ
 HDMIのコネクタの加工を美麗に行うのは結構至難の技です。又、RJ-45(LAN)のコネクタ加工も結構難しいです。そこで、以下のノイトリック(リヒテンシュタイン)のコネクタを用います。ノイトリックの取り付けは極めて簡単で、23φの穴をシャシーに開けて、後から3mmの皿ネジで取り付ければ完璧です。

以下の様に、ノイトリックのコネクタ+オスオス変換のコネクター(ケーブルでも可)+LDVS送受信機→i2S接続
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RJ-45
 以下のコネクタで、HDMIと同様に23φの穴で取り付け可能

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クーリング・システム
 ラズベリーパイのプロセッサ:Broadcom BCM2387が結構熱を帯びます。その対策として、CPUダイの熱をシャシーに逃がす工夫が必要です。シャシーとCPUの間に銅のブロックを挟むとか、ヒートパイプでシャシーに熱を逃がす工夫が必須と考えています。

RASDAC+ Proの作製 その4

 連休に手作りアンプの会で製作会の合宿を行いました。
RASDAC+ Proの作製を川崎市玉林寺に泊まり込みで行い、完成するまで会員による手厚いサポートにより、参加者全員のRaspberry Pi のDACが完成しました。
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製作会の風景
 写真だけを見ると、一寸異様ですが、皆さん楽しい会話を行いながら、製作を行います。中には必死に黙々と作製している方もいます。
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製作会2日目
 翌午前中は、完成したRASDAC+ Proを持ち寄って、共通の音楽ソースを用いて、アレンジの違いによる音の評価をおこないました。
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 作製してから、充分な慣らしを行っていませんが、総じて共通する事は良い音質です。従前のRaspberry Pi のクロックをDACのクロックに流用するバージョンと、今回の低位相ノイズ発振器とアイソレータを用いたDACとでは、一聴して、その差が歴然で、今回作製した、RASDAC+ Proの方が遥かに優れています。

今回、製作会を主催してくださいました、手作りアンプの会、I氏、E氏、又、会場を提供してくださいましたO氏には、本業が忙しいなかで、大変ありがとうございました。

RASDAC+ Proの作製 その3

 今日の午後にポーランドから、ビシェイ・スフェルニース ホイルレジスターが到着したので、早速、PCM5122のアナログ音声回路の一次フィルターにシリーズに入る抵抗をタクマンREYから入れ替えました。この部分の抵抗は音質に対して極めて支配的であり、構成が単純なだけに、影響力が大きいと言えます。高調波成分が低歪のホイル抵抗で良い結果が得られる様です。

フィルターの抵抗
 以下の様に一本々、包装されています。
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抵抗の仕様
472.6R 0.1% 5ppm 0.5W
Very Hign Precision Vishay SFERNICE Foil resister RCK02
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フランス・アルプ=マリティーム県にある、ビシェイ・スフェルニース
http://www.vishay.com/landingpage/50year/sfernice.html

実装の様子
 リード線のフォーミング等必要なく、スルーホールに収まりました。
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ポーランドからの配送日数
 ポーランドのワルシャワ郊外のピアストゥフから、注文してから一週間で到着しました。中国郵便ですと、荷物の追跡が出来ず、何時到着するか不明で、一ヶ月程を要する事を覚悟しますが、流石に欧州です。

肝心な音
 肝心な音のインプレションを忘れていました。
 フィルターが、ファースト・オーダーと単純で明快であり、ノイズ対策を徹底的に施したので、静寂感があり、過渡特性が優れています。ノイズフロアーが低く、低位相雑音の発振器、ホイル抵抗等、好条件が醸し出す音は、鮮度が高く、低歪の音で、楽器の質感と空間表現が優れていて、優しい音です。

RASDAC+ Proの作製 その2

 作製したRaspberry Pi のi2S(Inter-IC Sound)信号を横取りして、デッドストックのDAC(ES9018K2M・モノデュアル)を使って、動作させてみました。信号の種類として、ワードクロック(LRCLK)、ビットクロック(BCLK)、シリアルデータ(SDATA)の三種類と、そのグラウンド(GND)の4線で、仕様が合致していれば、それ程に困難でない接続形態です。マスタークロック(MCLK)を必要とするDACもありますが、音は別としてメーカー自称高級と言われるDACは、その傾向にあります。
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接続ケーブル
 接続ケーブルは、フラットケーブル(リボンケーブル)を用い、可能な限り短く接続しました。おおよそ100mmですが、DACシャシー内の立ち上がり等を含めると180mm程度と想定されます。
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i2S TTLレベルの音
 PCM5122の音は鮮度の高い良い音です。PCM5122のLPFはファーストオーダーのLPFで極めて単純で、これに比べて、ES9018K2MのDACは、OPA2107を用いたLPFで、かなり複雑であり、その構造の差が音に現れている事が想定できます。もののついでに、アステルアンドカーンAK100ⅡのDAC部分を使って聞きましたが、淡白系で、悪く言えば情報量の少ない物足りない音で、これにはガッカリしました。

i2Sの問題点
 接続ケーブル長が内部の引き回しを含めて、180mm有り、耐ノイズ特性が良くありません。周辺の誘導性の電気装置(窓のシャッター)の電源オンオフでノイズが乗ります。それに引き換え、PCM5122は、安定していて、中々いい具合です。
 ノイズを無くす(減らす)には、i2S接続のタンパー抵抗値のオプティマイズをオシロで波形観測しながら、カットアンドトライで定数を決めるべきであり、正しく調整されると、もっと音質が良化する可能性があります。簡易的にシールドを施したら、逆効果となり、デジタルの調整は、中々難しいです。
 ワードクロックをオシロで見ると、以下の様にリンギングが生じてます。
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今後の予定
 作成後、長時間の稼働でも安定して、音が良いので、そろそろケーシングを考えたいと思います。表示装置は電源のパイロットLEDのみで、出力は、PCM5122を動作確認用として、本命はi2S信号をLVDSで出力する予定です。LVDSは、HDMIとRJ-45で行い、仕様は、PS-AUDIO社のデファクト・スタンダードとします。

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RASDAC+ Proの作製

 今までのRaspberry Pi を用いた、DACとMPDの殆どが、デジタル信号のBCLK(bit clock)からMCLK(Master Clock)を生成しています。その為か、音質面ではトランジェントは良のですが、音楽を聴いていると、再生される音楽の音程(ピッチ)が狂っている錯覚に陥る事が多々ありました。その様なマスタークロックの致命的な問題とノイズ対策等、改善点のバックログに対して、一矢報いる趣旨で、手作りアンプの会のI氏が設計された、高機能、高性能なRaspberry Pi用のDACです。

製作会の様子
皆さん、ルーペが手放せません。
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機能概要
・アナログ、デジタルの信号の総てが、アイソレータにより分離
・DACのクロック(MCLK)は、Raspberry Piのクロックを用いず、
 独自の低位相ノイズ発振器で供給
・i2SのWDCLK、SCLKは、DAC側からRaspberry Piへ送出
・電源をアナログ、デジタルの2系統に分離
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作製にあたって
 DACを構成する部品の数が多く、又、Raspberry Piの大きさに合わせて、チップ1608を使用しており、ハンダ付けが、極めて困難です。ハンダ付けを行うに際して、ルーペ、実態顕微鏡が必須となり、ハンダ鏝も鋭利な物が必要となります。
 チップ1608とは、横縦幅が:1.6mm×0.8mmの大きさの部品です。

専用電源
 今回の作成したDACを、活かすも殺すも電源次第なので、専用のシリーズ電源を用意しました。電源はLDOを用いた5V、2系統です。デジタル系、アナログ系の2系統の供給に用い、更にクロック用の電源とLVDSのセンダー(送信)用に設ける予定です。
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i2S出力
 今回搭載しているDACは、スペースの狭隘度から、バーブラウンのPCM5122ですが、i2S信号のTTLレベル出力と、LDVSの送信機を搭載して、HDMIケーブルで、i2Sでのフックアップが可能な仕組みとします。それにより幅広く好みのDACと接続が可能となります。